第4回(2017/6/25)

参加PC



剥製師ギルドホール

The Taxidermist's Guildhall
ロータス・ドラゴン団のギルドホールから撤退し、その翌日に再び入り口のあった廃屋のある街の区画に行くと、その一帯には封鎖線が布かれ、都市警備隊が見張りについている。そして廃屋の解体作業がすでに進められているところであった。
封鎖している警備兵に話を聞こうとするが、彼らの口は重く、様子が分からない。
そのとき、解体作業を行なっている作業員の中の1人のハーフリングが近付いてきた。彼はヨセタリ・オシターリと名乗り、今朝がた早くに日雇いの仕事があると言われてここで解体作業に当たっているのだという。なんでもこの区画に危険なクリーチャーが出没したので、それを警備隊が排除し、まだそのクリーチャーの仲間が巣を作っているかもしれないというので封鎖し、廃屋を解体しているのだという。
ヨセタリによれば、今朝早くの最初の作業で、ギルドホールへの入り口になっている廃屋の床下に続く穴にコンクリートを流し込み、廃屋は解体してしまったという。
どうやら、ギルドホールへの入り口は消されてしまったようである。
話をしている内に、ヨセタリはこんな日雇い人夫の仕事をしていても、面白くなく、彼らについて行く方が面白そうだと思い、仕事を放り出して彼らについていくことにした。

メロスは警備隊時代のコネを使って、旭区警備隊の詰所で隊長マンデラ・フィンとの面談を要望する。マンデラによれば、昨夜遅くにその区画に蜘蛛のような大きなクリーチャーが出現して徘徊しているという通報が入ったので警備兵の分隊を派遣したところ、確かにそうしたクリーチャーを確認したとのこと。それと時間を前後するように、アニフェイタス・ノウラン卿からこの区画を封鎖して市民を入れないようにし、建物の解体作業を実施する作業チームを派遣するので、その安全を守るようにという命令が来たのだという。なぜノウラン卿がそんなに速やかに危険なクリーチャーの出現について知ったのかはマンデラには不思議で仕方がないという。なお、倒したクリーチャーの死体は詰所の奥に置かれているので、PCたちはそれを確認させてもらった。それはブルー・ニクシー号で密輸されようとしていたラゴデッサの死体であることが分かった。

そこでロータス・ドラゴン団のもう1つの入り口であると思われる剥製師ギルドホールへと向かった。ウォーター通りに面した正面玄関から入ると、そこは剥製の陳列室であったが誰もいない。「用があったら鳴らせ」とメモが書かれた鈴が置いてあるが、それは鳴らさずにしばらく部屋を捜索していると、物音に気付いたギルドの長ネミエン・ロブラクが姿を見せる。彼はドーラの身なりを見て上客かもしれないと思い、もみ手をするように商品の紹介を始める。ひとまずPCたちはその場はごり押しすることもなく撤退した。

その夜、PCたちは死に犬横町に面した裏口から剥製師ギルドホールに侵入する。そこは剥製を作るための作業場であり、そこでは1人で残業して剥製作りに精を出しているネミエンがいて、PCたちに気付く。泥棒だと思ったネミエンは警備兵を呼びながら走って追いかけてきたので、PCたちはすぐに裏口の扉を閉めて走って夜の闇にまぎれて町中に逃げることにした。

三度、PCたちはその日の明け方に裏口から侵入。裏口の扉には鍵がかかっていたが、それは錠前破りを行なって侵入。作業場に人の気配はない。そこでギルドホール内をあちこち捜索。秘密の扉とそれを開閉する装置を発見し、扉を開く。するとその物音に気付いたネミエンが寝巻姿でやってくる。彼は昼間に来た連中だと知り、また秘密の扉を開けているところを見つけると激怒して彼らに呪文を唱えていた。フィアー呪文であったが、これでメロスとヨセタリの2人が恐怖状態に陥って逃走。しかし、残された3人(JMとドーラとレイノール)とでネミエンを倒し、縛り上げる。
秘密の扉の奥の通路の先には床下に続く落とし戸を発見。落とし戸の下には梯子があり、それを伝って下りていくと、そこは天然の洞窟であった。


