東京地方裁判所にて第5回目の公判が行われた。
開廷日時:平成31年1月31日 午前10時
場所:東京地方裁判所 第429法廷
裁判長:中島 真一郎
書記官:岸本 和也
傍聴は定員35人に対し希望者は33名にとどまり、5回目の公判にして初の全当選。
今回は初公判と同じく第429法廷。警備法廷とも言われる場所。
5回目であるが事前の厳しい荷物チェックなどに戸惑っている方もおり、本件の傍聴は今回が初という方もいた模様。
当選者のうち3~4名ほど傍聴を行わなかった模様。
(注意)以降、被害者をAと表記する。
■開廷
傍聴人が入廷を許された時点ですでに裁判長、検察、弁護士は着席。
被告人が連れられ、開廷。
本日は判決言い渡し。
■判決の主文
被告人を懲役4月(=4ヶ月)に処する。
ただし、未決勾留として60日参入する。
執行猶予3年、ただし保護観察に処する。
検察側の求刑は懲役4ヶ月、執行猶予が付く場合は保護観察処分と
いうものだったので、ほぼ満額の判決となった。
言い渡しのあと、理由を述べるために被告人・大西秀宜(以下、大西被告)を着席させる。
■判決の理由
復習のために明記しておくと、そもそも今回の裁判は、
次の2つの事案がストーカー規制法に違反するかが争われた。
①平成30年4月28日に大西被告が、禁止令が出ているにもかかわらず、
Aの出演する舞台を観劇しようとIMAホールを訪れたこと。
②大西被告が、SNS上にて、「Aに次ぐ」というタイトルの文章を投稿し、
Aに不当な要求を行ったこと。
理由の冒頭、大西被告は被害者Aに恋愛感情を抱いていたものの、
それが満たされないことによる怨恨の感情を満たすため、
一連の犯行に及んだと認定した。
そのために検察側が大西被告によるストーカー行為と主張したことについて、
被告自身による否認を一つ一つ否定していった。
今までの経緯を裁判長が必死に読むという展開なので
すでに広く知れ渡った事実が多く、ここでは詳細は明記しない。
ここではトピックだけを抜き出して記載する。
というか全部をメモるのは無理。
- 平成30年6月13日、大西被告が「Aに次ぐ」という文章を投稿したのは、
被害者Aの安全、身体を脅かすものであり、ストーカー行為と認められる。
- 大西被告はAに対し、あまりに多いファンレターを送り、Aは不安を覚えた。
手紙の中にはAや関係者、ファンへの誹謗中傷と受け止められるものがあった。
- 被害者Aは証人尋問の中で、大西被告の行為が悪意に転じたと証言しているが、
大西被告によるその後の行動は、その証言と符合している。
- 被害者Aは母親とのLINEで「なんかもうヤバい奴がヤバイことをする予兆じゃん」と恐怖を感じていた。
※おそらく、公判中に証拠として画面のハードコピーが示されていたと思われる。
これは傍聴席には一切明かされないので、確認のしようはない。
- 大西被告は被害者Aが自分に恋愛感情を抱いていると主張したが、
合理的な説明はなく、一方的な思い込みである。
- 大西被告は事案②について、自分の名誉回復のためだったと主張しているが、
穏当な表現が使われておらず、この主張は認められない。
※実際にはこれ以外にも多くの経緯について確認されています。
■判決の結論
結論として、大西被告はAに対し、ストーカー行為をしたと認定できる。
Aによるファンサービスを自分への好意と思い込み、
それをAの周囲に邪魔されていると邪推した。
再犯が強く懸念されるところである。
■量刑
懲役刑も考慮されるところであるが、
前科がないことと、相当期間身柄を拘束されているため、
このような処分となった。
このあと、処分の内容についてわかりやすい言葉で説明。
判決に不服の場合は14日以内に控訴することができる旨と、
その方法について述べる。
■退廷
判決言い渡しが終了し、傍聴人、被告人の両方が同時に退廷。
大西被告は続々部屋から出ていく傍聴人を一瞥しながら退廷。
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最終更新:2019年02月20日 22:19