眠れ、地の底に/VIORENT PUNISH ◆0zvBiGoI0k
斬り合う。
斬り結ぶ。
斬り結ぶ。
絡む素手が鋼の音を鳴らし火花を散らす。
そんな不条理は最早驚嘆に値しない。異を唱える条理は既に切り伏せられた。
事実、鳴り響くのは金属音であるのだ。人の体から発するものではない、鋼で造られた豪剣が振るわれる音。
違いは。
向かい合うのは人の姿をしていながら人ではなく、一方はそもそも人の姿をしていないことだ。
そんな不条理は最早驚嘆に値しない。異を唱える条理は既に切り伏せられた。
事実、鳴り響くのは金属音であるのだ。人の体から発するものではない、鋼で造られた豪剣が振るわれる音。
違いは。
向かい合うのは人の姿をしていながら人ではなく、一方はそもそも人の姿をしていないことだ。
一本は獣。本能と理性を融け合わせ、練り上げられた爪牙。狩人の手並みを覚えた獣。
一本は刀。七代重ねて打たれ、研がれ、鑢がけ続けられた果てに完了を見た幻の剣。虚なる刀。
一本は刀。七代重ねて打たれ、研がれ、鑢がけ続けられた果てに完了を見た幻の剣。虚なる刀。
水澤悠。アマゾンであり、守りたいものを守る者。
鑢七実。人間であり、草を毟る者。
突如として敵意を剥き出しにして襲いかかってきた七実に、悠は逃げるより応戦を選んだ。
アマゾンオメガに変身し、自分と後ろの禰豆子を守るべく刃を叩きつけていた。
鑢七実。人間であり、草を毟る者。
突如として敵意を剥き出しにして襲いかかってきた七実に、悠は逃げるより応戦を選んだ。
アマゾンオメガに変身し、自分と後ろの禰豆子を守るべく刃を叩きつけていた。
養殖と造成。二極の敵意の刃が互いの色を要らぬと排死し合う。
斬撃が振るわれる度に起きる断裂。
斬滅の刃が首を、心臓を、命の脈を間断なく狙う。宙を切ったならば身代わりに大気が泣き叫んだ。
殺気が質量を伴って、凶器が驚異を引き連れて、百花繚乱の血華が咲き狂う。
斬撃が振るわれる度に起きる断裂。
斬滅の刃が首を、心臓を、命の脈を間断なく狙う。宙を切ったならば身代わりに大気が泣き叫んだ。
殺気が質量を伴って、凶器が驚異を引き連れて、百花繚乱の血華が咲き狂う。
「しつこい」
硬質化した胸に紅葉の如き細い指。
逢瀬する恋人に向けるたおやさかで置かれた掌は、瞬後中の臓器を残らず混ぜ返すな衝撃を生み出した。
逢瀬する恋人に向けるたおやさかで置かれた掌は、瞬後中の臓器を残らず混ぜ返すな衝撃を生み出した。
「ガッ……!」
吹き飛ばされた悠が後方へと下がり、掌底を受けた胸に手をやる。装甲には簡単に癒えない亀裂が走っていた。
今や胸だけでない。アマゾンオメガの全身は至るところが血に濡れて、装甲が破損していた。
今や胸だけでない。アマゾンオメガの全身は至るところが血に濡れて、装甲が破損していた。
傍目に見て、満身創痍であった。
戦いが始まって数分。交錯した手の数は数千にのぼる。
その僅かな時間で、悠はここまで追い込まれていた。
何合が切り結び、その度に底しれぬ威力に戦慄し、ぎりぎりの判断で凌ぎ、それに七実が不機嫌を増しさらに猛攻をしかけるという悪循環になっていた。
戦いが始まって数分。交錯した手の数は数千にのぼる。
その僅かな時間で、悠はここまで追い込まれていた。
何合が切り結び、その度に底しれぬ威力に戦慄し、ぎりぎりの判断で凌ぎ、それに七実が不機嫌を増しさらに猛攻をしかけるという悪循環になっていた。
「ああ、苛々する。"あまぞん"は本当にしつこいですね。こんなにも抜けない草は初めてです。足に根っこでも張ってるのかしら」
不機嫌に腕を払う七実には、一切の傷がない。
枯れ木にしか見えない細腕は、アマゾンの強靭な肉体を引き裂く規格外の筋力だ。力のみならず技量においてさえ悠を凌駕している。
枯れ木にしか見えない細腕は、アマゾンの強靭な肉体を引き裂く規格外の筋力だ。力のみならず技量においてさえ悠を凌駕している。
この女はアマゾンではない。
禰豆子と同類の異形のものではない。
けれど悠は彼女を人とは思えない。人が果たして、数をなさずなんの道具も用いずに単純な暴力でここまで恐ろしいのか。
アマゾンより、千翼より、鷹山仁より、仁と駆除班と連携したアマゾンシグマより、もう一体のオリジナルとなった泉七羽より。
五年で今まで悠が戦ったどの敵より、悠の本能は最大限の警鐘を訴えていた。
禰豆子と同類の異形のものではない。
けれど悠は彼女を人とは思えない。人が果たして、数をなさずなんの道具も用いずに単純な暴力でここまで恐ろしいのか。