睡蓮と竜2

THE LOTUS AND THE DRAGON 2
洞窟は東に向かって続き、そちらからは潮の香がしてくる。西の壁には1枚の木製の扉が取り付けられている。
西の扉を開くと、そこにはラゴデッサとロータス・ドラゴン団の見張り2人と遭遇した。

応接間、あるいは拷問室

これを倒したPCたちはさらに奥へと進む。12の二段ベッドのある寝室を発見し、さらにその奥に進むと、独房の並ぶ廊下があり、その奥で拷問部屋を発見した。
そこで1人の盗賊が裸の男を拷問しているところであった。盗賊1人を難なく倒す。
救い出した男はロボスと名乗り、絹商人としてサザリン市へやって来て“ひねくれゴブリン亭”という宿に泊まっていたのだが、数週間前に誘拐されてしまったのだという。彼はPCたちに助けを乞い、一緒についてきた。
この拷問部屋の奥には1人用の寝室があり、そこで114gpと象牙の柄の銀のナイフ2本1組(1組で100gp相当)を見つけた。

訓練場での待ち伏せ

盗賊ギルドのダンジョンをさらに進む。大食堂を発見し、さらに進む。
そこで訓練用のマネキンが並ぶ部屋を発見する。
戦闘訓練やスリの訓練をするための訓練場のようである。
訓練用のマネキンが並んでいたのだが、実はこれが盗賊たちがマネキンのふりをしているだけであった。6人の盗賊たちによる一斉襲撃を受ける。さらに、さきほど救出したロボスという男もPCたちに襲いかかってくる。
PCたちは次々と倒されていき、ついに降伏を余儀なくされた。

ロボスはロータス・ドラゴンの幹部の1人ケルシュ・レフトンという男がディスガイズ・セルフで姿を変えていた人物であった。彼はPCたちを独房に連れて行くように部下たちに命じる。
さきほど見つけた独房に入れられたPCたちはひとりずつ尋問を受ける。なぜヴァンサスを探しているのか、誰に雇われたのか、目的な何なのか、などを尋ねられた。しかし、この日は簡単な尋問だけで済み、翌日からの拷問を楽しみにしておけとケルシュから言われる。

脱獄

そして翌日を待つことなく、ドーラは痕跡霊から授けられているアイス・アックスの力を使って独房の扉を破壊する。見張りの盗賊1人が駆け付けるが、これをドーラのアイス・アックス、レイノールのマインド・スラスト、JMの石つぶてで退治する。
仲間も独房から出し、拷問部屋の向こうにあるケルシュの寝室(114gpと銀のナイフのあった部屋)へ向かう。そこに彼らの装備品がある筈なのだ。
ケルシュ・レフトンは騒動を聞き付けそこでPCたちと戦うが、1体5では成すすべなく倒されてしまう。
ケルシュ・レフトンを尋問すると、ヴァンサスがレイディ・ロータスの新しい恋人であることと、レイディ・ロータスの用事をいいつけられて今はここにはいないこと、剥製師ギルド長ネミエンはロータス・ドラゴン団の協力者であることが判明する。
PCたちはいったんケルシュ・レフトンとネミエンを縛り上げ、地上へ脱出。剥製師ギルドでは、ギルド長がいないという事と、見知らぬ秘密の扉があきっぱなしになっているという事で、ギルドの徒弟たちの間でちょっとした騒ぎが起こっていた。そこをまかり通って、警備隊詰所に事情を話して捕虜2名(ケルシュとネミエン)を引き渡す。

アニフェイタス・ノウラン卿との面会

それから彼らはノウラン邸へ向かう。ドーラは旭区の代議員であるこの大貴族への面会を求める。面会に成功し、ノウラン卿から話を聞く。
アニフェイタスは男性のエルフで300年以上この町に住んでいる。彼によれば、昨夜遅くに港湾局の管理官がやって来て、その区画に危険なクリーチャーが出現したので封鎖するために旭区警備隊を動かして欲しいという要請があったのだという。アニフェイタスは旭区の代議員であり、警備隊を動かす直接の権限を有しているためである。また同時に、港湾局から建物を解体する作業員を出すというのでそれにも許可を与えたという。アニフェイタスは港湾局が押収した密輸生物が脱走して慌てているのだろうという程度に考えている。港湾局に恩を売っておけば何か良い事でもあるのではないかという程度の考えであった。

