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【SF人狼騒動村】Sleeping Silver Sheep③~敵は海賊!だけじゃない~情報【まとめページ】



このページは、Sleeping Silver Sheep③進行補助のための、情報【まとめ】ページになります。
村はこちら
村ウィキはこちら
PCの行動や探索の進み具合によって情報が増えます。参照しつつ、情報を取り入れたRPを各PCで進めて頂ければ幸いです。




❶村の進行方法


 村ウィキと、ボルヴァ博士の天声、シルヴェストリスの発言、
 そして、この『まとめページ』を参照しつつ進めてください。

 村建て人やSGMの在席時は、天声での進行が落ちる時もありますが、
 基本的には、【まとめページ】の折込の探索場所情報を読んで、
 【ランダム】かランダムを使わないRPのみかはご自由に、
 各自で、発見できる場所や、発生する出来事の描写をいれてRPしつつ、
 自PCを行動させてください。

薔薇の下国で使えるランダム一覧はこちら

 その時点で探索可能な場所を、折込で記載します。
 PCの動きや探索の進み具合に応じて、探索可能な場所や、情報が増えていきます。
 随時、参照しつつ、進めていただければと思います。
 進行方法の具体例が、下記折込にあります。


+ 進行方法の具体例(【ランダムを利用する場合】
【まとめページ】➡【研究室】 
➡折込を開くと、以下のような情報があったとします。

 「本棚には、ずらりと研究書が並んでいた」

  【任意ランダム】成功:あなたは、ある本のシリーズの1冊だけ足りないことに気づける。


 ➡RP文に混ぜるか、actで、任意でランダムを振ってください。
  RPのみで情報を取得するのでも構いません。

 [私は、本棚を探してみた。
 ある本のシリーズの一冊だけ足りないことに、気づいた/気づけなかった…【表】]

 ➡成功なので、気づいたことにして、次のロール可能。
 ➡不成功の場合は、他の人がチャレンジするか、少し時間をおいてもう一回チャレンジ
  協力して、PC視点でも情報を入手してください。

+ 任意ランダムの振り方
【任意ランダム】に関しては、以下のような感じで使えます。
これら以外でも、お好みのランダム機能でどうぞ。

薔薇の下国で使えるランダム一覧はこちら

  • 【coin】=裏(失敗)か表(成功)の2択

  • 【1d3~】3択以上
 1=気づける、2=なんとなく気づける、3=気づけない

  • 【fortune】=1~100までのランダム

 ①70以下なら気づける、71以上なら気づけない

 ②1~25:気づける
  26~50:なんとなく気づける
  51~75:もう少し探させば気づける
  76~100:全く気づけない



❷ラグナロクとNPCの情報


◆ラグナロク関連の情報
+ 『ラグナロク』に関する噂
◆最終兵器『ラグナロク』
”最終兵器”と呼ばれ、地球で開発されたらしいが、詳細は不明。
使い方次第で、革命軍や反抗勢力(宇宙海賊を含む)の殲滅も、王国側を滅ぼすことも可能らしい。
もし誤った使い方をすれば、ギムレー星系の人間の殆どが死に絶えるかもしれない…という、恐ろしい噂もある
乗船しているPCには、ラグナロクの開発や運搬に直接の関わりのある人はいない為、諸々の話は噂の域を出ないだろう。

『ラグナロク』とは、
地球の北方系民族に伝わる旧い伝承の、『神々の黄昏』=世界の終焉の日を意味する。
地球で開発された、恐ろしい兵器であるということ以外、詳細は不明。
ラグナロクの開発は、地球とアースガルドが秘密裏に進めてきたもので、宇宙連邦にも報告されてはいない。
とはいえ、噂はどこからともなく洩れてしまうもの…かもしれないが。

ルージュ・ヴォルヴァ博士の研究室
地球から乗り、第1エリアに特別研究室をもつ、
ルージュ・ヴォルヴァ博士が開発者ではないか、と噂されている。
ラグナロクの開発者の為に用意された、仮設の特別研究室は、
他の部屋のキーロックが無効になっても、キーロックが掛かったまま、開かない。
➡情報開示に従って、下部の【研究室】の情報に記載が増えます。

レーギャルン・ボックス
第3エリアの倉庫区画にある、巨大なコンテナ状の物体
名称は、地球の北方系民族の伝承にある、
9つの鍵で守られた「レーギャルンの匣」に由来する。
船内では箝口令が敷かれているが、
『ラグナロク』が保管されているのではないか…という噂。
プロでは、ドロイドと体感ホログラムに加え、人間による警備までついた、
厳重な警戒下にある。ロックは2d以降も開かない。
➡進行に従って、情報が落ちます。



◆ルージュ・ヴォルヴァ博士
『ラグナロク』の開発者ではないかと噂されている女性。
+ ルージュ・ヴォルヴァ博士の情報
■外見・年齢等:チップ準拠。29歳
 菫色の瞳、金色の髪。左の眼じりに泣きぼくろ。

脳の疾患により、失語症となった女性。アースガルド生まれだが、
風の内戦で家族を失い、地球へ亡命した。

誰かが尋ねたならば、アースガルド語と周囲の人との会話の為に、
通訳としてシルヴェストリスを連れて乗船していると、話したこともあったかもしれない。
会ったことのある人には、優艶に微笑む、ミステリアスな女性という印象を与えただろう。
一度目の緊急事態の後から、姿が見えなくなっている。

墓下にも姿は見えません。
墓下天声用「ルージュ・ヴォルヴァ博士」として、天声を落とします。

※ルージュはNPCですが、参加者さんでは動かさないでください。
必要な時に、出現させます(すみません

◆フギンとムニン(Huginn & Muninn)
ヴォルヴァ博士達に同行していた連れていたホログラム・ペット
+ フギンとムニンの情報
◆フギン(Huginn=『思考』の意)
右眼だけが蒼い鴉。左眼の眼球はなく空洞。
老人のように皺枯れた声で吠える。 ツンデレ気味だが、さびしがり屋。

◆ムニン(Muninn=『記憶』の意)
左眼だけが紅い鴉。右眼の眼球はなく空洞。
艶冶な女性めいて謳うように囁く。フレンドリーで、惚れっぽい。
撫でたり遊んで貰うのが好き。

フギンとムニンは、ホログラム・ペットの黒い鴉。
墓下の天声進行役のNPCs.
ヴォルヴァ博士がたまに船内を歩く時には、彼女の肩や、
通訳として同行することもあったシルヴェストリスの肩に
止まっていたり、飛んでいるのを見たことのある人もいるかもしれない。

