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     こんな日常、誰が望んだって言うのよ。




■――――――――――――――――――――――――――




 テレビから聞こえるニュースは今日も街が消えたことを報道している。
 いつからこんな現象が起きているかはもう覚えていない。ただ、突然だったことだけは覚えている。
 あれはそう、雪が降っていた日だった。

 部室から出た私達は一緒に帰った。そんな雪の日。
 家についてから何だが妙な感覚に襲われたような気がしないでもない。

 心が何かに引っ張られるような、胸が苦しくなる感覚だった。
 あの時は風邪だと思っていたけど、もしかしたら私は世界で唯一、予兆を感じていたのかもしれない。
 今になってはもう、どうでも良い話だけど。


 世界が消えて行く。
 映画のお話なら銀河を揺るがす大事件になってたと思う。
 でも、現実の問題なら誰もが望んでいない最悪の未来しか訪れない。

 救世主がいればきっと世界の消滅は止められるだろう。
 でも、世界は消え過ぎてしまった。亡くなった世界の数より何倍もの人が死んでいる。

 私が知るのは報道だけ。
 音や文章だけでしか――世界の現実を知ることが出来ない。


 知りたい。
 この世界が今、どうなっているか。私はそれを知りたい。

 残された時間が少ないのは解っている。
 もう生きている世界はこの街しかないのは誰もが知っている。


 外を歩けば、毎日に怯えている人が暗そうに歩いている。
 横を見れば最期の人生を謳歌するために、やりたい放題遊んでいる人もいる。
 全てが嫌になって犯罪に手を染めている人だって少なくない。


 日常は簡単に壊れた。
 私達が普段何気なく過ごしていたあの時間はもう、戻らない。


 私は心の中で刺激を求めていた。
 溢れている平穏な日々では無くて、何処か非日常を感じさせる特別を。


 だから世界が消失していくこの現実は私にとって――。


「あとどれくらい……生きれるのかしら」


 最悪だった。


 カーテンの隙間から入る朝日を気持ちよく感じない。
 瞳をこすっても気分は晴れず、いっそのこと夢だったらいいのに。なんて、どれだけ思ったんだろう。
 覚めても覚めても。この世界は崩壞を止めない。


 世界は五日しか保たない。
 それ以降は形成を留めることが出来なくなって本当に終わってしまう。
 だから、私達に残された時間は本当にちっぽけでしかない。


 でも、それを認識出来ているだけ幸せなんだろう。


 聖杯戦争。こんな非日常を日常に戻すための最終手段を私は知った。


「どれくらいねえ……おじさん達が生き残ればマスターの思うがままさ」


 背もたれを正面に携え椅子に座ったランサーが笑みを含めて反応してくれる。
 図書室にあった本を持ち出した私は、何を思ったかグラウンドに魔法陣を描き始めた。

 悪魔や天使を召喚したいと思って、昔にネットや本を漁っていた経験が役に立ったのかもしれない。
 聖杯戦争のことなんて知らなかった。
 けど、「私は今、やることがある」そんな風に誰かが言った気がした。


 本能が赴くままに魔法陣を描き上げた私は本を媒介にランサーを召喚した。
 手にとったのはこれも、偶然。
 誰かが仕組んでいた。なんて言われたら信じちゃうぐらい偶然だった。


「私は前の世界が退屈だった。もっと楽しいことが起きればいいってずっと、ずっと思ってた」

「そうかい」

「だから初めて何処かの街が消えた時。ドン引きだったけど、少しだけ興奮してた」

「はは、正直だなあ」

「でも、私は――」


 言葉が詰まっちゃった。
 言うことは決まってる。だから、少しした後に私は言った。




「こんな世界は嫌だ。私はまだ……みんなと一緒にいたい」




 どれだけ退屈な時間だろうと、もう我儘を言わないで我慢する。
 遅刻するメンバーがいても許す。笑って、だから嫌だ。

 まだ、思い出は完成していないから。

 私の言葉を聞いたランサーの表情は笑顔だった。
 でも馬鹿にしている訳ではなくて、その瞳はとても暖かい。


 英霊。
 達観しているというか、一緒にいると自然と落ち着く。
 世界がこんな状況じゃ無ければ、もっと騒いでいたと思う。
 だって歴史上の人物が目の前にいるんだから。


 でも。
 私がしっかりしなくちゃ。世界が滅んでしまう。


「おじさんはいいマスターに喚ばれたみたいだ。
 いいぜ、俺の力を全部あんたのために捧げてやる。
 誰かを殺すためじゃない。誰かを守るためなら俺はあんたの命令で死んでもいいぐらいだ」