その後、ラヴィニアの下を訪れて現状報告し、大休憩を取る。


睡蓮と竜3

THE LOTUS AND THE DRAGON 3
翌日、四度、剥製師ギルドホールを訪問。ギルドの徒弟たちによれば、警備隊はやって来たが、おざなりな聞き取りをしてすぐにいなくなってしまったという。彼らはそのままロータス・ドラゴン団のアジトのダンジョンへと侵入する。

再びマネキンのある部屋を通り抜けるが、今度はマネキンは本物のマネキンであった。その奥に進むと、そこで3人の盗賊たちが待ち構えていた。彼らは仲間を呼びつつ応戦。次のラウンドにはさらに3人が後ろからやってくる。苦戦を強いられるが、これらを倒す。
奥に進むと、ラゴデッサ1匹と遭遇。倒す。

作戦指令室

その奥には作戦司令室があった。
オーク材でできた大きな六角形のテーブルがその部屋の大部分を占領しており、その周りに6脚の椅子があった。北側の壁にはかなり大きなサザリン市の地図が掛けられており、何ダースもの小さな旗がその上に突き刺してあった。南側には、高さ5フィート、幅10フィートの黒板が掛けられており、ごちゃごちゃとチョークで書き込みがされていた。
北壁のサザリン市の地図に刺さっている旗には青色、赤色、金色の3色があり、さまざまな場所にそれらが刺されていた。
旗が刺さっている場所の多くはPCたちにはどこなのか分からない場所だったが、いくつかはPCたちにもなじみのある場所であった。
PCたちが地図を見て判別のついたのは次の通り
金旗 青旗 赤旗
ヴァンデルボーレン邸
イスララン邸
ケラーニ邸
剥製師ギルドホール
旭区警備兵詰所
暗闇海岸警備兵詰所
青空地区警備兵詰所
闘士地区警備兵詰所
棍棒地区警備兵詰所
商人地区警備兵詰所
貴族地区警備兵詰所
ドラクタス邸
ローチェスター邸
血に飢えたペリカン亭
捕鯨業者ギルドホール
南側の黒板には、いろいろな覚書がされている。そのとき黒板に記載されていた主要な情報は、港湾への船の出入りを記録しているものであり、そのいくつかには“沈没”と(あるいは沈没予定日が)記載されていた。左下の隅には水界語で覚書があり「イシトサチトルへの支払いは月末!」と書かれていた。右上の隅には、四角で囲まれた中に、大文字を使って「ヴァンサス!今すぐ軌道修正せよ!」と書かれていた。

バグベア・ソンビのサンザー

奥へ進むと、バグベア・ゾンビと遭遇。倒す。(後日譚:警備隊によるロータス・ドラゴン団への家宅捜索や、逮捕されたケルシュ・レフトンらへの尋問から、このバグベアは元はロータス・ドラゴン団の幹部の1人ザンサーというバグベアだったが、ギルドの金を横領したことをレイディ・ロータスに知られ、見せしめに殺され、ゾンビに変えられたという事が分かる)。