船内で遊んだり、撫でたりしたことのあった人もいるだろう。
スノウやラヴィと同じく、ソロール前提で、ご自由にもふもふも、どうぞ。


◆フェンリル
+ フェンリルの情報
銀色の巨大な身体と怖ろしい紅い眼の狼の姿で、船内に出現する。
体感ホログラムらしいが、詳細は不明。

鋭い牙の覗く口元には、銀色の羊姿のこの船のメイン・システム
キャプテン・メリーが、
喰らわれかけている獲物のように、ぐったりと咥えられている。
早く助け出さないと、喰らわれてしまいそうに見えるだろう。

※フェンリルはNPCですが、参加者さんでは動かさないでください。
必要な時に、出現させます(すみません


◆ヨルムンガンド
+ ◆ヨルムンガンドの説明
◆ヨルムンガンド(Jörmungandr)

北欧神話の毒蛇の怪物。
巨人族であり、オーディンの義兄弟ロキの子ども
3匹の魔物 フェンリル、ヨルムンガンド、ヘルの一匹。

ラグナロクが到来するとき、ヨルムンガンドが海から陸に上がり、
その際に大量の海水が陸を洗う様子が語られる。

この村でのヨルムンガンドを倒すと、痛みに巨体をのたうち回らせた後、
ふっと霧散するように消え、後には、ビー玉のような【蒼い石】が残ります。
詳しい人なら、最新の宝石に模した情報媒体だと分かるでしょう。

蒼く丸いそれを、貴方達は、どこかで見たような気がするでしょう。
どこかに嵌めてみると、何かが起こるかもしれませんね。



◆シルヴェストリス
ルージュ・ヴォルヴァ博士の通訳として乗船。
+ シルヴェストリスの情報
■名前:シルヴェストリス・O・B=リーヴ

■26歳。銀髪碧眼。長身。
■ボルヴァ博士の通訳として乗船。風の内戦で脳の一部と片目を失い、機械の補助脳と義眼。
補助脳で失語症のボルヴァ博士と通信・通訳していた。

金馬号の攻撃を受ける1日前に、何者かに背後から頭部を殴られ重傷を負った。
このため、コクーン装置に眠っていた。
額に包帯が少し見え、まだ記憶にも混乱が残っているようだ。

補助脳でスノウや墓下の人間と通信が可能なため、
キャプテン・メリーをダウンさせた、
プログラム・フェンリルの調査の為に、スノウにコクーンから覚醒させられた。

墓下の人たちは、シルの機械の補助脳と義眼を通じて、
彼やスノウとのやり取りが可能です。

地球から乗船して殆どの人とは面識がある。挨拶や会話、食事や酒ご一緒した人もいるだろう。
名乗った相手には”シル”でいいよ、とフレンドリーに言う。(超訳:縁故は何でも大歓迎だよ!

ルージュ・ヴォルヴァ博士のことで何か尋ねても
頭部の怪我以来、記憶が曖昧で、彼女のことやラグナロクとかについては
俺はよく覚えていないから、分からないよ。と答える。

※心情とセリフの確定はなしですが、
【探索行動のお手伝いの範囲の行動】に限り、
シルに頼んだことにして、確定で行動させてもかまいません。






❸現在の進行の簡単まとめ


船内の様子は、村ウィキの⑤設定や船内の名称の説明
シルバーメリー号の船内の様子をご参照ください。
村ウィキはこちら


スノウに起こされた、シルヴェストリスは、
「スノウから、キャプテン・メリーをダウンさせた、『プログラム・フェンリル』を
俺と協力してくれる人で、やってほしいってさ。
どうやら、『ラグナロク』とかいうのに、関係しているらしいぜ?」と、協力者を募ります。

シルは、協力してくれる人達と一緒に、
Nルームから出て、第一エリア内を暫く歩きます。
ドロイドは通行していますが、人間には出逢わず、船内は奇妙に静まり返っています。


その途中で、2羽の体感ホログラムの烏、
【フギンとムニン】(上記のNPC欄に説明あり)がやってきて
「危険だぜェ!」「フェンリルがいるわ!」
と、騒がしく忠告してくれます。

烏達の騒ぐ方から、銀色の巨大な身体と
怖ろしい紅い眼の狼――…【フェンリル】が、出現します。(上記NPC欄に説明あり)

2羽の烏によれば、体感ホログラムらしいですが、
底冷えのする紅い眼を爛爛と輝かせた銀狼の
鋭い牙の覗く口元には、銀色の羊姿のこの船のメイン・システム
キャプテン・メリーが、
喰らわれかけている獲物のように、ぐったりと咥えられていました。

爪で引き裂かれたような裂傷の赤が、銀色の毛をあちこち血色に染め、
食い込む牙からは、ぽたりぽたりと、血が滴り落ちています。


『 ……勇敢ナル死者達、 【エインヘリャル】… ヘ

 予言ノ巫女【ヴォルヴァ】… ノ声ニ、耳傾ケヨ

 【バルドル】 ハ 死セリ…

 銀色ノ羊毛ノ【グレイプニル】 ト、 【オーディン】、ヲ、喰ラッタ 
 銀色ノ 【フェンリル】 ヲ、探シ…テ…


 【“ラグナロク”】……神々の黄昏ヲ、運命を 止メヨ… 
                             』


血まみれの銀色の羊は、息も絶え絶えに、
システム・ダウンした時の言葉>>2:6を告げることしかできません。
銀色の狼は、血色の牙で、ニタリと嗤うと、フッと消えました。


「この船は、1回目の緊急事態の後から、
 あんな、体感ホログラムの化け物が何匹も出るようになったの。
 気を付けて、体感ホログラムは、体感ホログラムを傷つけられるのよ。
 武器を持っていた方がいいわ」 

ムニンが忠告してくれます。
何か問うても、
「だって、テメェらも、ホログラムだろォ?」とフギンは、不思議そうです。
2羽からは、貴方達は自分たちと同じ、体感ホログラムに見えるようですね。

シルに尋ねても、
「俺もよくわからないんだよねぇ、スノウが何かしてるんじゃない?」
と、首を傾げるだけです。

 希望者は、欲しい武器を思い描くだけで、それは貴方達の手にあることでしょう。
(バトル参加は、強制イベントではないので、お好みで、どうぞ。)

一先ず【ルージュ・ヴォルヴァ博士】(上記NPC欄に情報あり)の研究室にたどり着いたシルは、
通訳としての関係者認識のシステム審査をパスし、
その扉を開けてくれます。


5dは研究室内の探索をどうぞ!

