爆発とは?その例題
アイドレスでは様々な種類、威力の大小の爆発が起こる。爆発とは負の連鎖であり、1つのアイドレスを作った影響が悪い方に悪い方に連鎖することである。
ここではもっともわかりやすい形での爆発の例を記する。
例:湖と観賞魚ショップ
アイドレスではなんでも作れる。なんでも作れるがゆえにその組み合わせ次第でとんでもない事件が起こることがある。これを決して忘れてはならない。
あなたはある藩国に所属するプレイヤーだ。その藩国の規模は小さい。大きな湖の周りに小さな集落が数カ所存在する程度のものだ。主な産業は漁業で、湖に船を出して採れた魚介類を自分たちで食べてそれを主食とし、余った分を近隣国に輸出し外貨を稼いでいた。湖には女神がいるという設定で、国民たちは漁業が上手く行っているのもその恵みだと信じて、仕事を始める前には今日の無病息災と大漁を願い女神に祈りを捧げる。そんなほそぼそとした生活をしていた。
プレイヤーのあなたは魚などが大好きなので、この国に所属することに決めたのであった。あなたの夢はアイドレス世界にアクアリウムを流行らせることで、手始めに観賞魚ショップのアイドレスを作り、そこで世界各国の可愛らしい魚たちの販売を始めた。その店は話題を呼び、国民たちのあいだでアクアリウムをすることが流行りだした。あなたはその結果に満足した。それでよかった、はじめのうちは……。
それから数ヶ月後。あるとき、藩国の経済力が著しく悪化、国民の死亡者数も増大。健康を崩し、病気になる者も大量に出ていることが分かった。
国の一大事である。このままでは藩国が消えかねない。それどころか近隣国まで問題が広がるかもしれない。そもそも自体が表面化したのは、他国にあなたの国出身の難民が現れたからであった。
難民への聴き取りの結果。あなたの藩国内で巨大なモンスターが暴れていることが分かった。そいつが国中に厄災を撒き散らし、国民を病気にして、その結果経済にもダメージを与えているらしい。あなた達はモンスター討伐隊を結成。激戦の末にモンスターを倒す。しかし事態はそれで収まらなかった。前に増して力をつけたモンスターが現れた、より酷い厄災が溢れ出したのだ。
これに対処すべくアイドレス全プレイヤーが知恵を出し合い、原因の解明に乗り出した。そして問題の始まりはあなたが作った観賞魚ショップであることを突き止めた。
ことの成り行きはこうだ。あなたが作った世界各国の魚を購入できる観賞魚ショップアイドレスの影響で国民たちにアクアリウムが流行る。手間を見切れなくなった者たちが飼っていた魚を湖に放流しだす。放流された魚たちのなかには繁殖力の高く獰猛な外来魚がいた。在来種の数は激減。結果、本来は豊かだった湖の生態系はめちゃくちゃになった。主食としていた魚は採れなくなり、餓死者も出た。当然輸出業も出来なくなり経済力は地に落ちた。国民は通常では食べないようなものも食べだした。健康を害するものや病気になる者が出た。
それだけでは終わらなかった。これらの結果として湖の女神への信仰は薄れ、湖が汚されたことと合わさって女神が邪神となり暴れ始め厄災を撒き散らしたのであった。さらにこの女神、あなた達国民に1度倒されたことで恨みがパワーアップしているぞ!
全プレイヤーはこの自体への対処を開始。手始めにまだ藩国内に残っている国民たちの近隣国への避難を行った。これは以前から災害時の対処計画を練っていたA国が主導した。B国、C国、D国、近隣3ヶ国は難民への対処を開始。自国民との軋轢が生まれぬようにメディアを通し藩王の声明を発表、同時に多藩国籍非営利組織である難民支援NGOと協力して難民たちに衣食住を提供した。
あなた達の藩国内に対しては、まず厄災の力を弱めるために女神(邪神)の動きを封じる作戦を開始。神を祀る事に詳しいE国の協力により一時的にその動きを抑えることに成功。そのあいだにそれ相応の技術力があるF国が湖の水ぜんぶ抜いちゃいました作戦を決行。湖の水を抜き大人員を動員して外来魚を排除、在来種を保護後に湖に水を戻し、そこに在来種も戻した。こうすることで湖の健全化を図ったのだ。
そして難民として近隣3カ国に避難していた国民の再入植を開始。安全にことをなす為にこれにもA国と近隣3カ国は協力。そのあいだに問題の観賞魚ショップを撤廃、法に詳しいプレイヤーの協力のもとに観賞魚の販売と購入に対して厳しい規制をかける。
こうして湖に再び平和は訪れ、女神への信仰は(恐れと共に)復活。邪神は消えた。問題は解決したがあなたの国の国民の2/3が死んだ。あなたはこのあいだに首から頭がもげそうになるくらい、各所であたまを下げまくった。
これがアイドレスにおけるもっともわかりやすい爆発とその解決である。
ではどうすれば爆発は起こらなかったか考えてみよう。