レイディ・ロータス

奥へ進むと、そこで豪華な部屋に出る。
その部屋の室内装飾のあまりの贅沢さは、やや不快な感じを与えるほどであった。なめらかな漆喰の壁はスミレ色に塗装され、壁に掛けられた精巧な作りの銀のランタンが柔らかい光を投げかけ、部屋を照らしていた。北の壁沿いにある本棚には何冊かの本と、小さな彫像、動物の剥製、その中心部に曇った赤い光を宿した水晶玉、そして2つの小箱が並べられていた;2つの小箱のうち1つはダークウッド製で、もう1つは小さな翡翠のコウモリで飾られた鉄製である。東の壁には、幅5フィートのサザリン市の風景画が掲げられているが、港に停泊している船はすべて、蓮の花に巻きついた蛇のようなドラゴンの図柄の旗を掲げている。フルーツとワイン瓶を積み上げたロー・テーブルの傍には、詰め物と張り地で厚く張り込んだクッション付きの一対の椅子が置かれている。南には唯ひとつの木製の戸棚が立てかけられている。床の方は、分厚く、ふかふかの紫の絨毯で飾り立てられている。南の扉は開きっぱなしになっており、その先に寝室が見える。
そこに、1人の女性と恐竜じみたドラゴンが1匹待ち構えていた。彼女は「ラヴィニアの下僕たちよ」と話しかけ、自らをロウィン・ケラーニと名乗り、彼らにロータス・ドラゴン団に入り、共にサザリン市を支配しようではないかと持ちかけてくる。しかし、それを一蹴したPCたちの返事を聞くや、彼女はそのドラゴンに命じる。「ガット・タガー!おまえの出番だ!」

このドラゴンはクレステッド・フェルドレイクという本来は善のドラゴンであるが、どうやら悪に堕落してしまっているようであった。アルヴァンドール出身のヨセタリはそれを見てとった。

ロウィンはスリープ呪文、クラウド・オヴ・ダガーなどの呪文を駆使する。ガット・タガーが倒れると、ワンドを取り出してそれを振るうとガット・タガーはゾンビと化して甦る。
ガット・タガー・ゾンビを再び倒すと、ロウィン・ケラーニは残念そうな顔をしてポーションを取り出し、それを飲み干す。ガス化して壁の隙間から逃げていってしまった。


名誉などない

THERE IS NO HONOR
ロウィンが逃げ出したことで、ダンジョンのこの最深部を捜索。
その部屋の北の壁の本棚にはいくつかの価値ある小物が置いてある。本そのものは小説であり、ほとんどが冒険活劇や官能小説であり、それほど高い価値は持たない。小さな彫像のいくつかはそれなりの価値があり、その中には、120gpの価値のあるアラバスター(雪花石膏)のサキュバス像、100gpの価値のあるオニキス製のディスプレイサー・ビースト像、200gpの価値のある後ろ足で立った銀製のユニコーン像がある。動物の剥製には、スタージ、コブラ、小型サイズのモンストラス・スパイダー、そして猫ほどの大きさがある巨大トガリネズミなど、小さいが危険なクリーチャーのものである。これらは、ほとんど価値がない。
本棚の上にある2つの小箱は宝石箱であり、それぞれ50gpの価値がある。ダークウッド製の小箱には7つの銀と金の鎖のついたネックレスとブレスレットがいくつか入っており、合計で300gp相当である。鉄製の箱には12個の指輪とイヤリングが入っており、合計で550gp相当である。木製の戸棚には、人間の女性用のいくつかの異なる種類の衣類が収められており、それには3着の廷臣の服(各15gp相当)、1着の貴族の服(30gp相当)、そして1着のきらきら輝く薄紫色の絹でできた流麗な(そしてスキャンダラスな)ローブ(150gp相当)がある。

さらに奥にはロウィンの寝室があった。
その部屋の床は分厚い絨毯で覆われており、壁は漆喰でなめらかにされ、心を和ませるような明るい緑色に塗装されている。天井の中心部分からは、精巧なつくりの水晶のシャンデリアが下がっている。南には、鏡台が置いてあり、その隣にはふかふかのスツールが、そして南東には、絹のシーツがかけられた大きな天蓋付きベッドが鎮座している。これら2つの家具の間には、特大サイズのクッションが山のように積まれている。
鏡台を調べると、珍しく高価な香水の大コレクションが見つかる――全部で24瓶である。これらの内20瓶は各10gpの価値があるが、残りの4瓶はムル、アルフハイム、そしてシジルといった名前の場所からの真に珍しい舶来品である。これら3つ瓶はそれぞれ100gp相当の価値がある。最後の1瓶はシェンディラヴリという名前の場所からの輸入品で、中には6回分の容量が入っており、微弱な魔法のアイテムである(パフューム・オヴ・シェンディラヴリ)。
ベッドを捜索すると、マットレスの間に小さな手紙の隠し場所が見つかる。この手紙の内容を調査すると、すべてヴァンサスからのものである;これらは、非常にきわどい内容のロウィン宛のラブレターであり、その日付はここ数週間前からのものである。これらすべてを読むには1時間を要するが、この手紙(そのほとんどが最近の日付である)からは、PCたちの興味を惹くような情報はほんの僅かしかなく、その僅かな情報は下記の通り。