ラグナロク探しの開始が遅くなり、本当に申し訳ありません(涙目で平身低頭
このあたりまでの進行をちょっと差っ引いて、
研究室からダイレクトに開始します。

墓下でも、少しでもお楽しみいただけましたら、幸いです。



❹第一エリア/ルージュ・ヴォルヴァ博士の研究室


ルージュ・ヴォルヴァ博士の研究室
+ 研究室内の探索の進め方と説明
第1エリアの研究区画にある。
ラグナロクの開発者の為に用意された、仮設の特別研究室。
他の部屋のキーロックが無効になっても、キーロックが掛かったまま、開かない。
しかし、通訳として乗船しているというシルヴェストリスは、
研究室への特別入室パスを持っており、入室が可能である。

研究室は、メイン・ラボとサブ・ラボの、2部屋の造りになっています。
基本的に、体感ホログラム関係のものは、墓下の皆さんのPCが触れますので、
自力で調べられます。
体感ホログラムでないものも、見るだけや読むだけなら可能です。

触ったり作動させたりが必要なものがあれば
シルに頼むRP➡シルが応じて操作や動かしたりなど、動かしてよいです。
シルの行動の描写は、各人でシルを確定で動かしたことにして大丈夫です。
(心情と発言の確定はなしでお願いします)。

各人で得た情報は、RPで、
このまとめページの文章や発言などを描写して頂き、
周囲のPC達とも情報を共有しながら進めてください。


◆メイン・ラボ


扉を開けるとメイン・ラボです。
広めの部屋で、窓の向こうには流れる宇宙の星々が広がり
疑似太陽光の灯りがついたままです。
メイン・ラボ内にあるのは以下の通り。

❶大きな研究デスク上に、幾つかの実験機器と、
【コンソールパネル】と、右上のホログラム・スクリーン。
→ディークがシルに頼んだので>>6:+1ファイル音声が流れた
→ディーク、ベネディクトが確認済み
+ コンソール・パネルの操作説明
 研究用と思われる机の上にある。
 コンソール・パネル。
 操作すると空にホログラム・スクリーンが浮かびあがり、
 ファイルが幾つかあるのが分かるだろう。

 シルを動かして、スクリーン上のファイルに触れさせると、
 各ファイルが開き、音声付きで読み上げてくれる。
 長文&数が多いので、さらっと、[すべてのFileをシルに開かせて、読み聴いた」
 とかで、情報取得してかまいません。



+ 【File:ラグナロク】
ラグナロクとは、「神々の黄昏」や「神々の運命」を意味する。
地球の古代北欧神話の世界における、終末の日のことである。

神族と巨人族との生死を賭けた壮絶な戦いにより
主要な神々は全て滅んでしま悲劇的な結末。

神々は、予言により自分たちに死が訪れることを知りながら、
その運命を受け入れて、備えていた。

+ 【File:ラグナロクのストーリー①】
【オーディン】の良心を現す息子、
優しい光の神【バルドル】が、殺された。
オーディンの義兄弟、巨人族出身の【ロキ】に殺された。
手を尽くしても復活は叶わず
怒り狂った神々は 光の神の復讐を誓う

ラグナロクが起こる前に、3つの
フィンブルヴェト(大いなる恐怖の冬)がやってくる。
それは――……【風の冬、剣の冬、狼の冬】

太陽と月は、【ロキ】の息子である
予言の狼【フェンリル】の子
狼のスコルとハティに飲み込まれ、
星々は天から落ちる。

金色の前髪の馬【グルトップ】に乗った神が
ラグナロクの始まりを告げる
角笛ギャラルホルンを吹き鳴らす

さあ――…世界の終わりの始まりだ!


+ 【File:ラグナロクのストーリー②】
神々と、死せる勇敢な使者たち【エインヘリャル】は
巨人族と戦うが

魔法の封印の紐グレイプニルから放たれた
不幸を齎す怖ろしき予言の狼【フェンリル】が 
オーディンを喰らってしまう。

最終的に巨人族の【スルト】が放った炎が
宇宙樹ユグドラシルの根を張る、
九つの世界を焼き尽くす。

天にある【ギムレー】という、
太陽より美しく黄金より見事な広間には、
天地を滅亡させる炎も届かない。
永遠に、善良で正しい人だけが住む場所故に。

闘いの後、大地は水中から蘇り
光の神【バルドル】は死者の国より復活し、
生き残った神々と共に、新たな時代の神となる。


+ 【File:主神オーディン】
『地球の北方地域の旧い神話の、主神オーディンは
戦争と死の神で、魔術に長け、知識に対し非常に貪欲な神であり、
ミーミルの泉での知識や、ルーン文字の秘密を得るために、
自らの目や命を代償に差し出すほど。

オーディンという名は、「激怒する」「狂気」という意味である。
複雑な性格をした、善悪混合の多面的な神であり、
争い好きで、策略家、裏切りも嘘も平気で、気まぐれである。

気まぐれに人に加護を与え、平和に争いの種を撒いたかと思えば、
争いを一夜にして終わらせる。

魔法の使い手であり、多くの姿を持つ者、
人間の運命や未来を読み解き、人に死や災いや病気を齎す。

戦死者を集める館【ヴァルハラ】に、ワルキューレ(戦乙女)によって
【エインヘリャル】(戦死した勇者)を集め、
神々の黄昏といわれる最終戦争【ラグナロク】に備えて、
大規模な演習と宴会付きを毎日行わせるという。

ラグナロクのきっかけとなる
妻フリッグとの間の息子、光の神【バルドル】を
オーディンは、自らの良心の結晶として、愛していたとされる。
ラグナロクが始まると、怪物狼の【フェンリル】に殺される。』

という情報が、ホログラム・スクリーンに浮かび上がります。

+ 【File:オーディンの2匹の烏、フギンとムニン】
『オーディンは、烏神という異名もあり、【フギン(思考)とムニン(記憶)】という名の
2羽のワタリガラスを使者としていた。
(参考画像として、2羽の烏を肩に乗せ、2匹の狼を従える
勇ましく戦う片目の老人神の姿が現れる)

2羽の烏は、世界中を飛び回っては、食事の時刻に戻り
主神【オーディン】が『ヴァルハラ』で勇敢なる死者達【エインヘリャヘル】との
宴会の席に着いているオーディンの肩に止り
彼の耳に、世界中の見聞きしてきたことを告げるとされていた。』

という情報が、ホログラム・スクリーンに浮かび上がります。

+ 【File:バルドル】
バルドル=『明るく輝く希望の光』の意味なり
オーディンの息子にして良心の結晶。
賢く優しく、誰からも愛される「優れた調停者」。
争いを厭い、英和を愛し、人と運命の護り手でもある。


