besiege航空工学

Besiegeにおける特殊な物理など

 現実の飛行機は翼の上と下の気流の速さの差で揚力を生み出して機体を持ち上げますが、惑星Besiegeは地球のそれとは異なり、「前に進む速度に応じて上にも動く」というシンプルな構造になっています。
 空気抵抗も同じく、ブロックの移動速度に応じて動きにくさが増していきます。
気流の概念がないため、翼の周りをブロックでおおっても大きな問題はなかったり、風が吹くステージで風車のようなマシンを持っていっても思ったような動きはしなかったりします。

 では、besiegeの航空機はどのような仕組みで飛んでいるのかを見ていきましょう。

 これは現実に近い構造を再現した一例です。
翼が前に進む量に応じて上方向の力がはたらき、機体を持ち上げます。
しかし、besiege界の揚力は速度に対してかなり敏感に変化し、角度が少し変わるだけでも力のかかり方が大きく変わってしまうためとても不安定です。


 こちらはよく見かける構造の飛行機の一例です。
プロペラを回転させて縦方向に移動させ、その量に応じて進行方向へ揚力を発生させます。
翼は落下速度をゆるめたり、機体を安定させる効果だけで揚力を発生させていません。
 いうなれば、バドミントンのシャトル(玉)が推進力を得てひとりでに飛んでいるようなものです。


パーツは見た目じゃない?プロペラの特性
 揚力を生むパーツである(SMALL)AERODYNAMIC PROPELLERは、見た目は斜めを向いていますが空気抵抗はWING PANELのように水平、揚力の発生方向は上といった具合に見た目と内部で処理される方向が一致していません。
 普通に設置した場合、プロペラの向きに応じた方向に揚力が発生していることがわかります。

 上記のプロペラを23.069度回転させて見た目を水平にしてみました。
しかしこの場合でも揚力の発生方向が上下に分かれており、2つのロケットの距離が遠ざかっていることがわかります。
 このように、見た目が同じでも力のかかり方が違う場合があるため、多くのbesiegeプレイヤーを苦しめています。


謎加速
 前方向に対して上方向に揚力を発生させるプロペラですが、向きを変えれば前方向に揚力を発生させられます。
もちろん、そうなれば空気抵抗のかかり方も変わっていきますが、ある一定の角度では空気抵抗によるブレーキを帳消しにして余りある揚力で機体を加速させることができます。
 画像はプロペラを上下対称に配置して上下の揚力を打ち消し、ハの字をすぼめる方向に13度傾けて謎加速を発生させる状況にしたものです。
FLYING BLOCKの出力は同じですが、謎加速の力が加わってスピードが増しています。


可動翼と軸の位置関係
 飛行機は飛ぶために常に前に進み続けるので、前からの風圧(疑似空気抵抗)を受け続けます。以下の図ではそれを黄色の矢印で表しています。
その風圧による可動翼への影響を見ていきましょう。

 これは可動軸の中心に翼をつけた場合です。
斜めにした際、羽を垂直にしようとする風圧(オレンジ)と水平にしようとする風圧(青)を受ける面積がちょうど同じです。
 風圧は機体全体に作用するので厳密には違いますが、風圧による操舵への影響は少ないといえます。

 次は、翼を可動軸よりも後ろずらしてみました。
水平にしようとする風圧を受ける面積が増えるため、ピストンの力だけでなく風圧によっても水平に戻る力がかかるようになります。
例ではおおげさですが、翼は可動軸よりも少し後ろにすると安定性が増すでしょう。

 最後は逆に、翼を可動軸よりも前にずらしてみました。
こうなると、翼が傾いた瞬間に風圧によって翼を跳ね上げられるため、機体が俊敏に動きます。
しかし、水平に戻る力が弱くなるため安定性は大きく損なわれます。

 このように、可動軸と翼の位置関係で操作性を大きく変えることができます。



重心と空力中心
 可動翼の軸に対してどの位置に翼をつけるかで操作感覚が変わる法則は、そのまま機体全体に当てはめることができます。
 まずは機体の重心を表示してみましょう。これは先の可動軸に当てはめて考えられます。

 次に、高いところから自由落下させてみましょう。
翼が多い場所と少ない場所とでは落下速度がちがうため、機体が傾くはずです。
翼が多い場所ほどゆるやかに落下するため、この機体は重心の後ろに翼が集中している(重心よりも後ろに空力中心ある)といえます。
これは先の”可動軸よりも後ろに翼がある状態”と同じなので、安定して飛べることがわかります。

 空力中心とは、機体にかかる空気抵抗の中心で、重心の空力版のようなものです。

 水蒸気ジェットによる飛行機を作る場合、エンジンが重いので空力中心を重心よりも後ろにすることが難しくなります


空力中心とテコの原理
 惑星besiegeには気流の概念がないため、機体にかかる力はテコの原理が大きく関わってきます。例をいくつか見てみましょう。

 このような実験装置を作った場合、距離の長い場所から力が加わるほうがテコの原理が働いて大きな力がかかることは想像しやすいと思います。


 これを機体に置き換えてみましょう。
機体の回転軸(重心)から遠い位置から力を加えたほうが大きな力ですばやく機体を回転させることができます。
 ロール回転させるなら尾翼よりも主翼のほうが距離が遠いので、主翼に可動翼を仕込むとよいでしょう。



 次の実験装置です。このような場合、HINGEの軸が回転して頭が下がることは想像しやすいと思います。
(無重力下で、可動軸が推進機と同じ高さだった場合、回転することはないはずです)


 これを機体に置き換えてみましょう。
機体の重心(オレンジ点)よりも上の方にエンジンがあるため、先の画像と同じ状態です。
 このままでは機首が勝手に下がってしまうため、エンジンや重心の高さを揃えたり、翼の角度を調整して相殺するといった改良が必要です。

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最終更新:2024年04月11日 20:22
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