アマゾンより、千翼より、鷹山仁より、仁と駆除班と連携したアマゾンシグマより、もう一体のオリジナルとなった泉七羽より。
五年で今まで悠が戦ったどの敵より、悠の本能は最大限の警鐘を訴えていた。
”でも、戦えないわけじゃない”
悠の攻めは一撃たりとも七実には入っていない。七実の体に傷はないが───汗は流れていた。息も切らしている。
悠も満身創痍ではあったが、体力はまだ残っていた。少なくとも一点では勝っている。
動きもまったく追えない、というわけではない。まだ全力でないとしても、致命になるものだけは捌けていた。
目も慣れてきた。余裕はまるでないが、このまま相手の体力切れまで粘れば活路は見いだせるかもしれない。
悠も満身創痍ではあったが、体力はまだ残っていた。少なくとも一点では勝っている。
動きもまったく追えない、というわけではない。まだ全力でないとしても、致命になるものだけは捌けていた。
目も慣れてきた。余裕はまるでないが、このまま相手の体力切れまで粘れば活路は見いだせるかもしれない。
「どうして、アマゾンを殺す」
悠は口を開いた。それは時間稼ぎの意図もあったが、確かめたい事があったからだ。
「憎いんですか。人を殺すから、食べるから」
単なる殺人者、闘争なり快楽を理由にするにはこの女の反応はあまりに薄い。戦い方に楽しみがないのだ。
だから理由があると考えた。そして知りたかった。
アマゾンに誰かを殺された、あるいは自身が殺されかけたのか。あるいは人を喰う怪物であるからか許せないのか。
それならばいい。理解はできる。
転々と野を彷徨ってきた五年でアマゾンがいかなる扱いを受けたかは身に沁みている。
納得はしないしむざむざやらせはしないが、それはまだ常識的な範囲での理由だからだ。
だから理由があると考えた。そして知りたかった。
アマゾンに誰かを殺された、あるいは自身が殺されかけたのか。あるいは人を喰う怪物であるからか許せないのか。
それならばいい。理解はできる。
転々と野を彷徨ってきた五年でアマゾンがいかなる扱いを受けたかは身に沁みている。
納得はしないしむざむざやらせはしないが、それはまだ常識的な範囲での理由だからだ。
「いえ、まあ。別に、なにも?」
七実は応えた。
悠然と。何の感情も込めず。
悠然と。何の感情も込めず。
「世のため人のためとか、そういうのは全然ありません。そもそも私、人里離れた無人島住まいですから、泰平とか民草とか、そのあたりはどうでも。
あなたたちがなんなのかも、実のところあまり興味はないんです。人為的に造ったとしたら、造ったひとに二、三聞いてみたいことはありますけど。
ただまあ、理由はありますね。重要でもなんでもない、文字通り、道草を毟るような理由ですが」
あなたたちがなんなのかも、実のところあまり興味はないんです。人為的に造ったとしたら、造ったひとに二、三聞いてみたいことはありますけど。
ただまあ、理由はありますね。重要でもなんでもない、文字通り、道草を毟るような理由ですが」
世界に許されるか、生きる事を許されるか、その一切に関心を持っていない。心底、本当にどうでもいいといった口調だった。
「私、一度死んでるんです。比喩とか錯覚とかじゃなく、現実の肉体機能が停止するという意味でですよ。
どこまでも私の身近にありながら、決して私の命を奪おうとしなかった、死。手触りだけはよく知ってるからよくわかるんです。
胸を貫通する腕の衝撃、飛び散る血肉、完全に停止する肉体の活動。私は間違いなく本物の死を味わい、そして死にました」
どこまでも私の身近にありながら、決して私の命を奪おうとしなかった、死。手触りだけはよく知ってるからよくわかるんです。
胸を貫通する腕の衝撃、飛び散る血肉、完全に停止する肉体の活動。私は間違いなく本物の死を味わい、そして死にました」
で、気づいたらここにいました。と手を広げる。
「ひょっとしたら死後の世界かもと思いましたがそれも違うようで。どうしたものかと考えてたら、見つけたんです。"あまぞん"というのを。
黒い女の子で確か、いゆ、と言ったかしら。ご存知ですか?」
黒い女の子で確か、いゆ、と言ったかしら。ご存知ですか?」
負傷で早鐘を打つ心臓が一際強く跳ねる。イユ。悠には縁ある知己の子。親に殺され、死人のアマゾンとして酷使される子。
「ああ、知ってるんですか。なら話は早いですね。少し驚きました。私は生き損ないの死に体ですが、まさか本当に死んだ体を動かしてるだなんて」
誰が考えついたんでしょうね、そんなもの?
