451 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/07/14(金) 20:48:40.72 ID:1zqIXP/T0 [10/22]
アライさん「そのお金とか言うの、アライさんほしくなってきたのだ」
イエイヌ「こういうやつらしいの」
イエイヌは毛皮から、五百円玉を何枚か取り出した。いざというとき、食べ物や飲み物が欲しい時に使えと言われて主人から渡されているものである。
アライさん「ピカピカなのだ!」
イエイヌ「奇麗だから、わたしすごく気に入ってるの」
アライさん「寄越すのだ!」
アライさんは、そういうと即座にイエイヌから五百円玉をひったくった。
アライさん「ふはははは! アライさんのお金さんなのだ!」
452 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/07/14(金) 20:50:34.11 ID:1zqIXP/T0 [11/22]
イエイヌ「それはご主人さまからわたしがもらったお金なの! 返して!」
アライさん「うるさいのだ! これはもうアライさんのものなのだ!」
イエイヌ「違うの! ご主人さまのものなの!」
アライさん「じゃあお前の飼い主とやらに聞くのだ! お前は関係ないのだ!」
イエイヌ「関係あるの! わたしがご主人さまからお預かりしているの!」
アライさん「やかましいのだ! ペットの軟弱者の分際で!」
アライさんはそう言うと、いきなりイエイヌの顎へアッパーを繰り出した。突然の攻撃。イエイヌは避けることができず、もろに受けてしまう。
よろめいたところへ、アライさんは続けて腹に向かって蹴りを繰り出した。地面へ倒れこむイエイヌを、アライさんはなんの躊躇いもなく足蹴にする。
たとえ言葉が通じるとしても心が通じることは絶対にない。それが、他のフレンズとは違う、アライさんの特徴である。
イエイヌが沈黙するのを確認すると、アライさんは手元の五百円玉を太陽にかざしてみた。
「うっ! 目が痛いのだ!」
太陽の光が沁みたようだった。
最終更新:2017年07月17日 05:16