軽いシーンの作り方
皆さん、DAZ生活楽しんでいらっしゃいますでしょうか。 DAZ Studio最大のネックは「重い!!」これに尽きると思います。 本項では、ハードウェアの強化に頼らず、DAZ内機能だけを用いて、シーンをできるだけ軽くする方法について書いていこうと思います。
まぁ、大抵屋内シーンは重いのですが…、まず中が見えませんよね。これじゃぁ(苦笑)
オブジェクトを減らす
基本はこれです。見えないシーンオブジェクトはできるだけ減らしましょう。天井や壁、カメラ画角からは見えないオブジェクトを極力消去、または不可視にするだけでも随分負荷は変わります。
サンプルはこのような感じです。このシーンでは、天井、南壁、東壁、ドアを不可視にしてあります。
壁が邪魔でカメラに何も映らない!!と言う場合は Create>>New Iray Section Plane Node を使ってシーンを輪切りにしましょう。 ただし、この機能、描画処理は行われているようですので、負荷は軽減できません。 サンプルシーンをぶった切ったものはこのようになります。
シーンライトを減らす
シーンに大量のライトがあると、それだけでかなりの負荷になります。 既設光源は最小限にして、HDRI背景やDistant Lightで照らしてやると、負荷を減らすことができます。
このサンプルシーンにライトは一つもありません。HDRI背景とオブジェクトエミッションのみです。
シェーダーを全てIray対応にする
Iray Speed Boostと検索すると、良く出てくるのがこちらの項目です。DAZ StudioはPoserからカウントしてもかなり長い歴史のあるソフトですので、様々な形式が混在しています。このシェーダーを全て現在の標準規格Iray用に最適化してしまうことで、余計な処理を減らして描画を高速化する…と言う趣旨です。 やり方は以下の画像をご参照ください。
手順を列挙します。
- Sceneタブで全てのオブジェクトを選択
- Surfaceタブに移動
- EditorタブのAllを選択
- Surfaceタブ内、Presetタブを選択
- Shaders>>Irayとたどり、!Iray Uber Baseをダブルクリックして適用。
これで完了です。
Node Instanceを使う
この機能はオブジェクトを編集できる形で複製するのではなく、編集できない形でコピーする代わりに負荷を抑える方法です。 シーンに同一のオブジェクトが複数存在する場合に、劇的に負荷を減らす事のできる有効な手法です。 使い方は、複製したいオブジェクトをグループ化した後に、 Create>>New Node Instance(単体)またはInstances(個数指定) を用いて複製してください。
サンプルは以下の通り
アドンを置きます。
増やします。このサンプルでは100人増やしました。
増えました。
メッシュ分割を粗くする
DAZのフィギュアやオブジェクトには、ソフトウェア的にメッシュを細分化して高精細にする機能が備わっています。ただ、この機能は細分化密度を上げていくと、非常に負荷が高くなる欠点があります。そこで、シーン構成的に高精細にする必要がない部分はメッシュ密度をBaseに戻して細分化密度を最小まで下げ、負荷を軽減することをお勧めします。 やり方は、添付の画像をご覧ください。
まず、軽量化したいオブジェクトのパラメーターを見ます。
Parameters>>Mesh Resolution>>Resolution Level>>とたどってください。
(この項目がないものは、分割が最小限に抑えられています)
Resolution Level>>Baseにセット
SubDivision Level>>0にセット
Render SubD Level>>0にセット
これで描画負荷が極めて低くなります。 ただし、メッシュ分割が粗くなる分、影にボックスやジャギー型のノイズが出たり、寄り構図の際、ポリゴンの粗な部分が見える可能性があります。 キーとなる人物は、ある程度のメッシュ密度を保っておくのが良いでしょう。
この操作をシーン上の全てのオブジェクトを選択して、一括で変更してしまうと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?本項によって多少皆さんの描画負荷が軽減されると良いなと思います。 皆様の良きDAZ Studioライフの一助とならんことを祈って…。