ラグナロク――…巨人族とアース親族の争いのきっかは、
バルドルの死も要因だった。

自らの死を予見するも避けられず、死ぬ。

嘆き悲しんだ母のフリッグは、冥界の女王、「ヘル」を尋ね、
バルドルを生きかえらせてほしいと頼む。
ヘルは「世界中の生き物が彼の死を哀しんだら、返しましょう」
と約束するが、ロキの邪魔でそれはかなわずになる。

しかし、死者として冥界の女王ヘルに護られていたため、
ラグナロクで死ぬことがなく、ラグナロク後に復活し、
新たな神の時代を創っていく。

という情報が、ホログラム・スクリーンに浮かび上がります。

+ 【File:フェンリル】
『地球の古代北欧神話では、フェンリル(Fenri=「地を揺らすもの」)は、
狼の姿をした巨大な怪物。『アース神族に不幸をもたらす』予言の狼。

(参考画像として、銀色の毛に爛爛と光る紅い眼の
恐ろしい巨大な狼の姿が現れる)

彼の次に毒蛇の怪物【ヨルムンガンド】が、
三人目に、老衰、疾病による死者の国を支配する女神【ヘル】が生まれた。

巨大で狂暴な性格から恐れられ、神テュールの右腕と引き換えに、
魔法の紐グレイプニルでとらえられていたが、ラグナロクの開始で解放される。
ラグナロクでは、復讐のため、最高神オーディンを飲み込む。』

という情報が、ホログラム・スクリーンに浮かび上がります。

+ 【File:預言の巫女:ヴォルヴァ】
古代北欧神話の詩集の中に登場する、予言の巫女。
オーディンに語りかけるという形で、
世界の創造から終末の到来、世界の再生までを語る。

彼女は自身がいかにして知識を手に入れたか、
彼女がオーディンの全知の源泉や、
アースガルズの神々の秘密を知ることを、説明する。

彼女はオーディンの息子で光の神バルドルの死や
世界の終末・ラグナロクが目前に迫る予言をする。


❷研究デスクの左上部の
シルバー・メリー号の【公式航行記録】つきの
【ギムレー星系のホログラム・ヴィジョン】
上には書類やデータが散乱している。その上部には、地球の太陽系にも似た
ギムレー星系の大きなホログラムが、光輝きながら、浮かび上がっている。
→ディークが確認済み
+ 【ギムレー星系と座標】
シルバー・メリー号の船内に公開されている、公式なリアルタイム航行記録であることは
船内でよく見かけるものだから、誰にでもわかるだろう。
銀色の小さな仔羊のような、可愛らしいフォルムのシルバー・メリー号も表示されており、
現在航行位置も、分かる。

見慣れている人が見れば、2度目の緊急事態で亜空間にジャンプ・インしたはずなのに
【通常の宇宙空間を航行している動き】に見えるでしょう。

星系ホログラムの中心には、地球にとっての太陽のような、
主系列星(太陽と同種の星) 恒星『ギムレー』が輝いている。
10年前に、そのギムレーから、星域に異常な磁気風の大嵐が吹き荒れ、
多大な被害と低社会層への窮乏を齎し『風の内戦』の元凶となった太陽だ。

その周囲を、9個の様々な色合いの惑星達が、公転軌道を描いて、ゆっくりと動いている。
地上や墓下のPC達の出身や、訪れたことのある星もあるだろう。

ギムレー星系の主惑星『アースガルド』王国のある『アースガルド』は、ギムレーから数えて3番目の星で、
白と茶と翠の斑模様をしている。白は氷、茶は大地、翠は海だ。
赤と黒と翠の3つの月(衛星)が周囲を回っている。

それぞれの星の上には、宇宙連邦の公式惑星座標も浮かんでいる。
ギムレーとアースガルドの座標も分かる。

◆恒星『ギムレー』の座標=GM-gmj7-371.973
◆主星『アーガルド』の座標=AG-gmj7-664.862

※このギムレー星系のホログラムを見た人は、このギムレー星系のホログラムの【何か】に
違和感を感じられるかもしれません。(“何に”かは、後ほど)

❸【フギンとムニンの鳥籠】
→ハーランが取得済み>>6:+2
+ ◆フギンとムニンの鳥籠
 体感ホログラムでできた、銀色の蔦模様の優美な造りの大きな鳥籠。
 中には、銀色の枝葉を模した止り木と
 エサやおやつ入れのグラスがあり、ホログラム・ペット用のごちそうが入っている。
 催促するフギンとムニンに、ホログラムのナッツやフルーツを、あげると喜ぶでしょう。

 何か【面白いこと】を、お喋りしてくれるかもしれません。


+ ムニンのお喋り
「ねえ、知っている?
 ラグナロクが起こる前に、3つの
 フィンブルヴェト(大いなる恐怖の冬)がやってくるのですって。

 それは――……【風の冬、剣の冬、狼の冬】


 風の冬は、10年まえのギムレーの磁気【風】の大嵐のようね
 剣の冬は、その後の血で血を洗う内【戦】のようね

 そして――…人【狼】の冬がやってくる……。』

 そう思っていたわ、そう思っていたのですって。
 誰がって? ナイショよ、内緒。ナイショなの。」

 そう言って、紅い左眼で ウィンクをひとつ。
 それ以上は何を聞いても、教えてはくれません。



+ フギンのお喋り

『金色の前髪の馬【グルトップ】に乗った神が
 ラグナロクの始まりを告げる
 角笛ギャラルホルンを吹き鳴らすんだってねェ!

 だからァ、言ってたよォ。

 【ゴールデン・グルトップ号】

 そんな、面白い名前の海賊船があるって。
 ラグナロクの情報を、さりげなく流して、おびき寄せよう

 ―――… ギャラルホルンを吹かせようって。

 誰がって? 

 そいつァ、云えねえナァ。
 オイラは口が堅てェんだ。
 焼き鳥にされたって、云わねェよう。


 さあ――…世界の終わりの始まりだァ!