ヴァンサスからロウィン・ケラーニへの手紙の抜粋

+ (ヴァンデルボーレン家先代夫婦が死んだ火事の2日前の日付)
(ヴァンデルボーレン家先代夫婦が死んだ火事の2日前の日付)
「・・・我が両親はすっかり柔和になってしまった。
彼らが、私が繊細な花と呼ぶものについて何一つ疑いを抱いていない事は間違いないでしょう。
あなたが私を信頼して渡してくれた潤沢な資金のおかげで、地元の守衛、港湾警備員、
そして船の乗組員に、新しい船荷の事は黙っておくよう買収することができました。
愚かなことに・・・彼らはあの樽を積み込むのを手伝うとさえ言ってきましたよ!
もちろん、私は彼らには中身について何も告げませんでした――
もし彼らが、私が父の新しい遊び道具の貨物室に、
あんなに大量の錬金術師の火を積み込んだのだと知ったなら、
彼らの態度はがらっと変わっていたことでしょうよ。
仕掛けに確実に火がつくようにするために、2~3日はあの船と行を共にするつもりですので、
少なくとも半週間ほどは私に会うことはできませんよ。
私のためにベッドを暖めておいてください!」
+ (火事の3日後の日付)
(火事の3日後の日付)
信じられない!確かに彼女は年長者ではあるが、
彼女は人生とはどんなものであるのか何も分かっていないあまちゃんじゃないか!
彼女は子供時代の後半をテナラー学院で過ごし、食卓でのマナーだの、
ヴァイオリンの弾き方だのといったくだらない事を学んだに過ぎない。
地獄に幸あれ!
我が両親がいかに狂っていたかよくお分かりになったでしょう・・・
遺産はすべて彼女のものとなってしまった!勝手にしろ。
思うに、彼女は家産を食い物にしなければ生きていけないでしょう。
ラヴィニアは品性の悪い女ではない、本当のところ・・・ 
いや、実を言うと、一緒に過ごすことを避けていたというか何と言うか。
彼女がロータス団に参加することに興味を抱くと思いますか?
私は怪しいと思います。
そして何と言っても、ヴァンデルボーレン家に第二の悲劇が襲い掛かれば、
多くの人々の好奇心を惹いてしまうことでしょう。
だめです、今のところ、金庫にあるものは何であれ持ち出さねば・・・」
+ (2日前の日付)
(2日前の日付)
「・・・私が蓋を閉じる前の奴らの顔をあなたにお見せしたかったですよ、愛しのドラゴンよ!
ラヴィニアは自分が雇ったあの馬鹿者たちがどこにいったのか、決して突き止められないでしょう。
奴らはもうペンカスを見つけてしまったでしょうかね?
奴らの死があまり早過ぎないことを祈りますよ。」
「とにかく、手紙の主題に移りましょう。
別の部屋にはブリッサがいて、夜、街の外へ出かける準備をしていますので、私も急がなければなりません。
彼女がそれとなく私にほのめかしていた話を覚えていますか?
多分、クラーケン入江を密輸事業の基地に使っている海賊たちのことを?
彼女が作り話をしたのでないことは確かです――
私は彼らが特に高価な貨物を伴って、1週間以内に到着するだろうという話を聞きました。
私は彼らの仲間になりたいという口実を使って彼女と一緒にそこへ行き、
彼らの守りを手薄にしておき、彼らが攻撃を予期していない隙に部下を使って船に火をつけてやるつもりです!
その馬鹿者たちがみんな死んだ後で、
水の中から財宝を引っ張り上げるだけという、
いたって簡単な仕事になるでしょう。
私の代わりにラヴィニアが遺産を相続してしまったために、
我々が失ったものを埋め合わせるには十分以上のものとなることでしょう。」
「約束します・・・彼らは自分たちのボートの上で焼け死ぬことでしょう。
今のところ、これが金を稼ぐ最善の方法です。何年も前から考えていたことなのです!」