責めるでも憤るでもなく、ただ疑問なのだろう。七実は首を傾げた。
責めるでも憤るでもなく、ただ疑問なのだろう。七実は首を傾げた。
「……イユは、どうした」
「殺しました。いえ、もう死体でしたし、壊しましたが正しいかしら。少なくとも健常な人間の肉体とはいわないでしょう。いいとこ肉の塊」
「殺しました。いえ、もう死体でしたし、壊しましたが正しいかしら。少なくとも健常な人間の肉体とはいわないでしょう。いいとこ肉の塊」
聞くまでもない。既に放送でイユの名は呼ばれていた。そのイユを殺した彼女がアマゾンに嫌悪感を持っている。
感情のないイユに他人を苛立たせる真似はできない。ならばイユの体、死者を動かすアマゾンの体こそが。
感情のないイユに他人を苛立たせる真似はできない。ならばイユの体、死者を動かすアマゾンの体こそが。
「とにかく、そう。死体を動かす術。そんなものがあるなんてね。
ようやく死ねたと思ったら死に損ねて、ひょっとしたら自分の体もあんな風に、死んだ後も他人に動かされてるかもしれないだなんて。
こんなに不愉快なことって、ないでしょう?」
ようやく死ねたと思ったら死に損ねて、ひょっとしたら自分の体もあんな風に、死んだ後も他人に動かされてるかもしれないだなんて。
こんなに不愉快なことって、ないでしょう?」
声色も表情は冷淡な、金属の冷質さのままで。
「なので、とりあえずここにある"あまぞん"はすべて毟る事にしました」
首の上にギロチンでも掲げられたような怖気を悠は抱いた。
人とも獣とも違う、無機質な殺意というものに初めて底冷えした。
まるで庭先に生えた雑草が景観を損ねて邪魔だからみたいな軽さで、虐殺を宣告した七実に。
人とも獣とも違う、無機質な殺意というものに初めて底冷えした。
まるで庭先に生えた雑草が景観を損ねて邪魔だからみたいな軽さで、虐殺を宣告した七実に。
「君はアマゾンじゃない!臭いでわかる、ましてやイユみたいな……!」
「けどあの"あまぞん"は死体から作るんですよね?あの様子からして承諾が必要でもなさそうだし、死体さえ残ってれば後は好きに改造し放題。
死んでれば文句も抵抗も出てこないわけだし、今後死んだら絶対にあれにされないとは決して言い切れない」
「けどあの"あまぞん"は死体から作るんですよね?あの様子からして承諾が必要でもなさそうだし、死体さえ残ってれば後は好きに改造し放題。
死んでれば文句も抵抗も出てこないわけだし、今後死んだら絶対にあれにされないとは決して言い切れない」
「ほら、こういうのって、可能性を生んだ時点で駄目でしょう?」
アマゾンを狩る者には理由がある。
任務のため。生活のため。使命のため。欲望のため。憎しみのため。単なる遊び半分なのも中にはあったろう。
正しきも悪しきも生きる行為には等しい価値であり。それぞれに命を張って、時に失って、目的を実現させてきた。
任務のため。生活のため。使命のため。欲望のため。憎しみのため。単なる遊び半分なのも中にはあったろう。
正しきも悪しきも生きる行為には等しい価値であり。それぞれに命を張って、時に失って、目的を実現させてきた。
けどこの理由だけは、想像したことはなかった。
絶句だった。七美の語る理由は理解を完全に越えていた。
そんな───事実かどうかもわからない、ひとりで抱いた妄想のせいで、自分達は殺されるというのか?
絶句だった。七美の語る理由は理解を完全に越えていた。
そんな───事実かどうかもわからない、ひとりで抱いた妄想のせいで、自分達は殺されるというのか?
駄目だ。
この女を行かせてはならない。ここで生かしてはおけない。
悠も、禰豆子も、あるいはただ単なる邪魔者まで。
コレは、悠の守りたいものを全て壊すモノだ。
この女を行かせてはならない。ここで生かしてはおけない。
悠も、禰豆子も、あるいはただ単なる邪魔者まで。
コレは、悠の守りたいものを全て壊すモノだ。
全力で地面を蹴りつけて距離を詰める。足から爆発が起きたと見紛う勢い。
勝機はある。散々脅かされた対価に得た女の欠点、虚弱な体。たとえ相打ちでも押し切る覚悟で肉薄し、
勝機はある。散々脅かされた対価に得た女の欠点、虚弱な体。たとえ相打ちでも押し切る覚悟で肉薄し、
「雷の呼吸、一の型───"霹靂一閃・神速"」
暗転。
反転。
反転。
見えたのはそこまでだった。
体に落ちた稲光に、悠の意識は力づくで断線された。
体に落ちた稲光に、悠の意識は力づくで断線された。
◆
アマゾンアルファとその身を獣と化しても、鷹山仁の視界は依然として晴れない。
水澤悠に裂かれた両眼は未だ治癒し切っておらず、明暗とぼやけた輪郭ぐらいしか判別がつかない。
自分が今狩っている相手の事も、白く長いなにかを振りかざしてるとしか見えてなかった。
水澤悠に裂かれた両眼は未だ治癒し切っておらず、明暗とぼやけた輪郭ぐらいしか判別がつかない。
自分が今狩っている相手の事も、白く長いなにかを振りかざしてるとしか見えてなかった。
「亞亞亞亞亞亞亞っ!!」
足まで届く白い長髪が狂ったように宙を踊る。
絶望と怒りで染め上げられても美しさだけは翳らなかったというのに、最早のたうつ蛇と変わりない。
