マーカス内戦
年月日:シンテーア暦1740年14月8日-シンテーア暦1747年3月10日
場所:マーカス連邦マーカス2、マーカス4、プレフィス3、プレフィス27、ティラルド8、ネルゼン・ハスヴィス
結果:アイローム派の勝利
交戦勢力
アイローム社

ヴァルエルク共和国
ニーネン=シャプチ
ロフィルナ連邦共同体
エルミア共和国
クレデリア共和国
ルスレード共和国連邦
アポラ星系国際連盟
リヴァダー社

サーヴァリア企業連合
ジエール帝国連邦
グロスクロイツ社会主義共和国
中小企業連合派

ファルトクノア共和国
(非公式)
ポード星系国家連合体
第四勢力「????」
指導者・指揮官
マフェン・ヴィル・フリュクレップス
ファルバリス・フリートン
レフィリィ・ドール=パッションベルム
ニャルカ=ダン=サナル=トルナーチェ
シャ=スナー=トレーミャナルチ
エスメダル・セモ・クナーグ
イーレン・ニーサター
ストリフェ・マルリュー
アクラエル・フェンター・スレモン
ギート・プノラム・セルラメト
バントーダ・ヘルク
ヴィクト・ディスターク・レーナル
ラトル・シェトメン
タシュパハ・デテール・リンガス・アリアナ
スジャレアル ダグテェブワダル
ダゲヴィトヴァ スライテド
アルフォイ・ショパーセル・プラゴード
ホイム・テル・フェアブロッセン・フェアメンヴェアツ
クロイエ・テル・ベアトハオアーン・ブロットメアテン
ヤーン・テル・ヘアベンパーレン・ビルツヒェーレ
グラー・テル・テッペンヴァーン・エルプシャート
キャスカ・シェラフ
レシェール・ヴィール・ユレスニヤ
フィラン・ド・リーリエ・ア・ヌ・フィリーラン
エン・ビラス
ララーフ・リンベー
アクト・レフ
エルダージャ・サフントスレルー
戦力
ロフィルナ連邦宇宙軍外惑星艦隊海兵隊第一猟兵軍団
ロフィルナ連邦宇宙軍外惑星艦隊海兵隊第二猟兵軍団
ロフィルナ連邦宇宙軍外惑星艦隊海兵隊第三猟兵軍団
招民院遠星系第六艦隊
正教院第二ガイユ第一特殊作戦師団
量産型魔法少女部隊ラウサニア
航宙軍第103機動戦闘団
航宙軍第201宙兵団
連盟軍遠征軍Ⅷ~Ⅻ大隊
第1シュッリルムスライト試験師団
プロレタリアート同志名誉突撃部隊「イェッジカワード」
イェッジカワード書記長記念革命防衛軍第一方面隊
イェッジカワード書記長記念革命防衛軍第ニ方面隊
イェッジカワード書記長記念革命防衛軍第三方面隊
共和国議会行政執行部首相府直轄ファルトクノア陸軍第619航宙技術実証研究大隊
内務省警察庁捜査六課(ファルトクノア)
ポード労民協会 蜂起部隊
ポード東部方面労民権衛の会
損害
マーカス内戦
マーカス2、マーカス4、プレフィス3、プレフィス27、ティラルド8、ネルゼン・ハスヴィス

 マーカス内戦(マーカス語:MARKASEN AVDZIRG)はシンテーア暦1740年から47年までのおよそ7年間の間に行われた内戦。または代理戦争。ヤラック・ティラルドー率いるリヴァダー社側(通称リヴァダー派)と、オーリル・ゴスデ率いるアイローム社側(通称アイローム派)との間に起こった企業対立、または暴動、あるいは内戦、紛争、戦争である。

目次

内戦勃発までの経緯


好景気と巨大軍需産業の台頭

 マーカス連邦のアンドロイド産業は1683年のジエール・サーヴァリア戦争、1684年のグロスクロイツ・ベリオン戦争への軍事支援として始まって以降、それをきっかけに急速に銀河中で勢いを増しサーヴァリア企業連合ヴァルエルク共和国を中心に兵士型アンドロイドの製造・輸出で空前の好景気を迎えた。そんな中、マーカス連邦内で特に抜きんでていた二大大企業が、アイローム社(マーカス語:ALTIEGSCIRZ A'IRAUM)とリヴァダー社(マーカス語:ALTIEGSCIRZ-DLIVADIR)で、これらの二社は規模も互角だったためライバル企業となっていた。マーカスの軍需産業は経済戦争時代の大戦景気で得た莫大な利益によって発展し、マーカス政府はアンドロイドを含むロボティクス産業に補助金を出した。そのため、1690年代からマーカス内戦頃まではマーカス連邦はアンドロイド工学技術分野において銀河を牽引していた。