冒険の結末

CONCLUDING THE ADVENTURE
地上に戻ったPCたちは、すべての知りうることをサザリン市の7つの全ての都市警備隊に、突き付けると共に、暁の評議会にも突き付ける。初めは事態を認識しようとしなかった警備隊と暁の評議会も、ロウィンの休憩室に掲げられた絵と、作戦司令室から見つかる書類と地図によって、PCたちがサザリン市に対してなした貢献の重要性が証明される。警備隊がロータス・ドラゴン団のギルドホールへ侵入し、すべての証拠を押さえる。また、ギルドホールの奥にあったPCたちが発見できなかった秘密の部屋から、大量の金銀が見つかり、それらが入った袋にはヴァンデルボーレン家の家紋が押印されていることが分かる。ヴァンサスが金庫から持ち出した金である。これらは正式にラヴィニアに返還される。幸運なことに、失った資産の大半は手つかずでラヴィニアの下に戻ることになる。

彼らがロータス・ドラゴン団を打ち破ってから数日が過ぎたあるとき、暁の評議会の代議員の1人が、テラクニアン城で行なわれる晩餐と舞踏の会にPCたちを招待し、彼らがサザリン市に成した貢献について自ら謝意を述べる。晩餐会の終わりに、ウォリン・リドゥ卿から、この都市に偉大な貢献を成した者に与えられる勲章、サザリン尖塔勲章(Spire of Sasserine)がPCたちそれぞれに授与される。この勲章メダルを着用している者は、サザリン市内で大いなる名誉を与えられ、外交交渉の場で力を発揮することだろう。

ラヴィニア・ヴァンデルボーレンもまた、PCたちの事を忘れるようなことは決してない。彼女の弟が両親の死を招いた原因であるという知らせは彼女に衝撃を与えるが、すぐに彼女は立ち直り、彼らの助けの下で事件全容を解決する決心を固める。彼女はPCたちの功績に対して、それぞれに300gpを支払い、さらに機会を捉えて、ヴァンサスの居場所を調査し続けてくれるように彼らに依頼する。とはいえ、弟の社会復帰の考えは今も彼女の心に残っている――彼女の望みは、弟がその罪に対する当然の報いを受け、罪を償って再び姉弟で手を取り合っていきたいという事だけである。


報酬と時間経過

経験点

1人あたり940XP

金銭報酬

ロータス・ドラゴン団のギルドホール内での獲得品

金貨=114gp
象牙の柄の銀のナイフ(2本セット)(100gp)
アラバスター(雪花石膏)のサキュバス像(120gp)
オニキス製のディスプレイサー・ビースト像(100gp)
後ろ足で立った銀製のユニコーン像(200gp)
ダークウッド製の宝石箱(50gp)×1箱
鉄製の宝石箱(50gp)×1箱
7つの銀と金の鎖のついたネックレスといくつかのブレスレット(合計で300gp)
12個の指輪とイヤリング(合計で550gp)
廷臣の服(15gp)×3着
貴族の服(30gp相当)×1着
きらきら輝く薄紫色の絹でできた流麗な(そしてスキャンダラスな)ローブ(150gp相当)×1着
高級香水(10gp)×20瓶
ムルの香水(100gp)×1瓶
アルフハイムの香水(100gp)×1瓶
シジルの香水(100gp)×1瓶
合計=2,309gp相当
1人あたり=461.8gp

ラヴィニアからの報酬

1人あたり300gp

入手アイテム

パフューム・オヴ・シェンディラヴリ(6回分)×1瓶
サザリン尖塔勲章(各人に)

時間経過

市内探索=2日
ロータス・ドラゴン団ギルドホール探検=1日
次の冒険までの休息時間=7日

名声

すべての勢力陣営+2
暁の評議会は追加で+1


最終更新:2017年07月31日 23:16