竜母

りゅうぼ

ワイバーンを搭載する空母によく似た軍艦。全長は80m前後であり、魔導戦列艦よりも大型となる。搭載騎数は15騎以上。
ワイバーンの離着艦には帆を畳む必要があるため機動性は芳しくない。

基本的には木造だがパーパルディア皇国製の「ミール」のように砲弾や火を防ぐため対魔弾鉄鋼式装甲を施した艦も存在する。またワイバーンオーバーロード運用能力を有した「ヴェロニア」のような130m級の木造船建造技術の限界に達した巨艦も存在する。

書籍ではワイバーンを飛翔させるには甲板に飛翔を補助する魔石を等間隔で埋め込み、各魔石を巨大な魔法陣で接続し飛翔を補助する必要がある。

また漫画版では、片舷に船体から突き出す形で飛行甲板を設置し、反対側の舷にも同じように飛行甲板を設置するか、またはカウンターウェイトとなる重りを設置することでバランスを取る、という中々強引な形状をしていたことが判明している*1
格納庫と飛行甲板はスロープで繋がっており、飛竜はスロープを自力で登板することで甲板に上がる。

竜母を建造できるということは列強レベルの造船技術を持ってることになるので保有している国は文明国でも多くはないと思われる。
下位列強のパーパルディア皇国レイフォル、準列強のニグラート連合リーム王国で運用が確認されている。また、マギカライヒ共同体竜母を保有しているものの、列強のものよりは性能が劣る。

作中では竜母を運用できる国家は文明国でも列強等の大国のみであり、数も魔導戦列艦と比べて少ないが、こちらはワイバーンの運用等を含めて、現実の空母同様にコストが掛かるためと思われる*2

上位列強である神聖ミリシアル帝国ムーでは、主力航空戦力が戦闘機に移っているため、竜母ではなく航空母艦を運用している。戦闘機および航空母艦を保有していない国々からは「機械竜母」と呼ばれることがある。

パーパルディア皇国製竜母

上記の通り木造船の限界に達した巨艦でワイバーンオーバーロードを運用するのに骨格から新規製作されている。
  • ミール
  • ガナム
  • マサーラ
  • ワーグナー
  • アビス
  • ガルガオン
  • セイレーン

ニグラート連合製竜母

  • スグラード
  • ヘドグル

レイフォル製竜母

艦名は不明。保有はしていたが、ほぼすべてグラ・バルカス帝国によって撃沈されている。

リーム王国製竜母

艦名は不明。少数保有していたが、すべて日本によって撃沈。
関連項目
兵器ラ・ヴァニア級航空母艦ラ・コスタ級航空母艦ロデオス級航空魔導母艦フィシャヌス級(コミカライズ版)