企業政党の成立

 1690年代、マーカス政府では政府高官の脱税や大統領の女性問題などが原因で政府に対する求心力が急激に低下していた。国民は政府よりももっともらしいスローガンを国民に掲げている二大企業を頼ろうとした。企業政党容認派の急進派政党「国民の歯車」が急激に勢力を伸ばし、次の1692年の選挙において「国民の歯車」は与党になり、最終的に連邦国民議会は憲法改正によって企業政党を容認することとなった。このタイミングで連邦国民議会は国家の制御能力を喪失し、アイローム社の企業政党であるアイローム党とリヴァダー社の企業政党であるリヴァダー党、そして多数の企業政党が乱立することとなった。
 その後、「国民の歯車」はいくつかの政策に失敗し、与党はリヴァダー党とアイローム党の二つが政権ごとに入れ替わる時代を迎えた。世紀末の1699年、リヴァダー社とアイローム社の宇宙船交通事業の路線が競合し、これがきっかけで企業対立が起こり始める。

高度ロボティクス時代

 1726年、アイローム社のエルミア人技師ゼラエ・ストラメウトエゴイズム思考AIを発明。従来のアンドロイドは柔軟な思考能力は持つもののエゴを持たず、クリエイティビティがなかったが、エゴイズム思考AIはそのような欠点を改善し、限りなく「人間らしく」することができるようなプログラムであった。この発明はアンドロイド技術の長年のブレイクスルーとなり、たちまち国際ムーブメントとなった。
 このようなきっかけから、銀河のあらゆる国と地域でアンドロイドは軍事用のみならず、家庭用、業務用などに広く利用されるようになった。それに比例するようにアイローム社、リヴァダー社ともに今まで以上にさらに増収することに成功し、銀河レベルの巨大企業に発展していくこととなった。
 また、この頃から両巨大企業のアンドロイド設計思想が定まるようになってくる。ゼラエ・ストラメウトによってエゴイズム思考AIに注力しているアイローム社は「人間の友達になれるアンドロイド」という思想の下、「人間らしい」アンドロイドの開発を、遅れてエゴイズム思考AIを開発したリヴァダー社は、より機能と有用性を重視した「人間の道具になれるアンドロイド」という思想の下、「優れた能力を持つ」アンドロイドの開発を以降進めて行くこととなる。

企業間の対立

 しかし、1728年に起こったアクースアイローム支社がツーンカのアンドロイド市場に登場した際の不祥事、1730年の複数のアンドロイド知性によるアイドル化のためにアクースアイローム支社が300体以上を消去したことなどが大きな国際問題になり、これによってアクースアイローム支社の社長が逮捕、国際裁判にかけられ終身刑となった。これがきっかけでエルミア共和国アクース連合が明白に対立することとなり、エルミアが連合総会の壇上でアクースに対して公然の批判をして国交断絶を宣言し退場。そのうえ報復措置としてエルミアはベリオン・ドルムント・グロスクロイツらによる周辺国の経済制裁を実施した。しかし、その裏で影響力を持ち始めたアクースリヴァダー幹部とベリオン・グロスクロイツ両政府要人らは1732年に合意を形成し、リヴァダー社に対してのみ禁輸を撤回した。このことが同年にディガイナのラジオ放送で取り上げられ、ニーネン=シャプチ政府やその他のアイローム支持国が国際問題を提起。対立構造が国際的な状態であらわになった。