邪で、陰気で、血生臭い。元来女が腹に溜めていた黒さ、推して知るべしか。
髪に隠れた顔は人ではなく、鬼女のそれだ。夜叉であり、般若であった。
奇策士・とがめ。捨てた名を容赦姫。
仮面も被らず、女は生皮が怪物となっていた。
絶望と怒りで染め上げられても美しさだけは翳らなかったというのに、最早のたうつ蛇と変わりない。
邪で、陰気で、血生臭い。元来女が腹に溜めていた黒さ、推して知るべしか。
髪に隠れた顔は人ではなく、鬼女のそれだ。夜叉であり、般若であった。
奇策士・とがめ。捨てた名を容赦姫。
仮面も被らず、女は生皮が怪物となっていた。
「血、血、血……!」
必死に殴る。叩きつける。引っ掻く。
とがめはこれだけの力で人を殴るのは初めてだった。紙障子より脆いと豪語する体は肉体的な暴力にまったく適性がなかった。
有り余る殺意も、手に乗せて振るう術を持たなかった。
ある種、これがとがめの初陣だ。自らの手で血を流し命を殺める工程だ。
本来の、元のとがめならこのような行為を取ったりはしない。物理担当は彼女の刃だ。
彼女は奇策士だ。奇策を練り、奇策に嵌めて目的を叶えるのがいつもの勝ち筋だった。
とがめはこれだけの力で人を殴るのは初めてだった。紙障子より脆いと豪語する体は肉体的な暴力にまったく適性がなかった。
有り余る殺意も、手に乗せて振るう術を持たなかった。
ある種、これがとがめの初陣だ。自らの手で血を流し命を殺める工程だ。
本来の、元のとがめならこのような行為を取ったりはしない。物理担当は彼女の刃だ。
彼女は奇策士だ。奇策を練り、奇策に嵌めて目的を叶えるのがいつもの勝ち筋だった。
「血得得得理愛愛愛愛愛愛愛愛愛!!!」
咆哮し、必死になって相手を殴りつける。これは如何なる奇策なのか。
あるはずがない。こんなものが奇策であるわけがない。
力任せの吶喊。詰めるための技の組み立て方を知らない稚拙な殴打。
万策尽きた格闘家が、泣きながら腕を回して遮二無二向かってくるのと大差ない。
溶原性細胞。人をアマゾンに変えるおぞましき業苦。心も、愛も、尊厳も食い尽くす慟哭の本能。
アマゾンの本能に突き動かされ、ただひとつの本能しか考えられないとがめには、万はおろか零も奇策が浮かび上がらない。
あるはずがない。こんなものが奇策であるわけがない。
力任せの吶喊。詰めるための技の組み立て方を知らない稚拙な殴打。
万策尽きた格闘家が、泣きながら腕を回して遮二無二向かってくるのと大差ない。
溶原性細胞。人をアマゾンに変えるおぞましき業苦。心も、愛も、尊厳も食い尽くす慟哭の本能。
アマゾンの本能に突き動かされ、ただひとつの本能しか考えられないとがめには、万はおろか零も奇策が浮かび上がらない。
ちぇりお。とがめがよくする気合のかけ声。とがめはこれが言い間違えであると、真庭忍軍十二頭領の一人、真庭鳳凰に指摘されるまで気づかなかった。
正しい発音はチェストだ。薩摩の武家者 、自顕流の侍が使う叫びだ。
正しい発音はチェストだ。薩摩の
チェストの語源のひとつは『知恵捨て』であるという。
ならば是こそ知恵捨ての姿に相違なく。皮肉なる運命として、今のとがめに相応しき称号であった。
ならば是こそ知恵捨ての姿に相違なく。皮肉なる運命として、今のとがめに相応しき称号であった。
その皮肉を嗤う余裕も、既にとがめにはない。もう彼女には戦うしかないのだから。
赤い貌を打つ。滅多打ちにする。
どこまで殴れば死に至るか加減がわからないから、とにかく死ぬまで殴り続ける。
数え切れない、数えてもいない乱打を繰り返し繰り返し続けまだ続けようと挙げた腕が、刺々しい腕に鷲掴みにされた。
赤い貌を打つ。滅多打ちにする。
どこまで殴れば死に至るか加減がわからないから、とにかく死ぬまで殴り続ける。
数え切れない、数えてもいない乱打を繰り返し繰り返し続けまだ続けようと挙げた腕が、刺々しい腕に鷲掴みにされた。
「亞……っ!?」
腹部に走る衝撃。次いで痛み。掴んだ逆の腕で殴り返されたとがめが怯む。生まれた隙に逆襲と言わんばかりに続けざまに食らわせられる。
なんとか逃れようと振り回しても拘束は解けない。引き剥がそうと腕を掴み、顔を叩いても、一向に動きは止まってくれない。
なんとか逃れようと振り回しても拘束は解けない。引き剥がそうと腕を掴み、顔を叩いても、一向に動きは止まってくれない。
視力を失って以降、仁の戦闘スタイルは一変していた。
人の思考でアマゾンの本能を乗りこなし、適確に一撃を与える理論的なものから、相手の一部を掴み、曖昧な目測をつけて執拗に狙い続けるものへ。
人の思考でアマゾンの本能を乗りこなし、適確に一撃を与える理論的なものから、相手の一部を掴み、曖昧な目測をつけて執拗に狙い続けるものへ。
「う……亞亞亞亞!」
狂気の中で芽生えた恐慌に、初めてとがめは人らしい反撃を取った。
自身に支給されていた箱つきの刃物───チェーンソーを仁の首元に振り下ろす。
回転する鋸刃は筋繊維に食い込み、細胞を破断して押し進む。
生物に共通する急所の損傷に、仁は目も暮れず。