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過去のコメント
  • 木材で130mはすごいっすね(木造製の掃海艇ですら約80m位だし)でも足場が本当に不安そう -- AGM-88 (2017-12-20 10:46:44)
  • 魔導動力なら帆が不要だから機動性抜群…その頃にはパ帝でも天の浮舟が実用化されてますね。 -- 名無しさん (2017-12-20 12:10:41)
  • イラストを見ると木造滑走路の支柱は本当あれで支えてるのは怖すぎるわ -- HG.85手榴弾 (2017-12-20 12:22:20)
  • たぶん竜母はマストの方が某鷹母みたく端に寄っていて滑走路はちょびっとしか船体からはみ出てない -- 名無しさん (2017-12-20 12:29:23)
  • 中国も15世紀あたりに130mクラスの船作ってるけど、マストでかいし発艦大変そう -- 名無しさん (2017-12-20 20:15:34)
  • パ皇以外にもムーを除く第2文明圏でも竜母保有してるがよく自力?で作ったのかな(パ皇が対ムー用に第2文明圏に輸出してノウハウ習得にしたのか?) -- MQ-1C (2018-01-26 00:54:32)
  • 一応、ガレオン船の派生系みたいだし、ある程度の形状さえ分かれば80m級なら造ることも可能なんじゃないかな。 -- 名無しさん (2018-01-28 18:14:36)
  • 竜母の形状は、ドリフターズに出てきた鷹母みたいな見た目なんだろうなぁ。コミカライズでどのように描かれるのか、、、 -- ドリフ提督 (2018-02-22 18:44:56)
  • 帆走かつ滑走路付きってのが不思議なんよね。前へ走るには追い風受けなきゃだけど、そしたら滑走路の長さが有効に使えない。普通の空母は動力で風上へ走って空母の方が航空機を追いかけつつ、離着陸する航空機には常に向かい風が当たるようにするが、帆船だとコレが非常に難しい。いっそガレー船の帆柱無いタイプの大型化の方が… - ハインフェッツ (2018-10-14 23:45:30)
    • だからこそ『風神の涙』というアイテムが登場したのだろうね - ドリフ提督 (2018-10-15 06:05:20)
      • それもまた不思議な制御にならんか。帆柱には追い風当てて甲板には逆に向かい風を吹かせるって”人為的に気圧差を発生させるアイテム”なんて便利なもんがあっても、大概やぞ。スクーナー型の帆を採用して斜め前からの風を利用しても、今度は風に流されて帆柱にぶつかる危険が出るし。 - ハインフェッツ (2018-10-15 23:06:10)
    • ワイバーンの離着陸時には帆を畳む必要がある(止まってる) - 名無しさん (2018-10-16 02:01:14)
      • マジか。なら納得やわ - ハインフェッツ (2018-10-16 20:13:44)
        • 書籍版一巻の解説ページに書いてあるよ。ただしその時に帆を畳むため、その時の機動力は最悪との事 - ドリフ提督 (2019-02-01 19:39:53)
  • 漫画にする時、マストの位置どうするのだろうか帆を普通にかくと - 名無しさん (2020-09-12 12:31:15)
    • 途中でした。帆を普通に描くとマストが中心にないので船の進行方向が曲がりそうなんですが - 名無しさん (2020-09-12 12:35:06)
    • ドリフターズに出てきた「鷹母」みたいな感じだと予想。 - 名無しさん (2021-03-23 09:26:58)
  • 単純に帆船のサイドにフロート付けた滑走甲板付けちゃ駄目なのかな?  - 名無しさん (2021-03-24 01:14:37)
  • 船尾にスパンカー付けて進行方向のバランス取るとか - 名無しさん (2021-03-24 01:16:40)
  • というか、2巻巻頭の挿絵のパーパルディア艦隊に竜母らしき船が描かれてるね。 - 名無しさん (2021-03-27 16:02:42)
  • 竜母に関して考えてみたのですが、現代米海軍のインディペンデンス級+三脚檣というウェブサイトに掲載されている西暦1870年代の航洋砲塔艦を組み合わせたような代物だと割と都合が良さそうに感じます。 - 名無しさん (2023-12-01 23:26:04)

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〔最終更新日:2023年12月26日〕

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最終更新:2023年12月26日 16:43

*1 というか、旧ソ連のキエフ級重航空巡洋艦ソックリ。モントルー条約で地中海と黒海の間に存在するマルマラ海を通過できる船舶をトルコが制限・監視できることになっており、航空母艦はトルコの監視対象の艦種になっていた。黒海・アゾフ海沿岸に有力な造船所を有していたソ連は、アメリカに対抗するための空母が必要だが、それをいちいちNATO加盟国であるトルコに監視されることになる。この抜け穴として、“巡洋艦”はトルコへの事前通告の対象から外れていたことから、キエフ級は完全なアイランド・全通甲板型ではなく、あくまで「飛行甲板がくっつていてる重巡洋艦」として建造された。しかし、搭載機Yak-38は米海軍が運用するCTOL艦載戦闘機に対抗できるような性能ではなく、より高性能なV/STOL戦闘機としてYak-141が計画された(これまたケッサクなエピソードがあるのだが、ここでは割愛)が、ソ連崩壊とその後のロシアの景気低迷により計画はバースト。ソ連崩壊時にキエフ級を所有することになったウクライナは外貨獲得のため、中国とインドにスクラップとして売却してしまった。ちなみに「ソ連時代の黒海・アゾフ海沿岸の有力な造船所」はほとんどがソ連崩壊後のウクライナ領内に属しており、ロシアはウクライナから艦艇用の主にガスタービンエンジンの部品を買っていた。にも関わらず外交感覚がレミールとどっこいのどこぞのハゲはウクライナに全面戦争をしかけてしまう……

*2 極端な例だが、パーパルディア皇国の最新鋭竜母ヴェロニアは搭載するワイバーンオーバーロードを含めて、皇国の懐事情に影響を与えるほどのコストが掛かっている