内戦前夜

 この後1733年にアクースではアクース内戦が勃発し、両陣営についた各国にアンドロイドを提供していたアイローム、リヴァダー両社の社党によってマーカス連邦国民議会は紛糾し、最終的には両党痛み分けとしてマーカス政府そのものは中立を宣言することとなった。(173X年第三次レーウス連合が結成した。)
 1735年、アクース内戦が終結し、資本家連合の勝利となった。しかし、その直後の戦勝パレードでアクース連邦首相のエルゲン・ナジュアが暗殺され、間もなくしてセツ・エメルダによってアクース連合が建国される。このため、銀河の世論はアイローム社を応援するようになり、リヴァダー社のいくつかの航宙路線が事業撤退。
 1737年、アイローム社に追い風が吹くような形でロフィルナ連邦共同体がアイロームアンドロイドの輸入を開始。以前はリヴァダーアンドロイドを輸入していたが、それが取って代わられる形での導入となった。
 1739年にアイローム党がアンドロイド市民権法案を提出した。リヴァダー社側は国内シェアをアイローム社に奪われる恐れがあったことから断固として反対を押し通した。世論は半々の意見となり、話題を呼んだ。翌1697年に与党であったアイローム党側の強制採決によりマーカス連邦でアンドロイドに市民権が与えられる事となり、リヴァダー社党が抗議したが結果としてリヴァダー社アンドロイドにも人権が認められる内容だったため、認めざるを得ない状態となった。
 このことはディガイナのラジオ放送でも取り上げられ、銀河規模のニュースとなった。
 1740年、リヴァダー社のアンドロイドが誤ってアイローム社アンドロイドを殺害(ただし故意説など諸説あり)。これに対しアイローム社は報復措置としてリヴァダー社に対する不買運動、株の買い占め、自社宇宙港への乗り入れ禁止などを通達。リヴァダー社とアイローム社は完全に対立することとなった。
 マーカス政府が二社に支配されていたせいで制御をすることができず、内戦に突入する事態は避けられないものとなっていった。
 また、この時、アポラ星系国際連盟に貸し付けた国債が回収不能になっていたために、マーカス連邦政府での赤字が広がり、さらにこの不安からマーカス連邦の国債の価値が暴落。国営航宙産業や一部の軍需産業の民営化を行うなどしたが、歯止めがかからず、緊急事態宣言を発令する。

内戦の経過

最初の衝突

1740年14月8日(アルアック・メルダー監禁発砲事件)

 首都アルアック・メルダーにおいてリヴァダーアンドロイドがアイローム社製のアンドロイドを拉致監禁する事件が発生した。背景にはアイローム党が与党となったことでリヴァダー派の支持者が少数派と見なされ、抑圧に対する反動があった。リヴァダーアンドロイドは警察に投降しようとした動作を見せたときに、突如として銃声が響き渡った。この発砲で警官のアイロームアンドロイド1名が死亡。その直後、突入した特殊部隊が立てこもっていたリヴァダーアンドロイドを射殺した。なお、その後の調査では、警官を撃った犯人は不明とされ、確かなことは「監禁をした犯人のリヴァダーアンドロイドが警官のアイロームアンドロイドを射殺したわけではない」ということだった。
 この様子はマーカス全国に放送で伝わり、やがて銀河中に報道された。両社の対立はさらに深刻なものとなり、特にアイローム支持者の怒りを買い、その翌日の14月9日からアイロームアンドロイドの一部の過激派が各地のリヴァダー社の本社、支社、工場にデモ行進を行った。

1740年14月19日(エールナラー濃硫酸散布事件)

 ノートック4のリヴァダー社のエールナラー工場の前ではそれまでと同様にアイロームアンドロイドのアイローム支持過激派によるデモ行進が行われていた。14月19の白昼、デモ行進の真っ只中に、リヴァダー側は鎮圧部隊として武装した新型アンドロイドDLIV-4000-DIVELKLOOZ(通称:ディヴァルクルース型)を投入。鎮圧のため霧状の濃硫酸を大量に散布し、デモ隊のアイロームアンドロイドは無抵抗のまま3名が死亡。また93名が内部骨格の金属融解によって重傷を負った。またそのうち66名は痛覚センサの破損により後遺症を負った。
 アイロームアンドロイドは人間に限りなく近づけるため、アクティブ状態(生命的活動が有効な間)では痛覚センサを無効化することはできず、アクティブ状態とリンクして動作している設計となっていた。国内外の専門家は後遺症に苦しむアイロームアンドロイドの現状を知ると、「人間に似せすぎるのもどうかと思う」という意見が相次いだ。これを受けて、15月6日にはエルミア共和国の呼びかけによって大宇宙連合会議国際技術倫理シンポジウムの臨時集会が開かれた。
 事件後の裁判では、両社による裁判員の買収合戦となったがアイローム社幹部が買収を出し渋ったため多くの裁判員がリヴァダー社側に有利な判決を下すこととなった。当初はマーカスの国内世論やディガイナのラジオ放送はアイローム社の体制を批判していたが、アイローム社代表取締役オーリル・ゴズデは声明文で「そもそも裁判をお金で解決することは法の正義に基づいたものなのでしょうか。私はアイローム社の代表取締役としてアイロームとリヴァダー、どちらかの正義のために裁かれることを望んでいなかった。しかしこれだ。連邦は今に崩壊しようとしている」と述べた。それを受けて、国内外の世論はリヴァダー社を「卑怯者」とこき下ろした。この事件を通じて、マーカス連邦内での実質的な司法機能は麻痺することとなった。

