UNSTOPPABLE ◆HH8lFDSMqU
MAP中央の山を迂回するルートでA-3にある研究施設を目指す上田と酒呑童子。
進み方としては二通り、山の東側を通り、山の北から廻るルート。
山の南を通り、西側を通過するルートの二つ。
進み方としては二通り、山の東側を通り、山の北から廻るルート。
山の南を通り、西側を通過するルートの二つ。
彼らが選択したのは後者の方だった。
まずは目印になりそうな場所を経由して、研究施設を目指す。
基本はオリエンテーリングと同じ要領だ。
となると、その目印になりそうな場所は――『教会』となる。
基本はオリエンテーリングと同じ要領だ。
となると、その目印になりそうな場所は――『教会』となる。
「上田はんは偉い博識やなぁ」
「ハッハッハッ、この程度のこと歴史的天才の上田次郎に掛かれば簡単なことです」
(……皮肉のつもりやったんやけどなぁ)
「ハッハッハッ、この程度のこと歴史的天才の上田次郎に掛かれば簡単なことです」
(……皮肉のつもりやったんやけどなぁ)
白馬の手綱を握るのは上田。
酒吞童子はその上田の背中に捕まるように白馬に乗る。
抱きついてロマンチック? 否、背後を常に取っているのだ。
やろうと思えば、その爪で上田の背中から心の臓を一気に貫くこともできる。
酒吞童子はその上田の背中に捕まるように白馬に乗る。
抱きついてロマンチック? 否、背後を常に取っているのだ。
やろうと思えば、その爪で上田の背中から心の臓を一気に貫くこともできる。
だが、酒吞童子はやらない。
勿論、興が乗ればやるだろう。
しかし、今はやらなくてもいいだろう。
勿論、興が乗ればやるだろう。
しかし、今はやらなくてもいいだろう。
「……で、この『ゆーえすびー』やったっけ?」
「はい、そうです」
「はい、そうです」
酒吞童子の手には何やら頑丈そうなケースに入ったものが握られている。
そのケース内には一つのユニバーサル・シリアル・バス・メモリ。
……所謂、「USBメモリ」が収納されていた。
そのケース内には一つのユニバーサル・シリアル・バス・メモリ。
……所謂、「USBメモリ」が収納されていた。
「ふぅん、そないモンをわざわざウチに?」
「それは酒吞童子さんだからです」
「なんで?」
「貴女は強い。だからこそ、そんな貴女からそのUSBを手に入れるのは容易ではない。
しかも、貴女はその名前も使い方を分からないでいる」
「ほうほう……確かにウチはこないモン興味ないわぁ……」
「つまり、そのUSBの中に恐らくは重要なデータが入っていると私は考えている!」
「それは酒吞童子さんだからです」
「なんで?」
「貴女は強い。だからこそ、そんな貴女からそのUSBを手に入れるのは容易ではない。
しかも、貴女はその名前も使い方を分からないでいる」
「ほうほう……確かにウチはこないモン興味ないわぁ……」
「つまり、そのUSBの中に恐らくは重要なデータが入っていると私は考えている!」
酒吞童子の強さは先程の沖田との戦いを見ていたので分かる。
免許皆伝レベルの通信空手や柔道や相撲を嗜んでいる上田では到底太刀打ちなどできない。
そんな強い彼女にこの頑強そうなケースに入った『USBメモリ』。
免許皆伝レベルの通信空手や柔道や相撲を嗜んでいる上田では到底太刀打ちなどできない。
そんな強い彼女にこの頑強そうなケースに入った『USBメモリ』。
そこで上田次郎の灰色の脳細胞がエンジンが掛かった。
本来ならば『倒すかどうにかしなければならない存在』である鬼の酒吞童子。
その鬼が持っているアイテムが脱出するのに重要なものに違いない。
酒吞童子当人には恐らくはこのことを伝えられていない。
この殺し合いというドッキリ企画にリアリティを出すために鬼役の役者にそういう指示が出されているのだろう。
そう、上田次郎は確信した。
その鬼が持っているアイテムが脱出するのに重要なものに違いない。
酒吞童子当人には恐らくはこのことを伝えられていない。
この殺し合いというドッキリ企画にリアリティを出すために鬼役の役者にそういう指示が出されているのだろう。
そう、上田次郎は確信した。
(しかし、残念だったな、BB。
この世界一の天才になんの相談もなく、こういうことをしてしまうからだ!)
この世界一の天才になんの相談もなく、こういうことをしてしまうからだ!)
さらに上田は考えた。
テレビ的にこの名簿の人数なら2時間番組なら何か大きなアクションを起こさなければダイジェスト映像で流される可能性がある。
そういう尺を考えるとならば、自分の活躍は本来ならクライマックスであろう。
そこで先に首輪を解析するシーンを取ってしまい、あとは編集でどうにもできるであろう。
砂金のテレビの撮影技術やドッキリの仕掛け方も進化しているから、それくらい可能であろう、と。
テレビ的にこの名簿の人数なら2時間番組なら何か大きなアクションを起こさなければダイジェスト映像で流される可能性がある。
そういう尺を考えるとならば、自分の活躍は本来ならクライマックスであろう。
そこで先に首輪を解析するシーンを取ってしまい、あとは編集でどうにもできるであろう。
砂金のテレビの撮影技術やドッキリの仕掛け方も進化しているから、それくらい可能であろう、と。
その上田の根拠のない自信はどこから湧いてくるのだろうか?