チェーンソーを持った方の腕を掴み上げ、基部に逆の手のアームカッターを押し付けて上方に切り飛ばした。
自身に支給されていた箱つきの刃物───チェーンソーを仁の首元に振り下ろす。
回転する鋸刃は筋繊維に食い込み、細胞を破断して押し進む。
生物に共通する急所の損傷に、仁は目も暮れず。
チェーンソーを持った方の腕を掴み上げ、基部に逆の手のアームカッターを押し付けて上方に切り飛ばした。
「AAAAAAAAAAAA!」
とがめの声が咆哮なら、仁は絶叫だった。
アマゾンに成り立てのとがめよりもっと取り返しのつかない───残っている人の部分を鑢でこそぎ落とされたもの。
生まれたばかりの我が子をこの手で絞め殺す親のような、擦り切れた金切り声だ。
アマゾンに成り立てのとがめよりもっと取り返しのつかない───残っている人の部分を鑢でこそぎ落とされたもの。
生まれたばかりの我が子をこの手で絞め殺す親のような、擦り切れた金切り声だ。
「ぎっぎぎぎぎぃ─────」
崩れ落ちるとがめ。拘束は外れたが受けたダメージが行動を許さなかった。
当然の結果だ。幾多のアマゾンを殺し続けた仁を相手に、持ちこたえられるはずもない。
人であれば勝敗はついている。とがめ自身そう思った。軍配を上げてそうそうに終わらせたくすらある。
なのに体は動いた。奇策なんて何もないのに、残った腕で前を這った。
当然の結果だ。幾多のアマゾンを殺し続けた仁を相手に、持ちこたえられるはずもない。
人であれば勝敗はついている。とがめ自身そう思った。軍配を上げてそうそうに終わらせたくすらある。
なのに体は動いた。奇策なんて何もないのに、残った腕で前を這った。
「……ぬわけには、いかぬ」
名も財も、この身にあったものは全て捨ててきた。
生きるため。生きて、復讐を果たすため。
天下への謀反人で、人としても苦手な父親だったが、父だった。最期に自分に愛してると言い残してくれた。
けれど将軍相手に仇討ちを為すためにはひとりでは無力。知恵と地位はあれど武力はなく、策を練る他なく、どれも失敗に終わった。
生きるため。生きて、復讐を果たすため。
天下への謀反人で、人としても苦手な父親だったが、父だった。最期に自分に愛してると言い残してくれた。
けれど将軍相手に仇討ちを為すためにはひとりでは無力。知恵と地位はあれど武力はなく、策を練る他なく、どれも失敗に終わった。
それもそのはずだ。誰も信じてないし、何にも頼らないから、何も味方してはくれなかった。
裏切りを前提にした関係は、当たり前に相手から先に裏切られた。
相手が自分に抱く感情も、自分が相手に抱く感情も、目的のための道具だと割り切ってみせた。
そんな人間を、一体誰が、最期まで味方してくれるというのだろう。
裏切りを前提にした関係は、当たり前に相手から先に裏切られた。
相手が自分に抱く感情も、自分が相手に抱く感情も、目的のための道具だと割り切ってみせた。
そんな人間を、一体誰が、最期まで味方してくれるというのだろう。
「…………………しち、かぁ」
無意識に溢れた名前に、知らず笑みが浮かんだ。言葉にしただけで体のどこかから活力が湧いた気がした。
「私は、生きる、生きねば……」
いつの間にか変身は解けていた。片方だけの白い指で地面を掴み、少しでも前に進む。
人なら失血死に至ってる傷で生き永らえてるのはアマゾンの生命力故か。
血が抜けたせいで、とがめの頭では取り留めのない言葉が右往左往していく。
人なら失血死に至ってる傷で生き永らえてるのはアマゾンの生命力故か。
血が抜けたせいで、とがめの頭では取り留めのない言葉が右往左往していく。
───どうしてそこまでして足掻く。
生きねばならないからか。
それとも、生きたいからか。
生きねばならないからか。
それとも、生きたいからか。
───なんのために生きるのか。
復讐のためか。
それとも他に、なにかもうひとつ、理由足り得るものが───。
復讐のためか。
それとも他に、なにかもうひとつ、理由足り得るものが───。
「ああ、わかってるよ。生きたいんだよな」
上から声があった。仁だ。
とがめのうわ言に対して穏やかに同意をしたが、それは救いを意味しない。
なぜならとがめが変身を解いても仁はまだアマゾンアルファのままであり。
とがめのうわ言に対して穏やかに同意をしたが、それは救いを意味しない。
なぜならとがめが変身を解いても仁はまだアマゾンアルファのままであり。
「でもなぁ」
華奢な背を爪が貫く。
手首が沈むまで深く刺し入れたまま立ち上がり、百舌の早贄にされたとがめが空に掲げられ。
手首が沈むまで深く刺し入れたまま立ち上がり、百舌の早贄にされたとがめが空に掲げられ。
「そいつは、駄目だ」
無慈悲に。
あるいは、慈悲深く。
揺蕩う夢想ごと、女の体を上下に引きちぎった。
あるいは、慈悲深く。
揺蕩う夢想ごと、女の体を上下に引きちぎった。
終わる。
噴き出す血と同時に残った命が尽きていく。
泣き別れた半身が落ちるまでの時間に、最後の思考を走らせた。死を自覚したからか頭は澄んでいた。
果たせなかった無念や後悔、様々な感情が湧き上がっては消えていき、どうもしっくりこない。