1740年15月2日(エーリアヴァークト衝突)

 連邦議会上ではアイローム党党首がリヴァダー党を公然と非難し、自社の担当者を送りつけることを宣言した。これに対してリヴァダー党党首は猛反発。地元メディアやディガイナのラジオ放送によって連日この様子は報道された。最終的に議論に決着がつくことはなく、最終的に採択を強行したアイローム側によって政府の決定を待たずして自社の警備アンドロイドをリヴァダー社本社とマーカス宙域内4つの大規模製造所に派遣した。
 アイローム党の強行採択に危機感を抱いたリヴァダー党は「自社の特許技術等に対する特許権の侵害である」と主張した上でリヴァダー社のアンドロイド査察を開始。同日、アイローム社のエールナラー工場のある惑星ノートック4の都市エーリアヴァークトにおいてアイロームアンドロイドのアイローム社員が査察に訪れたリヴァダーアンドロイドのリヴァダー社社員を工場出入り口付近で封鎖し数百人規模の衝突が発生。アイローム側に20名、リヴァダー側に39名の死傷者を出す事件となった。

1740年15月13日(アイローム社議会退出・政府機能の崩壊の開始)

 この衝突を受けて議会は10日にわたって紛糾した。両社の対立はますます深刻なものとなり、アイローム社は一方的なリヴァダー社の行為と態度に対して憤慨し、アイローム社党党首が「貴様らのような心を持たぬただの殺戮の道具など滅んでしまえばいい!」と言い放ち議会から退出。これに続いてアイローム党の議員が続々と連邦議会から去る事態となった。
 リヴァダー社はこれを政府掌握のチャンスと見たが、与党のアイローム党によって連邦院国民最高議会はアイロームアンドロイドの警備で強固に防衛されていたため、野党の第一党であるリヴァダー党は連邦議会を占拠することとなった。マーカス連邦政府は国民最高議会と連邦議会を対立する二社によって占拠されたために、政府としての機能をほぼ完全に失った。
 この様子はディガイナのラジオ放送によって報道され、事態を把握した大宇宙連合会議国家承認委員会は16日、マーカス連邦を「無政府状態」と認めた。大宇宙連合会議の加盟国各国の外務省は相次いでマーカス連邦への渡航を禁止、自粛するように呼びかけた。

1740年15月21日(リヴァダー本社前爆破事件)

 マーカス連邦全土で断続的に両社のアンドロイドによる衝突事件が発生し、各地で治安が悪化。
 一部の地域では、市長によって、あるいは警官や消防官らが独自に組織した自警団などによって両社のアンドロイドの立ち入りを禁じ、治安を維持しようとしていた。
 そのような中で首都星ノートック2のリヴァダー本社前で突然爆発が起こった。当初はアイローム社側によるリヴァダー社への爆破テロであるとされた。リヴァダー社はアイローム社による組織的な犯行であると断定し第三国を通じて激しく抗議した。これに対してアイローム社は大宇宙連合会議安全保障理事会に対して、独自の調査報告書を提出し、「弊社がそのような行為に及んだことは断じてありません」と強く否定した。もちろん、リヴァダー社はこれを国際世論に同情を誘うための隠蔽工作であるとして、大宇宙連合会議安全保障理事会に対してこの事件における調査団の派遣を要請した。
 なお、戦後の大宇宙連合会議による調査によれば「リヴァダー本社前爆破事件の犯人はアイローム社によるものではなく、リヴァダー社に何らかの怨嗟を持った個人による犯行である」とした。

