新・世界樹の迷宮

本作の特徴

ストーリーモード

自分でキャラクターのクラスや名前等を決めて作成するキャラメイク制を取っていた従来の世界樹だったが、本作のストーリーモードでは固定キャラを導入する形を取っている。
キャラメイク制の時は、イベントなどの場面描写が多くを語らないものとなっており、プレイヤーの想像に委ねられる。自由に想像するのを面白いと思うプレイヤーも存在すれば、描写が淡々としていて物足りないと言うプレイヤーも存在する。キャラクター同士のやり取りが鮮明に描写されるストーリーモードは後者を取り入れようとする試みと見られる。
従来の世界樹のように、キャラメイクを行うことができる「クラシックモード」も同時に存在する。
ストーリーの内容は、原作のストーリーと今作のストーリーモードのストーリーで部分的に異なっている。

グリモア

IIIとIVのサブクラスに当たるシステム。スキルの宿った石を装備することによって、そのスキルを扱うことができると言うもの。これを利用することで、他のクラスやモンスターのスキルを使うことができるようになる。
戦闘中に「グリモアチャンス」が発生し、そのターンに使用したスキルが宿ったグリモアが入手できる。グリモアチャンスの発生や入手できるグリモアのレベル等はランダムであり、高レベルでSPを多く振ったキャラクターである程、高レベルスキルのグリモアが手に入り易い仕様となっている。
1つのグリモアで最大7つまでスキルを宿すことができ、宿すスキルの組み合わせは、宿したいスキルが宿っているグリモア同士の合成によって行われる。
複数のクラスのスキルを組み合わせると言うことから、サブクラス以上に1つのクラスで多くのスキルを組み合わせることができる。

転職

転職と言う名前の通り、クラスを変更するシステム。元のクラスから、他のクラスに転職すると、ステータスは元のクラスのままで転職先のクラスのスキルを習得できるようになる。
ストーリーモードでは、固定キャラで決まった5人での冒険となるので、初期のクラス以外のクラスを使うとなると、転職することになる。

オートマッピング

床を自動で塗る程度のオートマッピングは従来の世界樹にもあったが、今作では隣接する壁も自動で書いてくれるオートマッピングが実装された。
自分で地図を書くのは世界樹シリーズの大きい特徴ではあったが、人によっては地図を書くのは自動で良いと思うので、シリーズに入りやすくなったと思われる。

フロアジャンプ

フロアのマップを完成させた上で階段を調べることによって、次の探索からそのフロアの階段まで一瞬で移動するシステム。
階段まで自由に移動できるなら、帰還アイテムが腐ると思うかも知れないが、フロアの地図を完成させることで解禁されるので、初めて探索するフロアではフロアジャンプを使うことはできない。そのため、帰還アイテムの価値がなくなっているとまでは行かない。

ギルドハウス

グリモアの管理や、冒険の準備を行う施設。
グリモア入手時は、どのスキルが宿っているのかが分からず、ここに持ち帰ると鑑定される。また、グリモアの付け替えや合成もこの施設で行われる。
冒険の準備施設としては、アイテムの預かり所の他、探索時の支援(IVでの食事効果のようなもの)を受けられる。また、ギルドハウスの管理者から依頼が起こり、達成することで、支援が増えたり報酬のアイテムを貰えたりする。

欠点

ストーリー描写を濃くして、そのような要素を好むプレイヤーを取り入れようと、新しい試みが多数成されたものの、
  1. ストーリーに多少粗がある
  2. 新規に追加された要素が噛み合っていない
  3. ストーリーモードを推すあまり、クラシックモードの扱いが悪くなってしまっている

1について

新しく追加されたストーリーだが、全て最初から設定を構築するのではなく、元々のシリーズの世界観に差し込む形で作られている為に少々粗がある。
その他にも、
  • 主人公は選択肢が与えられる程度で台詞を与えられてはいないが、ある程度固まった設定はあるので、選択肢によってはその設定と矛盾が生じてしまう
  • 伏線が一部回収されていない
等の問題も生じている。

2について

ストーリーではキャラクターが固定の5人と言う点、グリモアの仕様、転職でのレベルダウンが大きい点の3つが噛み合わなくなっている。
ストーリーモードにおいて、固定5人が就いているクラスとは別のクラスのスキルを使いたいとなると、転職が必要になっている。グリモア化して使わせるにしても、グリモア化できるスキルは自身が使えるスキルであることから、他職のスキルをグリモア化する為に他職への転職が必要。
転職すると、レベルは半分(現在のレベルの半分が30よりも高い場合はレベル30)になるので、戦線復帰の為にレベルの上げ直しが必要になる。グリモアの生成はランダム性が強く、SPを多く振っていると高レベルのものが出やすいと言うのも相まって、他職のグリモアを持たせようとなると、膨大な手間が掛かることになる。
簡単にまとめると、
ストーリーで他職のグリモアが欲しい→転職させる→(高レベルのグリモアが欲しい場合はレベリングする→)欲しいグリモアが出るまで粘る→再度転職で元のクラスに戻す→戦線復帰の為レベリング
こんな感じになる。
加えて、欲しいグリモアが出るまで粘る部分では、
  • グリモアチャンスが発生するかどうか
  • 発生してもグリモアは生成されるかどうか
  • 生成されたグリモアのスキルレベルはどうか
と、分が良いとは言えない確率に手を焼くことになる。

3について

ストーリーモードでは新規に追加されたダンジョンが有り、そこでしか出現しないモンスターが存在するので、図鑑を完成させるためには、ストーリーモードのプレイが必要になる。クラシックモードにしか現れないモンスターも存在するが、そのモンスターは図鑑に載らないので、クラシックモードはプレイしなくとも、図鑑の完成は可能。

ただ、ストーリーモードをクリアした上で2周目(周回プレイ)に入ると、ギルド名は変更できずに引き継がれ(クラシック→ストーリーの場合も)、自ギルドにストーリーモードのキャラクターが登録された状態になっており、削除もできない。キャラクターの引き継ぎOFFの場合もストーリーモードのキャラクターはレベルは引き継がれず、初期レベルの状態で居る状態になり、こちらも削除することはできない。ストーリーモードのギルドとクラシックモードのギルドは別物として考えたいプレイヤーからすると、不満な要素とされる。

クラシックで入手した色んなクラスのグリモアを引き継ぎでストーリーに渡せるのと、図鑑のコンプリートは2周目のストーリーでやればと考えると、クラシック→ストーリーとやるのが良いか。それでも、ブシドーが装備できる最強武器(ストーリーモードでしか入手できない仕様)が飾りになってしまうが。

新・世界樹の迷宮をオススメするユーザー

ストーリーモードに比重を置いていることから、キャラメイク制よりも固定キャラ制を好むユーザーにオススメ。ストーリーの内容が多少上手くできていない所があるのに目を瞑れるか否かと言うところか。難易度については、3段階で選択できるので、お好みで。
システムに関してはやはり、クラシック→ストーリーでプレイすることで育成の手間をある程度は補えるか。幸いな事に、難易度がピクニックモードなら、1周目をサクッと終わらせられるので作業時間の短縮は図ることができる。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2019年09月22日 22:03