その自信の根拠。
これも上田次郎がこの殺し合いがドッキリ企画だと勘違いしているからである。
さらに酒に酔っているので、その思考はより飛躍的にナルシスト的になっている。
これも上田次郎がこの殺し合いがドッキリ企画だと勘違いしているからである。
さらに酒に酔っているので、その思考はより飛躍的にナルシスト的になっている。
酒という燃料でさらにアクセルが入る。
完全に上田次郎の思考は完全にフルスロットル状態。
完全に上田次郎の思考は完全にフルスロットル状態。
もう、止まらない。
なんか脳内のブレーキか何かが壊れてるんじゃないの?
なんか脳内のブレーキか何かが壊れてるんじゃないの?
(BBよ、何故ベストを尽くさないのか!!)
遂にこの殺し合いの主催であるBBにすら脳内でダメ出しする上田であった。
もっとも上田にとってBBはこの殺し合いのディレクターかプロデューサー役のアイドルか何か程度としか認識していなかった。
だから、仕方ないのだ。
もっとも上田にとってBBはこの殺し合いのディレクターかプロデューサー役のアイドルか何か程度としか認識していなかった。
だから、仕方ないのだ。
そんな上田次郎を見て、酒吞童子は嗤う。
このようなタイプの人間。流石に見たことがなかった。
このようなタイプの人間。流石に見たことがなかった。
若干だが、上田次郎という人間に興味が湧いてきた。
興味と言ってもほんの僅かなものでる。
興味と言ってもほんの僅かなものでる。
一緒にいて、退屈はしないな程度の、ほんの些細なもの。
ま、その程度の興味などは塵芥の如く、ふぅっと一息で吹き飛ぶんですけどね。
――――上田の背中に酒吞童子は爪を鋭く突き立てていた。
あと少し力を入れればさっくりと上田の身体を貫通していただろう。
しかし、酒吞童子はやらなかった。
ほんの僅かだが、上田に期待みたいなものがあった。
もしかしたら本当にこの首輪を解除してしまうのではなかろうか。
と、そんな期待をもの凄く低く見積もっていた。
当たればラッキー程度のくじ引きを引く程度の期待値を。
ほんの僅かだが、上田に期待みたいなものがあった。
もしかしたら本当にこの首輪を解除してしまうのではなかろうか。
と、そんな期待をもの凄く低く見積もっていた。
当たればラッキー程度のくじ引きを引く程度の期待値を。
(ウチの力を抑えてるのは……じゃまくさい首輪か。
はたまたこの土地そのものにそういう力が働いているのどっちかやなぁ……)
はたまたこの土地そのものにそういう力が働いているのどっちかやなぁ……)
酒吞童子として、そのどちらでも良かった。
もし前者で上田が本当に外してしまうことならそれこそ儲けものである。
もし前者で上田が本当に外してしまうことならそれこそ儲けものである。
そんなことを考えていると、彼女の背中に何かあったけぇものを感じた。
ふと、振り返ると、そこには……空が紅黄色に染まっていた。
ふと、振り返ると、そこには……空が紅黄色に染まっていた。
所謂、朝焼け。
夜が終わり、朝が始まる。
――――そんな時間があと少しで来る。
【E-4 道中/早朝】
【酒呑童子@Fate/Grand Order】
[状態]:健康、左頬に打撲
[装備]:普段の服、白馬@TRICK、USBメモリ@HiGH&LOW
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:楽しめそうなら鬼は鬼らしく楽しむ
1:ひとまず上田と行動する。
2:小僧(村山)と会って強くなってたら再戦する
3:沖田総司とも再戦したい。
[備考]
※2018年の水着イベント以降、カルデア召喚済
※神鞭鬼毒酒が没収されているため、第一宝具が使用できません
※スキル「果実の酒気」は多少制限されています。
[状態]:健康、左頬に打撲
[装備]:普段の服、白馬@TRICK、USBメモリ@HiGH&LOW
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:楽しめそうなら鬼は鬼らしく楽しむ
1:ひとまず上田と行動する。
2:小僧(村山)と会って強くなってたら再戦する
3:沖田総司とも再戦したい。
[備考]
※2018年の水着イベント以降、カルデア召喚済
※神鞭鬼毒酒が没収されているため、第一宝具が使用できません
※スキル「果実の酒気」は多少制限されています。
【上田次郎@TRICK】
[状態]:背中に本人も気付かない程度の出血、若干の酔い
[装備]:スーツ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:この島からの華麗なる脱出。
1:酒呑童子と行動する。
2:研究所に向かいたい。
[備考]
※参戦時期、未定。後続に任せます。
※殺し合いをテレビの企画だと考えています。
[状態]:背中に本人も気付かない程度の出血、若干の酔い
[装備]:スーツ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本方針:この島からの華麗なる脱出。
1:酒呑童子と行動する。
2:研究所に向かいたい。
[備考]
※参戦時期、未定。後続に任せます。
※殺し合いをテレビの企画だと考えています。
USBメモリ@HiGH&LOW
酒吞童子に支給
HiGH&LOW本編では九龍グループが隠す機密データの入ったUSBメモリ。
このUSBメモリを巡り、RED RAINやTHE MOVIE2では雨宮兄弟と九龍グループで激しい争奪戦が行われた。
このロワ内では中身に何のデータが入っているかは不明。
酒吞童子に支給
HiGH&LOW本編では九龍グループが隠す機密データの入ったUSBメモリ。
このUSBメモリを巡り、RED RAINやTHE MOVIE2では雨宮兄弟と九龍グループで激しい争奪戦が行われた。
このロワ内では中身に何のデータが入っているかは不明。
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