1740年16月7日(アイローム告発動画)

 銀河はマーカスでの混乱について慎重な姿勢を示していた。
 無政府状態になりおよそ2週間が経過した1740年16月7日、アイローム社代表取締役オーリル・ゴスデが「心ないリヴァダー社のアンドロイドによる殺戮に対し我々は徹底して抗い、アンドロイドが道具であった時代を終結させねばならない!」という告発動画をディガイナのラジオ放送に投稿。これまでに起こったエールナラー濃硫酸散布事件などの被害者の写真などを載せた動画がディガイナのラジオ放送を通じて銀河中に拡散された。これは(表向きにはそうしている国家も含んで)人道を重んじる国家、特にヴァルエルクには強烈な影響を及ぼした。

1740年16月15日(エールナラー虐殺事件と戦争宣言)

 アイローム告発動画の直後、5日間昼夜を問わずしてアイローム社の工場各地でリヴァダー支持者による威嚇行為、挑発行為が徹底して行われていた。これに対してアイローム社の最高軍需顧問はアイロームアンドロイドの警備員に「非暴力的な手段での鎮圧」を命じたが、エールナラー工場の警備員らが独断で機銃掃討による虐殺を実行。ヒューマノイドも含めた653名全員が死亡。しかしアイローム社最高軍需顧問はこの虐殺を黙認した。数時間後、1000人規模の武装したリヴァダーアンドロイドと戦闘になり、双方合わせて2683名が死亡。
 アイローム社はこの事件に対して直ちに声明を発表し、「リヴァダー社による組織的な犯行が行われた。これは戦争行為であり、決して許しがたい」として戦争状態への突入を宣言。その数分後にリヴァダー社側も「アイローム社による光線銃を用いた組織的な攻撃を受け、弊社幹部理事会は知的財産権ならびに特許権侵害、および弊社の利益または信頼をいたずらに失墜、および著しく害したと認め、弊社はこれに対して大宇宙の技術経済両面における権益と信頼性の保護のためアイローム社に対し戦争状態への突入を宣言するものとする」との文書を発表。
 エールナラー周辺を中心にアイローム軍、リヴァダー軍の軍用アンドロイドが組織的な戦闘を開始。マーカス内戦が勃発する。

外部からの介入Ⅰ

1740年16月20日(ロフィルナの介入)

 マーカス内戦勃発から5日後の16月20日、ロフィルナ連邦共同体がアイローム社を支持しマーカス内戦への介入を発表。ロフィルナは「機械であろうと、亜人であろうと、知性ある者を差別し道具として扱うことが許されるのであれば、力こそが正義となり、いつの日か我々も同じ立場に追い詰められることになるであろう」との声明を発し、参戦を正当化した。
 ロフィルナ政府はロフィルナ連邦宇宙軍外惑星艦隊海兵隊の派兵を行い、1741年1月10日未明にマーカス宙域に到着。アイローム社軍と合流した。
 実際の問題としては、ロフィルナは1737年を境にアンドロイドの輸入をリヴァダー社からアイローム社へと転換しており、さらにアンドロイドの輸入はそれ以前よりも活発に行われていたこともあり、内戦勃発によるロフィルナ国内の経済的打撃のために介入せざるを得なかったとされる。さらに、水面下ではロフィルナ連邦共同体は事実上ニーネン=シャプチアクース連合などの限られた国にしか国交を認めない鎖国体制下にあったが、大宇宙連合会議への加盟(開国)に向けての準備が行われていた。そのため、マーカス内戦へのロフィルナ政府の介入は開国に向けて、影響力を獲得する狙いがあったと見られている。
 この発表は国際社会を驚かせた。多くのメディアや専門家たちは最初に介入してくるであろう国家はヴァルエルク共和国であり、少なくともロフィルナは中立なのではないかと予想していたためである。なお、ロフィルナ国内ではこれによりネッツェレール政権に対する支持率が低下するなど混乱が生じた。

1741年1月17日(ヴァルエルク介入決定)

