地理:倉庫(ファーショア)

少数の長い倉庫が海岸沿いに並んでおり、7ヶ村との交易のためや、サザリン市への輸出を待っている品物がここに蓄えられている。
この倉庫群はここ3年間の貯蔵品でほとんどいっぱいになっており、珍しい木材、保存処理をされた香辛料、その他この島で採集された嵩高い品々は、交易路が確立されればすぐに出荷できるように準備が整っている。
衛兵を増加したにも関わらず、何者かがこの倉庫から物資や装備品を盗み出し続ける。
比較的最近頻発しているこうした盗みは、現在までのところ、すべての安全保障の試みを打ち破ってきた。
盗まれた品物は様々な形や大きさであったが、盗人はその侵入路についてのいかなる痕跡も残していない。
幾人かの入植者たちはファーショアの評議会内部の裏切りを疑い始め、すでに暴力事件が発生してしまっている。

冒険

ファーショアの倉庫は大倉庫が3つ、小倉庫が3つあり、この3年間の入植活動でこつこつと貯め込んで来た物資でほとんどいっぱいになっている。珍しい木材、保存処理をされた香辛料、その他この島で採集された数々の物資である。宝石鉱山で採掘された原石や磨き上げた宝石類が収納されているのは、こうした小倉庫の中の1つで、その倉庫にだけ地下室が設けられている。
倉庫の大きさは大倉庫が100フィート×25フィートで天井の高さは15フィートである。小倉庫は30フィート×25フィートで天井の高さは10フィート。地下室は10フィート×10フィートで天井は7フィートほどである。
昼間は基本的に倉庫は開けっぱなしである。人々の出入りがあるためである。地下室については昼間であっても施錠されている。夜間は倉庫自体に施錠がされるのだが、現在は夜間に6人の民兵を見張りに立てており、倉庫内にも常に2人を見張りに立たせている。
倉庫の鍵は2本あり、1本はテルダ・サイレンが、もう1本はヘヴリク・アルドワトルが預かっている。
地下室の鍵は2本あり、2本ともマンサレイ・メラヴァンチが預かっている。
現在は夜間になるとテルダの持つ倉庫の鍵とマンサレイの持つ地下室の鍵の内1本を、見張りに立つ民兵に預けている。

情報収集の結果

  • 盗人は少なくとも1ヶ月ほど前から出没している。
  • 被害は倉庫に蓄えられている町の資産である。
  • 盗まれた物は宝石や真珠、宝飾品、工芸品である。
  • 被害が続くので先週から倉庫に配属する民兵による警備を増員したが、つい先日再び被害が発生した。

これまでの経緯について

約1ヶ月前。倉庫の棚卸をしたところ、次の4点の品物の紛失を確認した:
  • ダイヤモンド(1,000gp)
  • 黒曜石製の魔法のダガー(オーマン人との取引で入手したもので、いつも怪しげな黒い虹色を放っていた)
  • 地下室の照明用に設置してあったドリフトグローブ(魔法のアイテム)
  • 翡翠が嵌められた金製の魔法のブレスレット(オーマン人から取引で入手した物で、2,500gp相当。どんな魔法が秘められているのかはまだ調べてなかった)。

発見したのは民兵隊長ウルヴァー・カバンジャとマンサレイ・メラヴァンチ卿。すぐに犯人追及が始まったが、倉庫の鍵はウルヴァーと牧師のヴェサリン・キャサリーの2人しか持っていない。
また、盗まれた4点ともが倉庫の中に設置された地下金庫室に収納されていた。
地下金庫室の鍵はマンサレイ・メラヴァンチ卿と今は亡きヴェリク・ヴァンデルボーレンだけが所持していた。
ヴェリクの鍵はヴェリクがサザリン市に旅立つ際にマンサレイに託されており、ラヴィニアに渡されるはずだったが、この事件の発覚によっていまなおマンサレイが所持するままになっている。
結局犯人は不明のまま、ウルヴァーによる捜査が開始される。

25日前。宝石鉱山で特大のダイヤモンド原石(磨けば5,000gpにはなるが、見た目は透明な石にしか見えない)が採掘されたので、それを収納するためにマンサレイ卿が地下金庫室を開けると次の品の紛失を確認:
  • 虹色に輝く羽根飾りのついたクローク(古代オーマン人の工芸品で、飾りの羽根はコアトルのものだという)

21日前。捜査のために再度地下室を確認するといってウルヴァーが地下室を開くと、先日収納したばかりの特大のダイヤモンド原石はそのままに、その隣に置いてあった大きめの紫水晶(100gp相当)が紛失していることが判明。
警備体制の不備を問われると共に、ウルヴァー自身が疑われ始め、ウルヴァーの鍵はヘヴリク・アルドワトルが預かることになる。
  • 紫水晶(100gp相当)

20日前。この日から毎朝ヴェサリンとヘヴリクが2人で倉庫を確認することになる。5日間は特に問題なし。
マンサレイはこの仕事を面倒がり、毎朝ヴェサリンとヘヴリクの2人がマンサレイに地下室の鍵を借り、確認が終わると返却するという形で行なわれた。

15日前。金と翡翠の仮面(500gp)が失われていることが判明。
ウルヴァーはヴェサリンを疑う発言をし、ヴェサリンはウルヴァーこそ犯人ではないかと発言。
血の気の多い二人のシンパたち(民兵と僧侶たち)が互いに殴り合いの喧嘩を行なう事態に陥る。
ヴェサリンの鍵はテルダ・サイレンが預かることになり、毎朝の確認は評議員全員が一緒に行なうことになる。
  • 金と翡翠の仮面(500gp相当)

14日前。この日から民兵の見張りの数を倍にする。さらに僧侶たちも、民兵は信用できないと言わんばかりの態度で見張りに立つようになる。

13日前。金と銀で作られた指輪(50gp)が紛失。評議会は地下室にあった貴重品を大倉庫の1つに移すことを決定。
また、倉庫の中に民兵の見張りを置くことにする。
10日間は何も起こらない。
  • 金と銀で作られた指輪(50gp相当)

3日前。大倉庫の中で見張りに立っていた民兵が大きな声を上げる。
化け物が大倉庫に置いてあった銀貨の詰まった袋(500sp)をひったくって行ったと証言。
その民兵はあまりに恐ろしい外見の化け物に腰が抜けて対応できなかったとのこと。
他の民兵は誰もその“化け物”を見ておらず、この民兵(ロドスという名前)が盗人の仲間なのか、あるいは誰か言うにはばかる人物(ウルヴァーではないかという憶測が流れている)を目撃して口止めを強要されているのではないかという疑いを持たれる。
  • 銀貨500枚の入った袋(50gp相当)
最終更新:2018年09月06日 13:43