 ちらっと見えた歯。
 にしし、と笑っているランサーは頼りなさそうに見える。
 だけど、確証も根拠も無いけど絶対に負けない自信があった。


 だって私のサーヴァントだから。
 あの涼宮ハルヒのサーヴァントなんだから、そこら辺の参加者に負ける訳ないじゃない。
 ――そうやって自分を奮い立たせる。


「ありがとう……聖杯は絶対に手に入れる。巫山戯た人に渡しちゃダメ。世界を、救うの」


 まるで伝説の勇者みたいだ。
 そのとおり。勝手に背負った使命は大きい。その重圧に潰されそうになる。


 でも、絶対に逃げない。


 私はまだ。この世界で楽しみたいから。


「もしもしキョン? 今すぐ学校に来なさい――何って今日もみんなで遊ぶにきまっているじゃない!
 ……え? こんな時に遊ぶのかって……当たり前じゃな――え、あぁそう……解ってるなら早く来なさい!」





 だから、今日も私は残された少ない時間を謳歌する。





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    まさに命がけで世界を救うんだな。いいぜ、やってやるよ。




【マスター】

 涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱


【マスターとしての願い】

 世界の消失を止める。


【weapon】

 ――


【能力・技能】

 彼女が持ち合わせている不思議な力は次のとおり。

◯自分の都合の良いように周囲の環境情報を操作する力
◯何もないところから情報を生み出す力

 聖杯戦争ではどのように発現するかは不明だが、現状として世界の崩壞を止められていない。
 また、閉鎖空間の発生が確認されている。


【人物背景】

 県立北高校1年5組SOS団団長涼宮ハルヒ。彼女を知らない人間は学校にいない程の有名人。
 性格以外欠点は無いと言われているほどの美貌とスタイルを誇るが……。
 唯我独尊・傍若無人・猪突猛進かつ極端な負けず嫌いであり、それが原因となって色んな意味で有名人である。

 平凡な世界に退屈していた。
 けれど、今の世界は彼女が望んた世界では無かった。


【方針】

 あの日常を守るために、聖杯を手に入れる。



【クラス】
 ランサー


【真名】
 ヘクトール@Fate/Grand Order


【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷A 魔力B 幸運B 宝具B


【属性】
 秩序・中庸


【クラススキル】
 対魔力:B
 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。


 騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。


【保有スキル】
 軍略:C
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。


 友誼の証明:C
 優しい人間は心を固く閉ざした相手にたいしても、歩みを止めない。
 ランサーの人の良さは例え敵だろうとその心を掌握する。対峙した相手の筋力及び敏捷を一段階低下させる。


 仕切り直し:B
 窮地から離脱する能力。 
 不利な状況から脱出する方法を瞬時に思い付くことができる。
 加えて逃走に専念する場合、相手の追跡判定にペナルティを与える。


【宝具】


『不毀の極槍(ドゥリンダナ・ピルム)』
 ランク:A 種別:対軍宝具
 世界のあらゆる物を貫くと讃えられる槍。後に槍としての機能は失われ、ローランの使う絶世剣デュランダルとなる。
 ヘクトールは剣の柄を伸ばして槍として投擲することを好んだため、槍の形状をとっている。
 真名開放の際は、投擲の構えに入ると同時に籠手を着けた右腕から噴射炎のようなものが発生し、そこから擲たれて着弾する。


『伝承の聖剣(ドゥリンダナ・デュランダル)』
 ランク:A 種別:対軍宝具
 世界のあらゆる物を斬り裂くと讃えられる剣。上記の槍がヘクトールの手を離れローランが嘗て使用した剣。
 何かしら理由ので上記宝具が破壊された場合、奇跡の宝具として発動する。
 真命を開放した場合、黄金の刀身は更に輝きを増し、ありとあらゆる現象を含め、全て斬り裂くと言われている。


【人物背景】

 兜輝くヘクトール』と讃えられたトロイアの王子であり、トロイア戦争においてトロイア防衛の総大将を務めた大英雄。
 軍略・武勇・政治の全てに秀でた将軍。
 老いた父王に代わりトロイア陣営をまとめ上げ、卓越した籠城戦を展開して圧倒的な兵力差を誇るアカイア軍を一時は敗走寸前にまで追い込んだが、
 アキレウスの参戦によって形勢は傾いていく。

 アキレウスを挑発しつつ時に逃げ、時に戦いを繰り返し持ちこたえていた。しかし、『宙駆ける星の穂先』を用いた一騎打ちを挑まれ、
「アキレウスを倒せるかもしれない」という誘惑に負け応じてしまい、不死性を捨ててなお最強であったアキレウスに敗れ去る。
 彼の死後、トロイアは加速度的に崩壊していき、遂には「トロイの木馬」によって陥落した。


【サーヴァントとしての願い】
 マスターに捧げる。