 アイロームの告発動画に特に強烈な影響を受け、国民感情が完全にアイローム社に傾いたヴァルエルク共和国はもとよりアイローム社のアンドロイドの人権を認める方針に賛同していたこともあり、正式に介入した。
 また、その直後にロフィルナ政府がヴァルエルクと一時的に協力する意向を述べた。両国は数十年に及んで険悪な関係にあったにも関わらず、ヴァルエルク政府もこれに承認し国際社会を驚かせた。

1741年2月3日(サーヴァリア介入決定)

 サーヴァリア企業連合ツァヴァラガ・ラーギット財閥はリヴァダー社とのシェアの競合を避けるため、1700年頃から調整を続け、協力関係にあった。1733年に勃発したアクース内戦では資本家の利益を保護するためにサーヴァリア政府とリヴァダー社は共にエルゲン・ナジュア首相率いるアクース資本家連合を支援した。この頃になると、サーヴァリア企業連合の全ての財閥が連携してリヴァダー社と提携するようになり、ツァブリェッド・ティラルドー国際財団を設立するなど、団結を高めていった。
 ヴァルエルクがアイローム社側についたことによって敵対関係にあったサーヴァリア企業連合はリヴァダー社との企業間協定に基づき、参戦を発表。

1741年2月11日(エーリアヴァークトの戦い)

 サーヴァリアの介入によってリヴァダー軍は勢いを増し、リヴァダー派はノートック4での支配権を強めていった。アイローム社のエールナラー工場がある都市エーリアヴァークトでは2週間にわたる激戦が繰り広げられていた。サーヴァリア企業軍のプラゴード上級軍事顧問はリヴァダー社製DLIV-4000-DIVELKLOOZ軍用アンドロイドを率いてアイローム本社に強襲降下を敢行し制圧する。
 しかし、リヴァダー軍はヴァルエルク軍による撤退戦で大きく損耗したにも関わらず、エールナラー工場は既に放棄されており、制圧したアイローム本社も機能が移転されており、いわゆる「もぬけの殻」であった。また、ヴァルエルク軍の撤退をも許したため、リヴァダー派は貴重な戦力を消耗してしまった。
 同時期、リヴァダー社もまた本社の機能をマーカス宙域辺縁の星系に移転しているという情報をアイローム社の諜報部が入手する。入手に成功したのは、リヴァダー社の諜報部のヒューマノイド社員がレーウス国際宇宙港で手荷物を取り違え、機密文書の入ったブリーフケースを遺失してしまったからであった。その後、たまたまそのブリーフケースを入手したヴァルエルク共和国のスパイが情報を共有したためにそのような情報を入手できたのである。なお、その後このような大失態を犯したリヴァダー社のヒューマノイド社員は自身の失態を恥じて自殺した。リヴァダー社はこの事件を受けて密かに諜報部の人員を全てアンドロイドに置き換えた。

1741年3月2日(クレデリア介入決定)



1741年4月17日(アンファヴカートの戦い)

 ノートック2の主要都市のひとつであるアンファヴカートにて大規模な戦闘が発生。しかしこの戦いはこの内戦で初めて人間の兵士を巻き込んだ戦いとなった。人間の兵が導入された理由は一時的に戦闘でのアンドロイドの消耗個体数量がアンドロイドの生産個体数量を上回ったためで、本来であればこの半年後には人間の兵の導入は中止予定だった(それぐらい両社ともに楽観していた)。この戦いは丸二か月続き多くの犠牲を生み出した(終戦後には民間人もこの戦いで命を落としていることが判明し、もともと民間人を巻き込んだのはもう少し後とされていたがそれは間違っていたということが判明した)。

1741年3月2日(新型アンドロイド兵投入)

 リヴァダー社はこの均衡した状態を早期に打開する必要があると考え、あらかじめ研究していた新型アンドロイドをそうそうに前線に投入しようと試みた。この導入されたアンドロイド「DLIV-RTSR-NKK2000」はアンドロイド兵として大変優秀であり、先のアクース内戦の時に実戦投入された「DLIV-RTSR-NK9000」から搭載された光学兵器のエネルギー効率を高めたうえで使用している素材を安価にし、さらに組み立てやすい設計に改良したことによる生産性の向上と、まさに大量にそれなりに良質なものを生み出そうとした結果の産物と言えるだろう。ちなみにこの型番はマーカス内戦の長い期間(1745年あたりまで)汎用され続けた。

1741年3月10日(第一次テルティックの戦い・アバントロン空戦)