人生に一度しかない末期なのだから、どうせなら楽しいことを考えたかった。
かといって、奇策はもう考える必要がないし、全国の名産だって冥土の土産にはいささか安い。
ならばと、これしかないなと頷き。
噴き出す血と同時に残った命が尽きていく。
泣き別れた半身が落ちるまでの時間に、最後の思考を走らせた。死を自覚したからか頭は澄んでいた。
果たせなかった無念や後悔、様々な感情が湧き上がっては消えていき、どうもしっくりこない。
人生に一度しかない末期なのだから、どうせなら楽しいことを考えたかった。
かといって、奇策はもう考える必要がないし、全国の名産だって冥土の土産にはいささか安い。
ならばと、これしかないなと頷き。
「しち、か」
とがめの刀。とがめに惚れると言った男。愛のために戦うと言い張った男。
こうして走馬灯でも鮮明に思い出せる七花の顔を見つめて。
こうして走馬灯でも鮮明に思い出せる七花の顔を見つめて。
とうに無い腹から、ぐうと音が鳴った。
「───────────────────────ぁ……」
なんて。
なんてことを。
なんてことをしてくれやがったのか。
なんてことを。
なんてことをしてくれやがったのか。
誰も見ても聞こえてもないとはいえ、いやだからこそ。
女の散り際、一世一代の花道で浮かべた男への思いを、腹の虫で済ませるだなんて。
女の散り際、一世一代の花道で浮かべた男への思いを、腹の虫で済ませるだなんて。
ふざけるな。こんな最低最悪の始末があるか。やり直させろ。責任者を出せ。
認めない。生きるのは捨ててももこれだけは絶対に認められない。
声を荒げて抗議する。心底アマゾンを憎み抜く。怒りで凝り固められた形相になる。
やがて、全身が黒い血肉の塊になって動かなくなる。
残るものは、それだけだった。
認めない。生きるのは捨ててももこれだけは絶対に認められない。
声を荒げて抗議する。心底アマゾンを憎み抜く。怒りで凝り固められた形相になる。
やがて、全身が黒い血肉の塊になって動かなくなる。
残るものは、それだけだった。
【とがめ@刀語 死亡】
◆
瞬足雷刃。
『爪合わせ』を揃えて剣に見立た手刀による、アマゾンの強靭な生命力を焼き焦がし死滅させる知覚外の一刀両断。
使用の度足一つ潰すほどの負荷のかかる技を、涼し気な顔で我がものにしてみせる。
一度見れば大抵は覚え、二度見れば万全。血の滲む修練、骨肉を削る努力を羨ましいと吐き捨てられる、超逸の才。
本土を降りた僅かな足跡を知るだけで七実が化物と恐れられる所以、見稽古。
『爪合わせ』を揃えて剣に見立た手刀による、アマゾンの強靭な生命力を焼き焦がし死滅させる知覚外の一刀両断。
使用の度足一つ潰すほどの負荷のかかる技を、涼し気な顔で我がものにしてみせる。
一度見れば大抵は覚え、二度見れば万全。血の滲む修練、骨肉を削る努力を羨ましいと吐き捨てられる、超逸の才。
本土を降りた僅かな足跡を知るだけで七実が化物と恐れられる所以、見稽古。
「あ、だめねこれ。変わった息の使い方をするから試してみたけど、動かし方が非効率過ぎるわ。
弱くなるためだから間違ってはないんだけど、いらない負担まで背負わせるなんて。嫌がらせのつもりかしら。
というより未完成じゃなくて不完全なのね。はじめに決まった型があって、それが再現できなくて歪んだままの方向で発展させてしまった。
……けどこの型、元の形を完璧に扱える人がいたとしたら、ひょっとして私より───」
弱くなるためだから間違ってはないんだけど、いらない負担まで背負わせるなんて。嫌がらせのつもりかしら。
というより未完成じゃなくて不完全なのね。はじめに決まった型があって、それが再現できなくて歪んだままの方向で発展させてしまった。
……けどこの型、元の形を完璧に扱える人がいたとしたら、ひょっとして私より───」
ぶつぶつと実践した技の問題点をあげつらう。
呼吸と一緒に覚えた『耳』が、羽虫の断末魔めいた音を聞いて意識は引き戻された。
呼吸と一緒に覚えた『耳』が、羽虫の断末魔めいた音を聞いて意識は引き戻された。
「ぎ───ぎィ、ゥ、ゥウウウウ……!」
「あら、生きていたの」
「あら、生きていたの」
這い蹲って呻き声を洩らす禰豆子を冷やかに見下ろす。
体には斜めに線が入り、半分ほど軸がズレている。鎖骨から背骨まで両断され、背中の肉で辛うじて繋がってる状態だ。
悠が七実が放つ神速の餌食になる寸前、二人の間に割って入り斬撃を受け止めた結果だった。
体には斜めに線が入り、半分ほど軸がズレている。鎖骨から背骨まで両断され、背中の肉で辛うじて繋がってる状態だ。
悠が七実が放つ神速の餌食になる寸前、二人の間に割って入り斬撃を受け止めた結果だった。
「それに"あまぞん"の方も。一網打尽にできて手間が省けるから纏めて斬ったけど、しぶとさというのは積み重なるのね」
悠の方も、意識こそ失ったが一命は取り留めていた。
禰豆子の反応が早かったのは、戦闘を外から眺めていたこともあるが、七実から慣れた気配を感じ取ったからに他ならない。
兄の仲間。金色の髪。人格は戻らなくても記憶に刻まれていた。