 フギンは、羽をバタバタさせて、ゲラゲラ嗤っています。
 それ以上は、何を聞いても教えてくれません。




❹宇宙の星空の見える窓
→ディーク>>6:+1、ベネディクト>>6:+3が気づいた
+ 窓の情報
 2度目の緊急事態の時に、亜空間にジャンプインしたはずなのに
 その後はたしか、窓の外には歪んだ暗闇しかなかったはずなのに
 この部屋の窓からは、宇宙の暗闇と【星空】が流れるのが見える。

【任意ランダム】➡【成功なら、そのおかしさor違和感に気づける】

❺テーブルやソファなどくつろげるスペース
 ソファの後ろに、【何か】が落ちている
→ディーク、ノーラが見つけたが、血の痕とは判明せず
→ヴェルナーが血痕だと気づく
+ 落ちている何かの情報
ソファの後ろに落ちているのは、何かの実験用の器具で、
大き目で重い金属でできている。
先端には、べっとりと、乾いた赤黒い液体がこびりついている。
ソファの後ろの絨毯には、同じく、乾いた赤黒い液体が飛び散った痕がある。

【任意ランダム】➡成功なら、
血の痕 だと気づけるでしょう。かなりの大量出血のようです。
血の色の変化から、それほど古い血ではないのが、分かってもよいです。
せいぜい、数日といったところでしょう。


◆サブ・ラボ


※サブ・ラボの探索は、メイン・ラボの探索が終わってからにしてください

メイン・ラボを小さくしたような部屋です。
研究用のデスクや、コンソール・パネル(何も情報は出ません)
【本棚】などがあります。

【1d100】を振ってください
➡成功「室内に、一歩足を踏む入れると、誰かに見られているような、
    そんな気がするかもしれませんが、何も見えません。」

+ 本棚
ヴォルヴァ博士はアナログの書籍のコレクターなのか、
 地球で収集したものか、旧い書籍が並んでいる。
 ほとんどは地球語や、宇宙連邦の共通語で書かれている。
 アースガルド語の本もある。
(各PCは経歴から何語が読めるか、読めないかはご自由に)

シルに調べさせるRP+【任意ランダム】で本を閲覧可能
【任意ランダム】で本を発見できるか、振ってください。

➡【成功】
アースガルド語で書かれた古い小さな絵本を見つけます。
音声データ付きですが、其の声も、所々故障して、聞き取りにくいものです。
発行年月日は【25年程前】です。中身は半分ほど焼け焦げて、
かなりの量の、赤茶色の染みに染まっています。
絵本には、【オーディンの箴言】という栞も挟まっています。
辛うじて読めるページをめくっていくと、以下のような内容があります。

+ アースガルド語の絵本の内容
とぎれとぎれの、掠れた、
少女のような幼い声の音声データが読み上げます。

『スルトの火で 九つのせかいが ほろんだら
 ラグナロクはおわります 

 けXX だいじょうぶ
 ギムレーにだけは その火は とどかなXXです


 お父さんも お母XXXも こどもたちも
 みんX ギムレーで えいえんに しあわせにXXXXXXX


 でもね たいようより美しい おうごんより ぴかぴかの 

 えいえんの  やくそくの ばしょ ギムレーには 



 やさしい良い子だけしか いけません


 わるい子や、いけない子は XXXXX XXXXXXXXXX


           XXXX・フリッグ・ヴォルヴァ著 『ギムレーの子守歌』』


+ 絵本に残る赤茶色の染み
【ランダム】or知識として分かってよいと思われる経歴のPCの判断で、
color(red){経年変化で変色した、古い血の染み} だと分かるでしょう。

+ 【オーディンの箴言】の栞
絵本には、【オーディンの箴言】という栞が挟まっています。
内容は、以下の通りです。

『一歩を踏み出す前に、全ての扉に 気を配れ。

  振り返って見渡せ。敵が何処に潜んでいるか 知れないのだから。』


メイン・ラボの入り口の扉の方から、何かの音が聞こえるでしょう。



❺ヨルムンガンドとの戦闘


サブ・ラボの【オーディンの箴言】の栞を読んだ後。
メイン・ラボの入り口の方から、
「シューシュー」という、何かを吐くような
不気味な空気音に似た音が聞こえます。

めいん・ラボの扉の上、何も見えなかった天井に
ゆっくりと、巨大な半透明の毒蛇が、姿を現します。
体長は10m近くあり、太い胴体は人間なら数人を
丸のみできそうな程。

それはゆっくりと色彩を増し――…数秒で銀色の鱗と、
爬虫類特有の、冷たい蒼い眼をした、巨大な蛇となります。
銀色の牙が尖る顎から、チロチロと赤い舌と、
ぬるぬるの蒼い毒液を滴らせています。

「ひぇええ、ヨルムンガンドだぜェ!」
「ヨルムンガンドだわ! 気を付けて!」

フギンとムニンが騒ぎだします。

+ ◆ヨルムンガンドの説明
◆ヨルムンガンド(Jörmungandr)

北欧神話の毒蛇の怪物。
巨人族であり、オーディンの義兄弟ロキの子ども
3匹の魔物 フェンリル、ヨルムンガンド、ヘルの一匹。

ラグナロクが到来するとき、ヨルムンガンドが海から陸に上がり、
その際に大量の海水が陸を洗う様子が語られる。


◆ヨルムンガンドとの攻撃方法とスペック

◆ヨルムンガンド【攻撃手段】(【1d6】で選んでください)

+ ヨルムンガンドのスペックと攻撃方法
①鋭い銀色の毒牙のある巨大な顎での噛みつこうとする
②巨大な尻尾の先で、薙ぎ払う
③毒液を吐く(何故か、体感ホログラムの送受信ナノマシーンの在る前頭葉が激痛に襲われます。(1分くらい)
④頭部での頭突き攻撃(まともくらうと危険ですが、眉間の間を狙いやすくなります)
⑤海水攻撃(海水が一瞬、周囲に溢れる。足下を掬われる、足場が危うくなる、なと)
⑥お好みの攻撃を入れて、どうぞ。

攻撃手段は、何でも構いませんが、1率1ヒット。
防御系のものも、ご自由に出して使ってください。


◆特徴
皮膚は鱗に覆われており、硬い。
巨大な蛇なので、動きそのものは早くはない。
眉間の間に、小さな蒼い光が見える。弱点のようなもの。

◆倒す条件
攻撃は何でもいいですが、普通のヒットが10回
眉間を狙って攻撃する場合、10以下のヒットが3回でOKです。

これで、ヨルムンガンドは、痛みに巨体をのたうち回らせた後、
ふっと霧散するように消え、後には、ビー玉のような【蒼い石】が残ります。
詳しい人なら、最新の宝石に模した情報媒体だと分かるでしょう。

蒼く丸いそれを、貴方達は、どこかで見たような気がするでしょう。
どこかに嵌めてみると、何かが起こるかもしれませんね。

+ ◆具体的なバトル方法  
◆ヨルムンガンドとのバトルの勝敗は、
まず、上気のヨルムンガンドの攻撃を【1d6】から選びます。
これは、actでかまいません。

相手や自分の攻撃が通るかは、
発言欄のすぐ下の【ランダム】の右の選択肢内の【fortune】
(0~100の数値)を振って決まります。

◆結果が、【59以下なら不成功、60以上なら成功】
【90以上ならcriticalな成功です】

例:
❶ヨルムンガンドの攻撃方法:【②】尻尾攻撃

[私は目の前に迫りくるヨルムンガンドの尻尾から逃れようとした。
可能だったか 58%]

➡不成功なので、ヨルムンガンドの尻尾に攻撃されます。
攻撃の程度は、掠ったり、どーんと吹っ飛ばされたり、ご自由に。


例:❷[私は毒蛇の吐く毒を避けようとした
  盾で防御できるか 71%]

  ➡成功なので、防御できます。


例:❸[私はせまりくる蛇の頭部をすんで避けて
   眉間の青い光を狙った 97%】

  ➡critical成功なので、狙い撃ちできました!