 マーカス1の港湾都市テルティックで戦闘がおこった。この戦いでは人間の兵士を巻き込んだうえで大量の犠牲者を出したことで有名である。ヴァルエルクの兵がマーカス内戦の実戦で戦った初めての戦いになるはずだったが、テルティックにはヴァルエルクの支援は来ることはなく、代わりにサーヴァリアの兵が上陸し、テルティックは包囲殲滅されて陥落した。
 なぜヴァルエルク兵が来なかったのかは数時間前にテルティック上空で空戦が起こったことに原因がある。のちに「アバントロン空戦」とのちに言われるこの戦いはサーヴァリアがヴァルエルクを察知しリヴァダー社と結託し計画をたて、急襲して成功したものである。これによってヴァルエルクはマーカス内戦の出鼻を挫かれたとともにサーヴァリアに対する嫌悪の度合いが高まったといわれる。

1741年6月4日(第二次テルティックの戦い)

 ロフィルナ海兵隊3個軍団を投入しテルティックの周辺地域を包囲。数週間に渡る攻勢によって崩壊し、サーヴァリア軍2個師団及びリヴァダー社アンドロイド2万5000を捕虜にすることに成功。
 アイローム派国際司令部はリヴァダー派軍は戦線を縮小すると予想したが、リヴァダー派軍はテルティック奪還に向けて既に準備を進めていた。

1741年8月19日(テルティック反攻作戦)

 ジエール軍戦闘機隊による急襲により、短時間でテルティック上空の制空権を喪失。ジエール軍に援護されつつ、ジエール軍精鋭部隊とファルトクノア軍第619航宙技術実証研究大隊が降下。敵が戦意を喪失し、テルティックを支配下に置いていると慢心していた将兵たちは不意を突かれ、動揺した。
 後方をかき回されて潰走状態となったロフィルナ・ヴァルエルク軍は耐え切れず撤退。

 第619航宙技術実証研究大隊への対処ができず、次々と重要拠点を放棄したアイローム側は反撃拠点であったサフター(SEOFTIR)後方の都市でエルミア軍第6ホバー砲混成師団が包囲殲滅されたことにより反撃不能となり、マーカス1を放棄する。

 マーカス9を放棄し、アイローム派のマーカス星系の制宙権を喪失。
 プレフィス星系で大規模な艦隊戦。

外部からの介入Ⅱ

ネルゼン・パスヴィス戦線の混乱

 工業惑星ネルゼン・パスヴィスで劣勢に立たされたエルミア・ヴァルエルク連合軍が消耗。
 ロフィルナの増援で一時は盛り返すものの、消耗を恐れたロフィルナが独断撤退で戦線が崩壊する。クレデリア軍魔法少女部隊が次々と戦線を突破するが、撤退命令でやむなく守勢に立たされることとなった。
 ロフィルナ海兵隊はパルダーガーネル(PELDIRGARNIEL)の戦いでジエール軍の戦線を突破し、クレデリア魔法少女部隊による浸透戦術の機会を与えるなどして勝利に貢献した。リヴァダー派が重要拠点スヴォーリー(SVAULEE)地方を放棄。逆転勝利する。
 アイローム派軍は強行軍を開始して、さらにデイナー(DAINIR)まで進軍するが、その途中のサーヴァリア下級企業兵のゲリラ戦術で消耗する。

ニーネン=シャプチの介入


アポラ星系国際連盟の介入


電撃攻勢

 リヴァダー派のグロスクロイツ軍団が大規模な攻勢を展開。宇宙軍からは大量の軽巡洋艦クラス、地上軍からは大量の装甲・歩兵部隊を大量投入し、プレフィス7を放棄する。プレフィス7の撤退戦で包囲されたヴァルエルク軍6師団をロフィルナ海兵隊の強襲作戦で救出。

隣国への飛び火

 アイローム陣営を宣言していたアポラ星系国際連盟であったが、内部情勢の混乱によって事実上の戦闘の続行が不可能となり、アポラの連盟軍は撤退を余儀なくされた。(アポラ・アンドロイド動乱も参照)

戦線の膠着

 アイローム陣営が押され続ける中、アイロームはティラルド8において地下に巨大な拠点、「エイワルヴァーク(AIWELVARK)要塞」を築いた。これ以外にも各地に防戦に向けて徹底された地下要塞が各地に設けられ、マーカス内戦は各地の戦線が膠着した(未確定)