禰豆子の反応が早かったのは、戦闘を外から眺めていたこともあるが、七実から慣れた気配を感じ取ったからに他ならない。
兄の仲間。金色の髪。人格は戻らなくても記憶に刻まれていた。
「まあ動けなくていい塩梅になったし、これはこれでちょうどいいかもね。
"あまぞん"について詳しく知ってそうですし、教えてもらいましょうか。
ああ、喋ったら生かしてあげるとかはないので安心してください。自発的に喋ってもらってから殺すか、拷問して喋らせてから殺すかの違いですので」
"あまぞん"について詳しく知ってそうですし、教えてもらいましょうか。
ああ、喋ったら生かしてあげるとかはないので安心してください。自発的に喋ってもらってから殺すか、拷問して喋らせてから殺すかの違いですので」
ゆっくりと七実が歩を進め近づいていく。もう抵抗する力は残ってないと判断したためだ。事実そうだ。
禰豆子の半身は千切れ跳ぶ間際。悠の傷は禰豆子よりは浅いが、そもそも禰豆子の傷が即死してもおかしくない有様だ。
傷を治そうにも、既に禰豆子は七実の間合いに入っている。逃げられない確実な一手で仕留められる間合いにだ。
再生を早めるべく力を込める素振りを見せれば、治るより先に禰豆子の首が撥ねられる。
禰豆子の半身は千切れ跳ぶ間際。悠の傷は禰豆子よりは浅いが、そもそも禰豆子の傷が即死してもおかしくない有様だ。
傷を治そうにも、既に禰豆子は七実の間合いに入っている。逃げられない確実な一手で仕留められる間合いにだ。
再生を早めるべく力を込める素振りを見せれば、治るより先に禰豆子の首が撥ねられる。
「!」
「!?」
「!?」
地を揺らす振動に、二人は大地でなく空を仰いだ。
隣のエリアにそびえ立つ高層マンションが、音を立てて根本から崩れ落ちていくのを七実は眺めた。
禰豆子は、違うものを見た。
隣のエリアにそびえ立つ高層マンションが、音を立てて根本から崩れ落ちていくのを七実は眺めた。
禰豆子は、違うものを見た。
「ウ────ア"ア"ア"─────────!」
視力の限界点で見えたものを起爆剤に腕を振り上げる。すぐに七実は仕留めんとするが、目潰し用に撒かれたと思われた血が桜色に発光し、炎となって七実の視界を塞いだ。
炎の壁に七実は気を乱さず、手刀を払って渦をかき消す。この一瞬の攻防の時が明暗を分けた。
崩落したビルの破片がここに落ちてくることはなかったが、押し出された大気が粉塵を巻き上げた。
さながら入道雲のような煙幕となって周囲一帯を蹂躙し、七実のいる場所にまで殺到したのだ。
視界を奪い、目を使えなくする。とがめが見稽古を封じるため使った奇策。
関わっていないビルの倒壊は図らずもいいタイミング───あるいは悪いタイミングが重なって逃走のお膳立てをしてくれた。
炎の壁に七実は気を乱さず、手刀を払って渦をかき消す。この一瞬の攻防の時が明暗を分けた。
崩落したビルの破片がここに落ちてくることはなかったが、押し出された大気が粉塵を巻き上げた。
さながら入道雲のような煙幕となって周囲一帯を蹂躙し、七実のいる場所にまで殺到したのだ。
視界を奪い、目を使えなくする。とがめが見稽古を封じるため使った奇策。
関わっていないビルの倒壊は図らずもいいタイミング───あるいは悪いタイミングが重なって逃走のお膳立てをしてくれた。
「見失ってしまったわね。でも、聞き失ってはいないわ」
目くらましは確かに見稽古を破る数少ない策だが、それは以前までの七実に有効の対策だ。
目が使えないのなら耳を使うまで。雷の呼吸共々習得した音感は、遠ざかって走る足音の位置を正確に把握する。
足音と心音。近づけば骨と筋肉の軋み。これだけ揃えば特定は造作もない。気絶した悠も背負ってるのだろう、この速度なら十分追いつける。……が、七美は追わなかった。
その場で咳き込み、落ちる汗と止まらない息切れ。例によって、時間切れである。
目が使えないのなら耳を使うまで。雷の呼吸共々習得した音感は、遠ざかって走る足音の位置を正確に把握する。
足音と心音。近づけば骨と筋肉の軋み。これだけ揃えば特定は造作もない。気絶した悠も背負ってるのだろう、この速度なら十分追いつける。……が、七美は追わなかった。
その場で咳き込み、落ちる汗と止まらない息切れ。例によって、時間切れである。
迫りくる煙に、汚れるのは嫌だったので忍法足軽で重さを消して洗礼をかわす。
ふわふわと舞い手頃な場所で降りるが、二人を完全に見失ってしまった。
加えて七実は方向音痴だ。音が聞こえなくなったのなら目的地に辿り着けない。
戦いでは終始圧倒していた七実だが、勝負の上では向こうの粘り勝ちといえた。
ふわふわと舞い手頃な場所で降りるが、二人を完全に見失ってしまった。
加えて七実は方向音痴だ。音が聞こえなくなったのなら目的地に辿り着けない。
戦いでは終始圧倒していた七実だが、勝負の上では向こうの粘り勝ちといえた。
「空から見ればわかるかもとも思ったけど……知性がなさそうで意外と考えてるのね─────ああ」
二人とは違う音の感触。遠方で、記憶していた人物の『音』が途切れた。目は届かなくても、何が起きたかを音響は雄弁に理解させた。
