東京地方裁判所にて行われた第2回公判における、弁護人側による証人尋問。
証人は被害者本人。ここではAと表記する。
予め申し上げておくと、弁護人は尋問を通じて検察官に幾度となく異議を唱えられ、
裁判長からの注意を何度も受けている。
また、固有名詞を何度も出してしまっており、その点も注意を受けている。
本稿では固有名詞の部分は伏せてある。
また、質問の途中で質問を始めてしまったり、
証人Aの発言が聞き取れず何度も聞き返していた。
これらの行動もまた、裁判長より何度も注意を受けている。
検察側の尋問メモと違い、今回は質問はあまり省略しないで書いた。
発言の順番は原則として入れ替えていない。
なおこれらの発言は筆者が傍聴の際に取ったメモを元に作成したものであり、
筆者の聞き間違い・書き間違いを含む可能性がある。
証人Aの発言のニュアンスを歪めている可能性もあることを予めご了承願いたい。
その責はすべて筆者に帰する。当然のことながら公的な記録たり得ない。
文頭の「・」は弁護人側の質問、「→」は証人Aの発言。「※」は筆者メモ。
なお、誤記訂正や追記など、適宜修正していきます。
■ファレンターについて
- ファンレターについて。平成28年(2016年)3月にアイドルグループを脱退したが、
その後は?
→来たとしても、事務所に渡さないようにお願いしているので、
来ているのかは不明。
→ファンの一人としてしか話をしていないので、
詳しい日付は不明。
(求婚を受けた)平成25年11月のあと?
→デビュー1~2年後か。
記憶が曖昧。
※弁護人「ファンレターがいつまで来ていたかはわからない」と発言。
被告人に対し、出さないでほしいといった注意は?
→出すのは自由なのでそれは止められないと思う。
→毎日送ってくる人はいない。
週一くらいならいる。
※ここで、証人Aが弁護人の声が小さく聞きづらいと指摘。
調べたところ弁護人がしゃべるマイクを間違えていた。
- 内容は、好意の感情ということだが、しかしファンは皆そうだ。
誹謗中傷の中身とは?
→ファンレターの数が多すぎて覚えていない。
→そうだと思う。
■SNSについて
→ブログやSNSへの書き込み。
具体的な内容は覚えていない。
私のことや、母親のこと。
プライバシー的なことも。
内容は言いたくない。
これはつまりあなたが頑張ったということだと思うんだけど、
このツイートに被告人が反応しているが、覚えているか?
→覚えていない。
→はじめて見た。
■握手会
→何回もある。
- 平成20年(筆者注:聞き間違いか言い間違い)、(メンバー実名)(メンバー実名)に
被告人のことを言った?
→覚えていない。
※弁護人、メンバー二人の苗字を言ってしまったため裁判長から注意。
■SKE48移籍打診
- 平成27年(2015年)(筆者注:明らかに平成26年の間違い)に系列の
別のグループへの移籍を打診されたが断った。
被告人から逃げるとか、遠ざかるとか言ったことは考えた?
→被告によって人生が左右されるのは嫌。
そういう考えにはならなかった。
そんな理由で移籍しても名古屋のファンに失礼。
※ここで裁判長が質問
裁判長「そもそもこの移籍打診は被告人が理由なのですか?」
→全く関係ない。
■再びファンレター
→不適切な内容はスタッフがはじいていたが、
何度かあったと思う。
入った当初は漏れたこともあった。
→思い出したくない。
- 思い出したくないということは、思い出さないということ…
※裁判長が弁護人に注意。
裁判長「言葉のとおりでしょう。思い出したくないと言っているんだから」
■性的な内容
→ブロックしてしまっていたので、コメントは見れていない。
見えないように設定していた。
あったかどうかはわからない。
- Google+をブロックして、手紙も来ないようにしていた。
以降は被告のブログ?
記憶にも残っているのは…具体的な内容は?
→言ったほうが良い?
→14、15歳の私に、(※被告人・大西秀宜が書いた性的な表現を述べたので筆者削除)と…
※ここで弁護人が回答を聞き返したので検察官が抗議。
検察官「何度も訊かないでください」
→写真を見てムラムラするとか…
あまり見ないようにしていたのでわからない。
■IV
※ここで裁判長が証人尋問を中断。マイクから証人Aのすすり泣く音が聞こえる。
15分間の休憩。
※休憩中、弁護人が準備する事務官との雑談で「耳が悪くて…」とボソっと言う。
※11時5分再開。証人Aの音声を繋ぐ前に、冒頭、裁判長、検察官がより弁護人に注意。
裁判長「弁護人は質問の答えが終わってから次の質問に移ってください」
↑本稿ではいちいち書いてないが、こうした場面が多数あり。
検察官「固有名詞は控えていただきたい。ご配慮いただければ」
裁判官「性的な内容を言わせるのは不適当と考えます」
裁判官「DVDの内容との関連性がわかりません」
裁判長「訊き方の問題ではなく、訊く内容の問題です」
裁判長「重複も多く見られます」
以上のようなやりとりを経て証人尋問再開。
証人A「すみません。大丈夫です」
イメージビデオ、グラビア映像が入っているということで。
→はい。
■求婚
- 平成25年(2013年)11月23日握手会にて求婚された。
当日は被告人と何回握手をした?