例:❹すごくフォーチュン運のよろしくないお仲間がいたり、
  仲間が危険!な時は、
  周り人がフォーチュンを振って助けてOKです。

例:[フギンが涙目で、海水でおぼれかけているように見える。
 助けようとした僕の手は届いたか 0%]

➡失敗。でも大丈夫、フギンは海水浴しているだけでした、たぶん



❻思考プログラム:フギンの情報


ヴェルナー>>7:+44の止めで、
ヨルムンガンドは 痛みに巨体をのたうち回らせた後、
ふっと霧散するように消え、後には
ビー玉のような 【蒼い石】が残りました。
詳しい人なら、最新の宝石に模した情報媒体だと分かるでしょう。

その蒼い石が、フギンの眼に似ていることに気づいた
ディーク>>+47に呼ばれれば。]


  あーん? オイラを呼んだかァ?


[フギンはディークの肩に飛び乗り。
もふってもらえば、「あー、ソコソコ! あ、もちょっと左!」
注文多く、もふられてから。

はっと、気づいた様子で、
「 な、懐いているわけじゃねェんだからなァ!」と
照れ隠しのように、羽をバタバタっ!]


   あーん? あァ、それェ……

   そうだよ、正解だ! オイラの左眼さァ!


[ディークが蒼い右眼の烏の、空洞の左眼窩に
 その蒼い石を嵌めこめば。
 ふわっと、フギンの黒い身体全体が、蒼白く発光し、点滅する。]


『 我はProgram:Huginn .

Program:オーディンとProgram:バルドルの
『思考』を預かりし鴉。

汝、Program:オーディンと、Program:バルドルを知るや?


どちらのProgramの解放を求むか?


汝が『思考』の解放を求むなら、
『傷つける魔法の杖』を以て、我を打ち殺せ!』



[それは、普段のインプットされた
ホログラム・ペット「フギン」の口調とは異なる。
抑揚も疑似感情も感じられない、純粋なプログラムの声。

フギンは、バサバサと羽ばたきながら、
蒼白く発光する両眼で、空にホログラム・スクリーンを映し出す。
そこには、以下のような2つの説明が見えるだろう。]

+ ◆『思考』プログラム:オーディンと『ルー・ガルー』概要
オーディン=「激怒する狂気」の意味なり。
善悪混合の思考なり。
争い好きで、策略家、裏切りも嘘も平気で、気まぐれ。

気まぐれに人や世界に加護を与え、平和に争いの種を撒き
起した争いを一夜にして終わらせる。
人間の運命や未来を読み解き、人に死や災いや病気を齎す。

※シークレット・コマンド『ルー・ガルー』
脳内の 『ガルー』の活動が規定の閾値を超えた場合
Program:フェンリルが発動し、
Program:オーディンの『思考』を統合する。

原版のProgram:オーディンは残されるが
オーディンにしてフェンリルなる『思考』は、
『ラグナロク』発動の半分の鍵となる。』


+ ◆『思考』プログラム:バルドルと『ルー・ガルー』概要  
『◆『思考』プログラム:バルドルの概要
バルドル=『輝く希望の光』の意味なり
オーディンの息子にして良心の結晶。
賢く優しく、誰からも愛される「優れた調停者」。
争いを厭い平和を愛し、人と運命の護り手。

※シークレット・コマンド:プロテクト『ルー・ガルー』
脳内の『ガルー』の活動が規定の閾値を超えた場合、
『思考』と『記憶』、すなわち「心」の死が予測されるため、
Program:フェンリルの発動前に
発動するよう組み込まれた、防衛プログラム。

Program:フェンリルが発動し、
Program:オーディンの『思考』を統合したならば
オーディンにしてフェンリルなる思考プログラムを消去し
『ラグナロク』を停止させる、半分の鍵となる。』



❼フェンリルとの2回目の遭遇


+  ❼フェンリルとの2回目の遭遇 
[シルの案内で、第三エリアのレーギャルン・ボックスへ向かっていると。]


ひええええ、またフェンリルだぜェ!

しかも今度は、子どものスコルとハティがいるわ!
ラグナロクの前に、月と太陽を飲み込んだやつらよ!



[突然、フギンとムニンが騒ぎ出します。

烏達の騒ぐ方から、銀色の巨大な身体と
怖ろしい紅い眼の狼――…【フェンリル】が、出現します。

底冷えのする紅い眼を爛爛と輝かせた銀狼の
鋭い牙の覗く口元には、銀色の羊姿のこの船のメイン・システム
キャプテン・メリーが、 まだ、
喰らいかけの獲物のように、ぐったりと咥えられていました。]
[爪で引き裂かれたような裂傷の赤が、
銀色の毛をあちこち血色に染め、
食い込む牙からは、ぽたりぽたりと、血が滴り落ちています。
先程よりも、出血が多くなり、血塗れです。
そして――…もう、貴方達に語りかける様子もありません。

そんな巨大な銀色のフェンリルの横には、
スコルとハティと呼ばれた、少し小型の銀色の狼たちがいます。

太陽を飲み込んだ、スコルと。
月を飲み込んだ、ハティです。


どちらも銀色の毛並みの巨大な狼で
スコルは太陽のような金色の眼、
ハティは月のような銀色の眼をしています]

[フェンリルが、禍々しい紅い眼で、
スコルとハティを一睨みすると、
2匹は、船内に散っていきます。

(この2匹は船内で自由に
遭遇やバトル等してかまいません。)]


[そうして―――…フェンリルは、
血まみれのキャプテン・メリーをぼとりと床に落とすと。
じいいっと、あなた達の中の“誰か”を見つめています。


うぉおおおおおおおおおん‥‥っ!!!