士気と戦線の崩壊

(半機械の拉致された子供兵の投入)
(バラバラになったアンドロイドのパーツをつなぎ合わせたキメラみたいなやつの登場)
(不明な勢力によるハッキングとジャミングによる相互陣営の疲弊)

第三勢力と混乱する情勢

(ファルトクノアが中小企業を扇動してテーマカラー緑の新しい陣営が勃興する)

「運命の6時間」

ゼラエ・ストラメウト博士はリヴァダーを裏切りエルミアに亡命。しかしこれは二重スパイで本人そのものを対価として、エルミアを出し抜こうとする。エルミアはゼラエ博士にリーエスに向かうように指示する。移動する際に、娘が同行しないように強く言いつけるが娘がこれを無視してこっそりついていく。道中に博士は銃で頭を撃ち抜いて自殺。これを示しを合わせていたかのようにリヴァダーアンドロイドが察知して、宇宙船を乗っ取る。同じ宇宙船にいた研究者の助けにより、娘だけが助かり脱出リーエスに。娘はリーエスでニッテン総統に出会う。(のちにニッテン総統がリーエス方面からリヴァダーを叩く。)
同刻、アイロームのトップのオーリル・ゴズデ、リヴァダーのトップのヤラック・ティラルドーが停戦交渉をする(プルスティアも同行している)が、この交渉はもともと破綻する体だった、予想通り失敗し殴り合いに。
会談の周りにアンドロイドが張り付いて誤報で戦闘が勝手に始まる。
「運命の6時間」中に隣国のアポラではアンドロイド騒乱が終結。のちの連盟本部長となるサヴェリネムスが演説で丸く収める。
「運命の6時間」の終わりの方では、ニーネンの特殊部隊とファルトクノアの619部隊の中の小隊が戦闘(暫定)
同刻、ネルゼン・パスヴィスの周辺ではヴァルエルク、ロフィルナ、サーヴァリア、グロスクロイツが大規模な戦闘を展開。
ニッテン総統が率いるリーエスの艦隊によってリヴァダー社が降伏。

悲嘆の行脚

情勢に絶望したアイロームとリヴァダーの将校が、マーカス国内の非戦闘員である一般民衆にZHL兵器を運ばせた。この運ぶ様子を戦後に「悲嘆の行脚」と呼ばれる。この時列に並んでいた人々が口ずさんでいた音楽はのちに反戦歌として銀河中で大ヒットする。将校たちはZHL兵器とともにこれらの民衆を生き埋めにした。戦後このZHL兵器によってコートン星系の一部地域では死者が出たり、立ち入り禁止区域ができたりした。

終戦

ニッテン総統が率いるリーエスの艦隊によってリヴァダーに続く形で各勢力が降伏し、全域で停戦。プルスティアの調停の元に終戦

戦後

 マーカス内戦ではアイローム派が勝利した。そのため、国際情勢は「アンドロイドの感情を認め、人権を与える」という雰囲気に包まれ、旧リヴァダー派諸国は白い目で見られるようになってしまった。のちの時代にこの内戦は短期的にはアイローム社側の勝利になったが、長期的に見ればこの後に旧アイローム社側で様々な問題が発生したため両陣営の痛み分けと言われる。
 また、戦後のマーカス連邦では国内のあらゆるリヴァダーアンドロイドの思考AIチップをアイローム社製のエゴイズム思考AIに取り替える措置を行った。一部のリヴァダーアンドロイドは思考AIチップを強制的に取り替えられたことや、新しい倫理観によるこれまでの記憶への罪悪感によって、「AI不和合性症候群」という精神疾患を発症するアンドロイドが相次ぎ、リヴァダーアンドロイドの自殺が社会問題となった。

各国への影響

マーカス連邦

 まずマーカス連邦政府は戦後に抜本的な改革が行われた。具体的には以下の事項すべてが永久禁止事項入りした。

導入された新兵器とその後



関連項目



メモ

第四勢力にはもしかするとベリオンに支援をもらってた?
※ベリオンはアイローム側にヴァルエルク、リヴァダー側にグロスクロイツがいたので参戦できなかったのでもしかすると…?