→確かな記憶はないが1回以上は握手している。
→その可能性はあります。
→被告人の顔は知ってて、恐怖、嫌悪感を感じた。
検察官「1回以上と言っています」
→最低でも2回はしていると記憶しています。
→なるべくファンの人は大事にしたい。
2回目の握手が決定的だった。
■警察を介した通話
→あります。平成28年の夏頃…5~6月頃かと。
→時間は朝だった。6~7時だったと思う。
警察官の方からかかってきて、つないでもらった。
→電話がかかってくるということは知っていた?
→あらかじめ話をするかもしれないとは聞いていた。
いつかは詳しくは聞いていなかったが、朝ぐらいということくらい。
→かかわらないでくださいと、泣きながら。
被告人は「はあ」「はあ」と聞いていただけだったと思います。
割と話していたと記憶しています。
→ものすごく嫌だった。
■ビデオリンク方式
- 今回はビデオを介してあなたは別の場所におられるが、
このような形にしたのはあなたの要望?
→ありがたいが…提案していただいた。
→その場合は私からお願いしていたと思います。
被告人に見られたり、同じ場所にいるのは怖い。
■再び警察を介した通話
→直接話すのは怖かった…すごく怖かった。
→これで終わりになるならと、我慢して頑張った。
- 平成29年に警察に相談に行っている。電話のことは訊かれた?
→よくわからない。
調書に書かれているか、覚えていない。
- その数日後のイベントに被告人が来たのは知っている?
→知っている。
→イベントの最中だったでしょうか。
終演の時には知っていた。
→よく知らない。
- 平成29年3月8日、渋谷でカレンダーの握手会があった。
最寄り駅は?
→渋谷駅です。
検察官「裁判長、関連性が不明です」
弁護人「一人で来たと調書には書いてあるんです」
裁判官「それがどこに関連するのですか?」
弁護人「恐怖感を感じていたのかどうか、それを訊きたかった」
- イベント前日の被告人のブログで、被告人が来ることは承知していましたね?
→記憶にありません。
→知っていたら、一人では行っていなかったと思います。
※ここで証人、マネージャーと行っていたかも、と多少の混乱。
- マネージャーの調書には一人で行ったと書いてあります。
→だとしたら、そうなのでしょう。
→事務所のマネージャーが送ってくれました。
■被害を公表したブログ
ツイッターにも同じようなことを書いた?
→はい。
- 21時47分にブログを書いた…同時にツイッターも書いた。
涙や嗚咽。知ったときは書く余裕はなかった?
→はい。
■ニコニコ動画
→はい。
→知り合いに頼んで、一度ブロックしてもらったことはある。
アイドルグループを卒業して、アカウントの引き継ぎをしたあとに
設定が変わったらしく、今は外れてしまっているかも。
■AKB48について
→はい。
→はい。
検察官「固有名詞は控えてください」
弁護人「でも言わないとわかりません」
裁判官「カメラで示せばいいでしょう」
- …その方のお父さんがお店をやっていると聞いていますが、
被告が行ってたことは知ってる?
→はい。
被告人のブログ、SNSに自慢気に書いていた。
同期生からも聞いていた。
→本当にごめんねと言った。
→言っていない。
■在学中の大学
検察官「関連性がわからない」
裁判官「主尋問にも出てないですしね」
※ここで弁護人、被告人・大西秀宜のブログのコメント欄に大学を示唆する書き込みがあり、
これが本人の書き込みかもしれない、と質問の意図を説明。
しかし、ここまで被告人側は証人Aの書き込みを一切本人のものと
認めていない立場をとっているので、すぐに検察官と裁判長が反応する。
裁判官「ブログの内容が正しいか、どのように立証してもらえるのか」
弁護人(沈黙)
→はい。
※ここで、ブログのコメント欄に投稿されたLINE画像のコピーを見せる。
→違います。
→いいえ。
→いいえ。
弁護人「後に証拠として出す予定ではあります」
※えっ、という雰囲気に一瞬なったが、そもそもこのコピーはすでに
提出した資料に含まれているので、それはまあ良いという結論に。
(弁護人側の証人尋問は以上)
サイト管理者:A情報局の中の人
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最終更新:2019年02月20日 22:11