そして――…その血塗れの牙を大きく開き、
脳がぐらぐら揺さぶられるほどの大音量で
月に遠吠えするかのような、雄たけびを上げました。

その途端、うわあああああ!!!と、
シルが叫び、頭を抱えて、もだえ苦しみ始めます。]


[[次の瞬間、貴方達の前頭葉の奥で、
体感ホログラムの送受信装置である、ナノマシーンが、
激しい痛みを与え始めます。

※この時代は、体感ホログラムなしでの生活など考えられず
体感ホログラムの送受信機であるナノマシーンは、
宇宙連邦に所属する星の生まれの者なら、
出生直後に全員が埋め込まれています。
(ウィキのとおり、この村のPC、NPCは全員埋め込まれています)]


[もだえ苦しむだろう貴方達を見て、
フェンリルはニヤリと嗤うと、
もう動かない血まみれのメリーを咥え、
ふっとまた、消えてしまいました**]





❽レーギャルン・ボックス

第三エリアの奥、
貨物の間の薄暗がりに、隠されるように。

異様なほど巨大は匣が、聳え立っています。

その巨大なコンテナが設置されています。
材質も、作りも入り口の位置も分からない。
つなぎ目の見えない、虹色を帯びた黒い鏡面のような、
つるつるとした質感です。

大きさは、20メートル四方もあり、
正方形の匣型をしています。]


  うわあ、でっかい匣だなあ…

  スノウがさ、こうなる前に、船内のモニターに、前に俺が
  この匣を出入りしたのを見たっていうけど、
  ほんとに俺入れるのかなぁ……


[シルは不気味に聳える巨大な匣を見上げ、
おそるおそる、片手をそこに当てます。

すると、シルの網膜や遺伝子を認識したという表示が、
空間のホログラムスクリーンに浮かび上がり、

レーギャルンボックスの虹色を帯びた黒い壁面が、
うねるように波打ち、取り込むように、シルを飲み込みました。
まだ波打っている間なら、他の人も入れるでしょう。]

[レーギャルン・ボックスの中は、真っ暗闇で、
 何があるのかすら見えません。
ただ――…嗅いだことのある人には、
箱内に血の匂いが漂っているのが、分かるでしょう。


暗闇の中に、
煌く光を放ちながら、見覚えのあるホログラムが浮かんでいます。
そしてそこからは、幼い少女の歌声のようなものが、
聴こえてきます。
もう一つ、小さめのホログラム・スクリーンも浮んでいますね。

+ ◆ギムレー星系のホログラム  
近づいてみれば、それは、ルージュ・ボルヴァ博士の研究室にあった、
【ギムレー星系のホログラム・ヴィジョン】 です。
しかし、シルバーメリー号と連動しているものではなく、
単独の宇宙連邦が市販している、よくあるもののようですね。

地球の太陽系にも似た
ギムレー星系の大きなホログラムが、光輝きながら、浮かんでいます。

星系ホログラムの中心には、地球にとっての太陽のような、
主系列星(太陽と同種の星) 恒星『ギムレー』が輝き。

その周囲を、9個の様々な色合いの惑星達が、
公転軌道を描いて、ゆっくりと動いています。

研究室のと同様に、
それぞれの星の上には、宇宙連邦の公式惑星座標も浮かんでいます。
ギムレーとアースガルドの座標も分かります。

◆恒星『ギムレー』の座標=GM-gmj7-664.862
◆主星『アーガルド』の座標=AG-gmj7-371.973


※このギムレー星系のホログラムを見た人は、【何か】に
違和感を感じられるかもしれません。


+ ◆歌声を調べる  
 歌声を聴いていると、それが、サブ・ラボにあった、
 [ギムレーの子守歌]という絵本の 音声データと同じ声だと気づけるでしょう。

とぎれとぎれの掠れた、少女のような幼い歌声です。
何かのリピート機能らしく、

『 XXXX・フリッグ・ヴォルヴァ著 『ギムレーの子守歌』』
裏表紙の挿入歌』と繰り返し、出展を説明するナレーションも入ります。

その歌詞はこんな風です。

『おやすみなさい、可愛い子。
ラグナロクが来ても。
レーギャルンの匣の中のスルトの『炎の剣』が、世界を滅ぼしても。
だいじょうぶ、だいじょうぶよ。

ギムレーにだけは、滅びの炎は届かない。
だから おやすみなさい、愛しい子。

お父さんも、お母さんも、こどもたちも
みんな みんな  ギムレーで永遠に幸せになれるの
太陽より美しい 黄金よりきらめく 永遠の約束の場所ギムレー

でもね、優しい良い子だけしか いけません。
わるい子や いけない子は ラグナロクで死んでしまうの

だから、もしもギムレーに行ける時がきたら、
怖がらなくても大丈夫。
あなたは、可愛い子、良い子、優しい子なのだから。


さあ、何もこわがらずに 太陽の真っただ中へ

永遠の約束の場所ギムレーへ、いらっしゃい。



+ ◆血の匂いを調べる 
血の匂いを辿ると、【ギムレー星系のホログラム・ヴィジョン】
近くに、人影が倒れています。
歌声はその胸ポケットの音声再生機から流れています。

それは、金色の髪の女性ですが、頭部を右手の銃で打ち抜いて
自殺した様子が分かります。
血塗れの横向きの顔は、スノウの名簿にあった、
ルージュ・ボルヴァ博士その人だと分かるでしょう。

ボルヴァ博士の身体の横には、ホログラム・ヴィジョンの
コンソールパネルが、光を帯びて浮かび上がっています。


+ ホログラム・パネルの内容
『コマンド:Program:フェンリル

メイン・システム キャプテン・メリーへのハッキング成功。

Program:フェンリルのインストール成功
キャプテン・メリーの既存プログラム破壊成功

◆恒星『ギムレー』の座標を、GM-gmj7-664.862から、
GM-gmj7-371.973 に変更しました。

◆主星『アーガルド』の座標をAG-gmj7-371.973 から、
AG-gmj7-664.862に変更しました。

とあります。変更記録の時間は、
グルトップ号の侵入より少し前、
1度目の原因不明の緊急事態アナウンスの直前です。
これが原因だったようですね。


 そのコンソールパネルでシルが操作しようとしても、
 エラー表示しかでません。

 『Program:フェンリルの変更には、
  Programフェンリルのパスワードか、
 上位プログラム:ラグナロクが必要です』

 という表示が、明滅し続けるだけです。



と、その時。ポンポンパンポーンと、銀羊号に乗っている人なら
耳慣れた船内アナウンスが入ります。

+ ◆船内アナウンス:亜空間ジャンプのお知らせ
『シルバー・メリー号は、間もなく 最後の亜空間ジャンプに入ります。
 目的地は、ギムレー星系の主星「アースガルド」
 宇宙連邦惑星座標AG-gmj7-664.862の第一ジャンプ・ポイントです。

