世界樹の迷宮IV

前作からの見直し

サブクラス

サブクラスが前作から続投されているが、サブクラスで習得できるスキルのレベルはメインクラスの場合の半分までとなった。このことで、サブクラスで使った方がスキル性能を発揮できると言う所を調整している。

NPC加入のボス戦

前作の大航海クエストであれば、パーティの枠をNPCに割くことになっていたのが、今作ではNPCを6人目として加入させてボス戦を行う(NPCを加入させずに戦う選択肢も存在する)ようになった。

ストーリーの分岐無し

ストーリーは分岐せず、追加解禁クラスは1周目で全て使うことができる。強くてニューゲームは続投しており、次の周に引き継ぐ要素も選択できるようになった。ただし、キャラが装備している装備以外の所持品は引き継ぎ不可能。

武器の鍛冶

前作では鍛冶で武器を強化する際に、武器の素材と資金が必要だったが、今作では素材のみで大丈夫となったので、鍛冶をするよりも上位の武器が出るのを待つ方がコストパフォーマンスが良いと言う事態がなくなった。

今作の特徴

ゲーム難易度選択の導入

世界樹の基準とした「ノーマル」と、低難易度である「カジュアル」を選択することができるようになった。カジュアルモードは
  • 戦闘でこちらからの与ダメが増加、敵からの被ダメが減少
  • 全滅してしまっても街に戻るだけなので最後にセーブしたポイントからやり直す羽目にならない
  • 帰還用アイテムが使用しても消費されない
とライトユーザーを意識した調整になっている。

大地マップの探索

広い大地を気球に乗って探索し、地上に存在する食材を入手したり、大地上に点在するダンジョンを発見して潜るシステム。メインとなる迷宮も大地上にあるので、大地の探索→迷宮の発見→迷宮の探索と言う流れでゲームを進める形となる。
メインの迷宮の他、小迷宮と言う文字通り小規模な迷宮が存在する。寄り道するとここでしか入手できないアイテムの入手等の利点がある他、クエスト達成の為に潜ることもある。小迷宮自体もそこにしか無いギミックやFOEが存在し、探索する楽しみはある。
大地上の食材は食事をすると、一部のステータスが微上昇したり、属性や状態異常への耐性が強化されたりする。大地にもFOEが存在するが、そのFOEの好物を大地に卸すと、FOEを釘付けにできるので、FOEを避けたり、背後から先制を仕掛けることができる。中には毒のある食材もあるので、FOEを釘付けにし、毒状態にした上で先制できる。
また、大地で出合うNPCが特定の食材を欲しがっており、それを渡すとレアアイテムなどを入手することができる。

稀少個体

稀少個体と言う、金色に光っているモンスターが存在する。この個体は倒すと経験値が多く貰えるが、行動が非常に素早く(と言っても一部のスキルで先手は取れる)、逃走することもある上に、ターン毎に攻撃力が上がっていくので、若干倒しにくくなっている。
FOEも稀少個体は居るが、こちらは逃走することが無い。行動が早いのとターン毎に攻撃力が上がるのは通常モンスターと同様なので、危険度が高い。

クラスの一新

クラスがIIIから再び一新された。感じとしては、IやIIに近い雰囲気のクラスとなっていて、アクの強いクラスはあまりないと言った所。

ゲームバランスの変化

スキルの取り方
サブクラスのスキルレベルに制限が掛かった関係で、スキルのレベルが低い間でも、それなりの効果が期待できるようになっている。そのため、前作までは少数のスキルを高いレベルで習得するのが戦略としては適切だったが、今作では、スキルレベルが低くなっても多くのスキルを習得すると言う選択肢も生まれている。

戦闘 TPの管理

前作までと比べ、今作ではTPを回復するアイテム「アムリタ」系統の入手が難しく(手間が掛かる)なっている。前作までだと、アムリタ系統の大量入手が容易であったので、TP消費が多くとも、リターンが大きいスキルを惜しみなく使っていけると言うバランスになっていた。今作では、そのような事はできないので、戦闘中にTPを回復するスキルの活用、ローコストなスキルでの消費の抑制等、継戦能力を高くする工夫が求められるようになった。
敵が強力なスキルを容赦なく使ってくる分、こちらも全力で応戦すると言うバランス→敵味方双方のスキル性能が抑えられる形となっている。

戦闘 ダメージの軽減

前作までだと、全体に致死量のダメージを与える威力の属性攻撃が飛んで来るのに対して、それをスキルで無効化したり、耐性が付くアクセサリの多重装備で被ダメを1桁までに抑えたりすると言った感じで、対策をするバランスになっていた。
今作では、攻撃を無効化することはできないし、アクセサリも1つしか装備できなくなっている。その分、飛んで来る攻撃の威力も対策なしでは脅威となるものの、無茶な威力ではなくなった。そのことで、食事で付く耐性やバフスキル等で、ダメージを軽減すると言う方向性となった。

世界樹の迷宮IVをオススメするユーザー

まずライトユーザーにオススメ。カジュアルモードの存在でIIIまでよりも難易度が低く、入門感覚でやる分には良い。後発の新・世界樹の迷宮シリーズには更に難易度が低い「ピクニックモード」と言うモードがあるが、入門としてプレイするには、他との難易度の差が開き過ぎている。

UIについては及第点と言える水準。後発のシリーズからやると、IVでも迷宮の移動が遅く感じる。そう考えると、こちらを先にプレイするのも有効な選択肢の1つ。

世界樹らしさ(何をもってらしさと言うのかと言うのはあるが)とはどんなものかを、見ておくと言う点ではIIIまでと新の間くらい(それでもナンバリング寄り)となる。
  • キャラメイクしてダンジョンを探索、たまに酒場で受けるクエスト等の軽い寄り道をする。この感覚を知るのであれば、世界樹らしさは損なわれていない。
  • 初見殺しな要素や取っつきにくい難易度を世界樹らしさと捉えるなら、それらはこの作品では緩和されているので、らしくないかも知れない。

初代からIIIまでをプレイしたユーザーは難易度の低下もあり、物足りないと感じると思われる。ゲームバランスの方向性は変わっていたり、新しいシステムの導入もあるので新鮮さは感じられるかも知れないが、取っつきやすい部類である上に慣れてくると世界樹としては低難易度と言うのがある。
IIくらいまでのようなエグイ世界樹がやりたい場合は、オススメとは言い難い。

結論を述べると、IIIまでをやり込んだプレイヤーではなく、世界樹シリーズに始めて手を付けるプレイヤーにオススメと言った所。

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最終更新:2017年01月31日 21:06