Fate/XXXX 聖杯戦争・断片集(フラグメンツ)

黒き騎士王は戦うのみ。

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 地面に描かれた魔法陣が、赤の輝きを放つ。
華美に響く、鋼の音。"人"が地に降り立つ音が鳴った。


 一体のサーヴァントが召喚された。
其れは血管が如く朱色のラインが走る漆黒の鎧を纏い、バイザーで目を隠した女騎士。
ホワイトブロンドを三つ編みとシニヨンに結い、黒いリボンで整えた髪型であった。
垣間見える人肌は、生気の色合いを感じさせないほどの青白さを見せる。

「──────ここが、今回の戦場か。」

 サーヴァントは無愛想に呟く。
面のバイザーが消失し、自ら露にする冷淡な無表情。
冷徹無比な王者の気を放ち、空間は彼女の気に吞まれている。
だが、その外見は、歳は十代半ばに相当する可憐な少女であった。

 そのサーヴァントは、「騎士王」と謳われるブリテンの伝説的君主。
セイバーのクラスで現界した、「アーサー王」こと、"アルトリア・ペンドラゴン"。
その内、「暴君としての側面」を表在化した「オルタナティブ」の状態であった。

「……やはり、与えられた知識の通りか。この程度の金塊に契約を留められるとはな……。」

 周囲を把握すると、手に握られている例の金塊に視線が移る。
状況は把握した。先に『天の衣』の説明を受けた通り、マスターに該当する人物は存在しない。
そして、事実。支給された"端末型の金塊"こそが、自身と契約を結ぶ「要石」となっている。

「支給された魔力量はこの程度か……。どうやら、この聖杯戦争は私とも相性が悪い。」

 端末から内臓されている魔力を知覚する。
フルの状態でやり合って、二戦がやっとなレベルの魔力量。
今のアルトリアからすれば、実に"その程度"の魔力容量であった。

 この戦争のシステムは、基本的な魔力容量は皆一定な点が挙げられる。
これは勝負事では、"平等"なシステムであり、同時に"不公平"なシステムなわけだ。
条件が同じ段階から開始されるとしても、使用者の状態ごとに合わせることはない。

 それはつまり、魔力の燃費が悪い者ほど、戦争時に不利を強いられてしまうということになる。
そのため、「魔力放出」によって消費してしまうアルトリアでは、システムとの相性が悪いのであった。

「ならば、魔力の確保が先だな。」

 "考えるまでもない"に反応すると、端末を仕舞い込む。

 システム性を理解すると、アルトリアの判断も早かった。
次に取るべき行動は明確。まずは、"魔力を確保すること"からだ。
即ち、"供給地点の制圧"ないし"他サーヴァントから端末の奪取"に絞られてくる。

(霊脈は……あそこか。)

 明後日の方角を仰ぎ見るアルトリア。
自らの直感が、この地に流れる魔力の泉源を告げている。
足取りは機械の如く淡々と、奇襲に対応した構えで歩き出した。


 "聖杯戦争に応える"

 今の彼女には、願望があるわけではない。
サーヴァントとして召喚される以上、戦いに退く道理もないだけだ。

 如何なる形に呼ばれど、変わることはない。
どのような聖杯戦争の形であれ、戦うことは変わらない。
マスターなどがいようが、いまいが、戦うことは変わらない。



 ────敵を蹂躙する。
非情な暴君に徹する今のアルトリアにとっては、それだけの話だ。



【クラス】
セイバー

【真名】
アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕@Fate/stay night

【属性】
秩序・悪

【パラメータ】
筋力A 耐久A 敏捷D 魔力A++ 幸運C 宝具A++

【クラス別スキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

【保有スキル】
直感:B
戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。
視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。
暴走状態で理性を保つために外界への注意がおろそかになり、ランクが低下している。

魔力放出:A
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。魔力によるジェット噴射。
アルトリア自身の筋力は人並みだが、すべての行動をありあまる魔力で強化する事で数多くの敵を打ち倒してきた。

カリスマ:E
軍団を指揮する天性の才能。恐怖で従えるため、統率力は上がるが兵の士気は極度に減少する。

【宝具】
『約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)』
ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
真名を解放することで所有者の魔力を光に変換し、集束・加速させることで運動量を増大させ、光の断層による“究極の斬撃”として放つ。
放たれた一撃は金色の奔流となって射線上にある一切を消し飛ばす。
本気で放てば数km先から発動が確認でき、攻撃対象がどれほど強大な構造物や大群であっても瞬く間に消滅させるほどの威力。
使い手の魔力を光に変換、集束・加速させるという作用の影響で、剣身や放たれる極光も黒く染まっている。
黒い極光の剣。自らの魔力を制御せず、思うままに聖剣を振るうため、魔力の粒子は光ではなく、光を呑む闇となってしまった。

『風王結界(インビジブル・エア)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
幾重にも重なる空気の層が屈折率を変えることで覆った物を透明化させ、不可視の剣へと変える鞘。
こちらでは覆い隠すことには使用されず、主に「風の宝具」の機能として使われる。
魔力放出スキルと併用することで、敏捷性の強化や超飛躍といったブースト、溜め込んだ風を一気に放つ「風王鉄槌(ストライク・エア)」を可能とする。

【weapon】
『約束された勝利の剣』

【人物背景】
「アーサー王伝説」に登場するブリテンの伝説的君主、アーサー王。
ただし、今の彼女は、"非情さに徹しきった暴君"の側面を抽出する形で現界した反転英雄である。

言動は傲岸不遜を貫き。性格は冷徹無慈悲。
敵対者には一切の容赦なく叩き潰す様は、さながら「暴君」と評したところ。
一方で、表向きに見せる尊大な口調は、あくまで「暴君」としての演技で、素の口調は本来と変わらぬ丁寧語口調。

【サーヴァントとしての願い】
聖杯を見定める。本物ならば利用し、偽りならば破壊する。

【方針】
まずは魔力の確保から始める。
供給地点を制圧し、近くにいる勢力から潰していく。
敵は基本的に破壊し、敵端末は奪って、魔力容量などに使用する。

【把握媒体】
原作「Fate/stay night」、「Fate/Grand Order」などをご参照ください。

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