創世神話

世界の始まり

はるか昔、何もない荒野の広がる世界に巨大な竜が降りたちました。この竜は” 原初の竜テアマト”あるいは” 母なる竜” と呼ばれています。
永い時の中で、テアマトは幾柱もの神々を生み出しました。テアマトから生まれた神々を、創世の神々「クルーズ神族」と呼びます。
最初に生まれたのは至高神アルパ。二番目に生まれたのは武神バルド。三番目には賢神カタリナが生まれました。この三柱の神々は、三貴神と呼ばれ、現在でも広く信仰されています。

冥神オームとテアマトの死

その後、幾柱かの神々が生まれましたが、それらの神々については、最後に生まれた神を除いてはあまり多くの事は語り継がれていません。テアマトから生まれた最後の神、オームは頭に角を持って生まれ、その角が原因でテアマトは傷を負い、死んでしまいました。
母なるテアマトを失ったクルーズの神々は、角持つ神オームを禍いの神として追放してしまいます。
追放されたオームは、テアマトの眠る冥界へと降り、テアマトの屍と交わり、多数の悪魔たちを生み出します。そのためオームは冥神、冥王、魔王などと呼ばれています。

国造り

テアマトの死後、クルーズの神々による国造りが始まります。テアマトの鱗や骨、肉、血、その他全てから大地や海、山々や森林、動物、そして死すべき運命の種族――古代人たちが造り出されました。
至高神アルパによって作られたのが古代人であり、武神バルドによって作られたのが古ドワーフ族。賢神カタリナによって作られたのは古エルフ族でした。
古代人、古ドワーフ、古エルフの他にも様々な古代種族が作られましたが、それらは皆、現在の末裔種族たちよりも長命で、優れた力を持っていたと言われます。
そうした古代種族の中には、クルーズの神々と交わり、新たな神々を生み出した者もいました。そうして生まれたのが運命を超えた小さな神々「イモータル」です。

神の子の冥界下り

世界に生命が満ち溢れた頃、至高神アルパは、自らと死すべき運命の種族との間に生まれた子、イモータルであるアラハドを冥界へ送り出し、母なる竜テアマトを連れ戻すよう命じます。
命を受け、アラハドは単身冥界へと潜入しますが、そこは異様な世界でした。あるところでは天と地が入れ替わり、水が炎となり、炎が氷となり、地上の法則が何一つ通用しない混沌とした世界が広がっていました。
その中を、様々な姿形をした悪魔たちが徘徊しており、身を隠しながら冥界を進んでいたアラハドですが、やがて異形の悪魔に見つかり、捕らえられてしまいます。
悪魔に捕らわれ、冥神オームの元へと連行される途中、突然アラハドの手が引かれました。そこには、頭に角を持つ少女がいました。
少女は呪文を唱えると、アラハドの身体を髪飾りに変化させ、アラハドを見失い騒然とする悪魔たちの中をかいくぐり、アラハドを身に付けたまま冥界の出口へと連れだしました。
冥界の出口にたどり着くと、少女はここまでくれば安全だと言い、アラハドの姿は元に戻されました。
アラハドは、命を助けてくれた少女にお礼をするため、神々の元へと来てくれるように言いますが、少女は自分から冥界を出ることは出来ないと応えました。
少女は自らを冥神オームとテアマトの間に生まれた魔神アゼラスと名乗りました。
自分から冥界を出られないということであれば、とアラハドはアゼラスの手を引き、冥界から彼女を連れだしてしまいます。
そうして地上の世界に上ったアゼラスは、神々や人々に冥界の魔術の知識を与え、現在でも魔術の母として魔術師たちに信奉されています。

神々の戦争

地上の世界を追われ、自らの娘も奪われた冥神オームは激しく怒りました。
冥神オームの地上侵攻が始まり、やがてそれは全ての神々を巻き込んだ世界戦争へと発展していきました。
大地は割れ、空が燃え、海は毒に冒され、戦いは熾烈を極めました。
長い戦いの末に、クルーズの神々、イモータル、冥神オームを含めて全ての神々はその肉体を失い、神々は肉体とその力を回復させるために別の次元へと去り、冥神は冥界の奥深くへと去って行きました。
こうして、神々の時代は幕をおろしました。


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最終更新:2016年04月22日 20:40