思念体との交流の手法
EMDR
! 正確な医学的知識をお求めの場合は、専門家の指示や、医学的に正確な資料をご参照下さい。
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing/眼球運動による脱感作と再処理法)とは、PTSDや解離性障害の治療に使われる心理療法である。
主として眼球運動やタッピングによる左右への刺激を行いながら、トラウマや交代人格へのアプローチを行うことで、症状の緩和を行うことができる。
主として眼球運動やタッピングによる左右への刺激を行いながら、トラウマや交代人格へのアプローチを行うことで、症状の緩和を行うことができる。
メカニズムには諸説あり、何故これがトラウマに効果的かは明確になっていないが、レム睡眠との関連や、左右刺激による右脳と左脳の結合、認知行動療法的な側面などが関連するのではないかとされている。
EMDRと催眠における効果は異なるものとされ、催眠においては脳波ではアルファ波やベータ波、シータ波の変化があるのに対し、EMDRではそれがみとめられていない。
EMDRを実施している最中、トラウマ記憶とともに解離性障害における交代人格(もしくは人格のパーツ)が表出することが多く見られるため、EMDRの実施は訓練を積んだ上で、解離のスクリーニングを実施してから行うべきだとされる。
また、その特性によりEMDRは解離性障害には効果的だとされ、EMDRを用いた自我状態療法などが提唱されている。
また、その特性によりEMDRは解離性障害には効果的だとされ、EMDRを用いた自我状態療法などが提唱されている。
EMDRから生まれた簡易的な技法として、バタフライハグ(バタフライタッチ)がある。これは自身の腕を両胸(両肩)の前で交差し、左右の胸(肩)を手のひらで交互に叩くものである。抑うつ、不安、倦怠感などに効果が見られており、災害時などに言語や年齢を問わず使える手法として、いくつかの災害時に用いられたことで、近年注目を浴びている。
自我状態療法
自我状態療法(Ego State Therapy)は、EMDRと催眠療法、遊戯療法などを合わせたものである。
クライアントに安全感がある場所をイメージしてもらい、その中に家を用意させる。その家の中に入り、部屋に自我のパーツを集めて話し合いをさせる。その中で表出したトラウマを、EMDRで処理していくというものである。
クライアントに安全感がある場所をイメージしてもらい、その中に家を用意させる。その家の中に入り、部屋に自我のパーツを集めて話し合いをさせる。その中で表出したトラウマを、EMDRで処理していくというものである。
この技法では解離における別人格、ないしはイマジナリーコンパニオンを「別人」と扱わず、当人から生じたパーツとして扱う。
全てのパーツが必要で尊重すべきものであるとした上で、EMDRによってダメージを負った自我のパーツのトラウマを処理し、記憶の統合と共存を促していく。
類似するものに、内的家族療法システム(IFS)がある。
全てのパーツが必要で尊重すべきものであるとした上で、EMDRによってダメージを負った自我のパーツのトラウマを処理し、記憶の統合と共存を促していく。
類似するものに、内的家族療法システム(IFS)がある。
小栗(2011)が提唱する内在性解離、およびその治療法USPT(タッピングによる潜在意識下人格の統合法)では、自我状態における健全な範囲のパーツについても病的とした上で、故意に人格を呼び出し統合を行う。
自我状態療法では、表に出てきている人格に、パーツについての状況を語らせる手法をとっており、必ずしも人格交代を起こさせるわけではないという点で立場が異なる。
自我状態療法では、表に出てきている人格に、パーツについての状況を語らせる手法をとっており、必ずしも人格交代を起こさせるわけではないという点で立場が異なる。
関連:イメージ療法