「はあ。草を毟りたいのに、どんどん悩みの種が植えられていくなんて」
七実は息を吐いた。疲労でなく、憂鬱によるため息だ。
自分から奪っておいて取り返して見せないと見栄を切ったのだから、流石に少しバツが悪い。
なによりこれで七花が腑抜けになってしまうのでは当初の目論見そのものがご破算だ。
自分から奪っておいて取り返して見せないと見栄を切ったのだから、流石に少しバツが悪い。
なによりこれで七花が腑抜けになってしまうのでは当初の目論見そのものがご破算だ。
「けど、そうね」
なったものは仕方ない。それより建設的に今後を考えてみる。
自分を殺した時の七花。あの時は髪を落とし、次は首だと脅しただけでもあの怒りようだ。
なら過程はどうあれ、とがめを守れなかった自分を七花は。
自分を殺した時の七花。あの時は髪を落とし、次は首だと脅しただけでもあの怒りようだ。
なら過程はどうあれ、とがめを守れなかった自分を七花は。
「とがめさんが死んだと聞けば、今のあの子でも本気で私を殺してくれるかしら」
【C-7・街/1日目・午前】
【鑢七実@刀語】
[状態]:疲労(大)、割と不機嫌
[装備]:
[道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品1~7(七実、イユ、善逸。確認済み、衣類系は無し) 、チェリオ(残り3)@現実
[思考・状況]
基本方針:適当にぶらつく。細かいところをどうするかはその時々で判断。
1:七花が開花したならば殺されたい
2:アマゾンについての情報を集めたい。
3:アマゾンに不快感。さっきの少年(千翼)は殺す、偶然出会ったさっきの獣(悠)も殺す。とりあえず女の子(禰豆子)も殺しておく(ただし一応は情報優先)
[備考]
※参戦時期は死亡後ですが、体の状態は悪刀・鐚を使用する前の病弱状態です。
※自分が生きているのはアマゾン細胞によるものではないかという可能性を考えています。
また、その想像に対して強い不快感を感じています。
※見稽古によって善逸の耳の良さ・呼吸法を会得しています
※石上の声を聞いています。それにより人が集まる可能性を考えています。
[状態]:疲労(大)、割と不機嫌
[装備]:
[道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品1~7(七実、イユ、善逸。確認済み、衣類系は無し) 、チェリオ(残り3)@現実
[思考・状況]
基本方針:適当にぶらつく。細かいところをどうするかはその時々で判断。
1:七花が開花したならば殺されたい
2:アマゾンについての情報を集めたい。
3:アマゾンに不快感。さっきの少年(千翼)は殺す、偶然出会ったさっきの獣(悠)も殺す。とりあえず女の子(禰豆子)も殺しておく(ただし一応は情報優先)
[備考]
※参戦時期は死亡後ですが、体の状態は悪刀・鐚を使用する前の病弱状態です。
※自分が生きているのはアマゾン細胞によるものではないかという可能性を考えています。
また、その想像に対して強い不快感を感じています。
※見稽古によって善逸の耳の良さ・呼吸法を会得しています
※石上の声を聞いています。それにより人が集まる可能性を考えています。
【C-7・街/1日目・午前】
【鷹山仁@仮面ライダーアマゾンズ】
[状態]:盲目に近い状態
[装備]:仁のアマゾンズドライバー@仮面ライダーアマゾンズ
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
基本方針:全ての『アマゾン』を狩る、『人間』を守る
1:千翼を殺す
2:殺し合いからの脱出
3:次に千翼と会ったら七羽さんについて聞いてみる。
[備考]
※参戦時期は2期7話の千翼達との邂逅前。
※盲目に近い状態なので文字を読むことなどはかなり厳しいです。
[状態]:盲目に近い状態
[装備]:仁のアマゾンズドライバー@仮面ライダーアマゾンズ
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
基本方針:全ての『アマゾン』を狩る、『人間』を守る
1:千翼を殺す
2:殺し合いからの脱出
3:次に千翼と会ったら七羽さんについて聞いてみる。
[備考]
※参戦時期は2期7話の千翼達との邂逅前。
※盲目に近い状態なので文字を読むことなどはかなり厳しいです。
【バニヤンのチェーンソー@Fate/Grand Order】
とがめに支給。
ポール・バニヤンが第三霊基再臨の際に使用する武器。
ピンクのボディーがチャームポイント。
草食の肉は、やめられねぇぜ……!
とがめに支給。
ポール・バニヤンが第三霊基再臨の際に使用する武器。
ピンクのボディーがチャームポイント。
草食の肉は、やめられねぇぜ……!
※とがめの基本支給品一式、支給品0~3が近くに置かれています。
前話 | お名前 | 次話 |
せめて人間らしく | 水澤悠 | この無常の世界は護り斬れなかったものばかりさ |
竈門禰豆子 | ||
鷹山仁 | ||
鑢七実 | ||
とがめ | Eliminated |