写真提供 刑事長:撮影 2016/10/23
最新の情報提供 刑事長:情報更新 2017/08/12
現在の状況 | 静態保存 車内公開は土・日・祝の10~16時(年末年始は閉場) |
管理者 | 東京都交通局 |
協力募集 | なし |
備考:東京都交通局が導入した和製PCCカー(バスや自家用車の台頭に対抗するために開発された高性能路面電車。アメリカの複数の路面電車運行事業体が共同開発したのをベースとする)。1954年ナニワ工機(現アルナ車両)製造。カルダン駆動方式、足踏みペダル式制御(オートマチックの自動車と同じように、アクセルとブレーキをペダルを踏んで操作)など特殊な運転操作を要求されたことから、芝浦の交通局工場に近かった三田車庫に配置され、1系統(品川駅前~銀座四丁目~上野)で使用。1両きりの足踏み式(増備車は先行試作車5502の仕様を受け継ぎ、通常の制御装置を搭載)であり習熟に時間がかかりすぎることから1960年に通常の2ハンドル式となったが、特殊機器の搭載や大型車体が災いし1系統が廃止された1967年に廃車。廃車後は上野公園で展示されたが屋外展示のため荒廃し、1989年に荒川電車営業所に移送されるも、修復もあまり行われずに倉庫代用となった。2007年に荒川電車営業所前に都電おもいで広場を設置し、保存展示されることになり、片側の運転台を原形の足踏み式に復元、客席部はギャラリーとして使用するべく整備し、5月より公開開始。
*余談ではあるが、本家アメリカではエアコン搭載などの近代化改装を受けたPCCカーがマサチューセッツ州ボストン郊外(MBTA運行)とペンシルバニア州フィラデルフィア(SEPTA運行)で、またカリフォルニア州サンフランシスコのMUNIのFラインで各都市から集められた旧型車(阪堺電軌軌道モ151形やらミラノ市電なんかもいる)と一緒にPCCカーが運行されている。