 みなさま、まもなくの亜空間ジャンプ・インに備えてださい。』


 亜空間ジャンプ・ポイントは、普通はその惑星の重力圏外の近くにあります。
 特に、アースガルドは大きな星ではなく、重力も特に強くないので、 
 ジャンプ・ポイントは惑星に近くあります。

 しかしもしも――…惑星の重力圏外のつもりで
 太陽のような巨大な恒星の近くにジャンプ・ポイントがあったとしたら、
 そのポイントにジャンプ・アウトした途端、船は重量に引き寄せられ、
 それこそ――…太陽の真っただ中へ落ちていくでしょうね。




❾冥府の女王ヘルの条件


+ ❾冥府の女王ヘルの条件の内容
ややあって、皆さんが暗闇の中で
目にはいる範囲の調べものを終えたころ。


「ガルムだ、ガルムが来たぜぇ!
 あいつ、おっかねェんだよなァ」

「ということは、冥府の女王 ヘルのお出ましね!」


[フギンとムニンが騒ぎ出します。
その先の暗闇の中から、すうっと灰色の女性の影が現れ、
その足元で、黒い獰猛そうな巨大な番犬ガルムが、
グルルルルと唸っています。]


‥‥…汝らは、誰ぞ?

我は、ロキの娘にして、フェンリルとヨルムンガンドの妹
死の国ニブルヘルを司る女王ヘル。

そして、オーディンにしてバルドルなる者の
『記憶』を『隠す者』

汝ら、オーディンにしてバルドルなる者の『記憶』の復活を望むなら、
バルドルを復活させる為に、涙せよ。涙の記憶を捧げよ。



[灰色の影のような女性は、囁き声でそう告げます。]


[ ラグナロクのきっかけとなった、オーディンの子バルドルを
 死後に母のフリッグが助けようと、ヘルに相談したところ。

 ヘルは「世界中の全ての者がバルドルの為に涙するなら、
 バルドルを生き返らせてやろう」と答えますが、
 それはかなわずになりました。その伝承にちなんでいるのでしょう。
 ヘル=「隠す者」という意味の名です。]


◆PCが涙する記憶のRPをお願いします。

 哀しみ、怒り、憎しみ、嬉しさ、なんでもかまいません。
 その内容は、脳内のナノマシーンを通じて、
 暗闇の中に浮びあがるスクリーンに投影され、他の人からも見えます。

 ただし、その記憶は、ヘルに捧げられ、PCの中からは消えます。
 消える瞬間に、脳内のナノマシーンがフェンリルにあった時のように、
 激しい痛みを訴えます。
 その後は、心の一部を奪われたような、耐え難い喪失感が残ります。

 なぜか突然に、もう死んでしまいたい、この世界から消えたい、というような、
 自分を捨ててしまいたくなるような、激しい絶望感に襲われるでしょう。

 心の中の、希望や夢、優しい思い出、愛情、幸せ、大事な人の笑顔、
 そういった自分を支えてくれるような
 記憶や感情が、暫くの間は、ひどく遠い、別世界のもののように感じられます。
 あるいは、奪われて失ってしまったかのように。
 (しばらくしたら、元に戻って大丈夫です)

 武器を持っていたら、或いは持っていなくても、
 自分を殺したい衝動に駆られる人もいるかもしれません。
 思いとどまれたり、周りの人が止めてかまいません。


◆涙するRPが一定数になった後、ヘルは、
 「よかろう、半分の鍵を、これに」と、
 ビー玉のような、紅い宝石めいた最新の記憶媒体をくれます。

 どこかで見覚えがあるかもしれませんね。
 どこかに嵌めてみると、何かが起こるでしょう。



❿記憶を司る烏『ムニン』と、炎の破滅の剣レーヴァティン

― レーギャルン・ボックスの中―


◆[ベネディクト>>7:+265が、ムニンの眼球のない右眼に、
ヘルから渡された、左眼と全く同じ紅い宝石のような
記憶媒体を嵌めると。
ふわっと、ムニンの黒い身体全体が、蒼白く発光し、点滅する。]

『我はProgram: Muninn

Program:オーディンとProgram:バルドル、
そして、Program:ヴォルヴァ
『記憶』 を預かりし鴉。

汝、預かりし【記憶】の解放を求むか?

汝が 『記憶』の解放 を求むなら、
『枝の破滅』 を以て、我を打ち殺せ!』


フギンの【思考】を解放する『傷つける魔法の杖』
ムニンの【記憶】を解放する『枝の破滅』とは、

レーギャルンの匣に封じられし、【炎の剣】、レーヴァティンのことじゃ。

ラグナロクの終わりに、
巨人族のスルトは、この剣で9つの世界を焼き滅ぼした。

汝らは、炎獄の破滅を齎す【炎の剣】
レーヴァティンを望むか?


[冥府の女王、ヘルは貴方達にそう尋ねます。]


➡応じるならば、
ヘルは、「シンモラ、レーヴァティンをこれに」
と、レーヴァティンの護り手である、
スルトの妻シンモラの名を呼び、暗闇に命じます。

すると、レーギャルン・ボックスの暗闇の中に、
巨大な女性の掌が現れます。
その中心には、炎を纏う荘厳な細工の剣が一振り。

◆その剣で、フギンとムニンを殺せば、
『プログラム:フェンリル』や『ラグナロク』に通じる、
『思考』と『記憶』を得られるでしょう。どうしますか?



◆と、その時。再び、
ポンポンパンポーンと、銀羊号に乗っている人なら
耳慣れた船内アナウンスが入ります。

『シルバー・メリー号は、間もなく 最後の亜空間ジャンプに入ります。
 目的地は、 ギムレー星系の主星「アースガルド」
 宇宙連邦惑星座標 AG-gmj7-664.862 の第一ジャンプ・ポイントです。
 みなさま、まもなくの亜空間ジャンプ・インに備えてださい。

 安全なジャンプ・インの為に
 これ以降は、船内と外部との通信手段は全てシャット・アウトされます。
 なお、亜空間航行中は、外部との連絡・通信はできません。


[このまま、惑星アーガルドと恒星ギムレーの座標を入れ替えた
亜空間ジャンプ・アウトをすれば、
それこそ、【太陽の真っただ中に】になるでしょう。

プログラム:フェンリル 
或いは、上位プログラム:ラグナロクで止めなければ。

また、これ以降、外部との通信手段は、全て切断されます。
ベルガマスコの向こうにいる、“私”にも、
再びジャンプ・アウトするまでは、
これから先の出来事は知りえないことでしょう>>7:+256]


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最終更新:2017年12月09日 17:09