地理:棍棒地区(サザリン市)

CUDGEL DISTRICT
棍棒地区は元来、居住地区である。地元の都市警備隊と聖カスバート教会による警備のおかげで、サザリン市では最も安全な地区でもある。棍棒地区の住民はこのことを知っているが、それでも彼らは軟弱な住民ではない;彼らはブリーワグや海賊といった外部からの攻撃の脅威にも、盗賊や反逆者といった内部からの脅威にも、絶え間なく警戒を続けている。
棍棒地区を代表する貴族はタスカーヒル家である。この家はサザリン市では古い貴族家ということは全然ないが、疑いなく最も裕福な一家である。彼らはサンダー川の伐採事業権を保有しており、何百年もの間、それによる定期的な収益を得てきた。この貴族家の現在の家長はカルマダール・タスカーヒルという名前の男性である。近隣のコールドロン市の貴族である彼の長兄が関わるスキャンダルによって、現在、この貴族の家名は不幸なダメージを負っており、カルダマールの目下の最大の関心事は、彼にできるどんなことをしてでも、この痛手を回復させようというものである。その結果、彼は兄の一族の下を訪れるために家を長いこと空け続けることになっている。
棍棒地区の公式な宗教は聖カスバート教会であるが、最近は、ある小さな社が、いくばくかの注目を集めてきている。それは棍棒地区北部にある“怒りの竜巻の寺院”という神秘的な教会であり、うまく狙ったかのように、怒り通りという名前の通りに面している。この教会の正面玄関には南京錠で閉ざされた1組の鎖が付けられており、その教会の石壁には窓が1つもない。地元の人々の中には、教会に出入りしている人が、鎖を外すのに銀の鍵を使っているのを見たという者がいるが、敢えてそれ以上深く調査した者はいない。悪魔崇拝や、生贄の儀式、その他より一層悪い教会についての噂が蔓延しているが、奇妙なことに聖カスバート神の神官たちはその件について口を噤んだままである。聖カスバートの神父ルファス・ラロは、“怒りの竜巻の寺院”への注目は怠らないが、かの者たちがこの都市にとっての脅威になることはないだろう、とだけコメントしている。
棍棒地区の市民は、用心深くぶっきらぼうな連中である。彼らは、ほとんどの冒険者たちが送る粗野で下品な生活様式には、ほとんど我慢がならない。棍棒地区にいる商人、宿屋の主人、そしてバーテンダーらはしばしば、冒険者のような服装をした顧客(武器や鎧をおおっぴらに着用しているような者たち)に対して、通常の価格の2倍以上の値段を吹っかけてくる。

都市警備隊

ある意味では、棍棒地区警備隊は闘士地区警備隊に似ている。両者ともそれぞれの地区の公式な信仰(ここの場合は聖カスバート)に深く結びついており、両者とも制服を着た日常巡回が存在しており、両者とも激しく忠誠心が高い。しかし棍棒地区警備隊は、時折越権行為も目立つサザリン市の他の警備隊よりも、防犯活動に深く関わっている点が特徴である。その結果、他の地区では不正な投獄の話は山ほどあるが、棍棒地区警備隊に限っていえば、そういった話はほとんど聞かない。棍棒地区の市民は、サザリン市の人々の中では、最も地味で社交性が低く、にぎやかな都市生活といったものに興味のない人々がこの地区に引き寄せられている。棍棒地区における犯罪は、棍棒地区と暗闇海岸と商人地区の境界線近辺が最も発生率が高い。警備隊の中では、棍棒地区警備隊は、犯罪者を他の地区まで追跡したり、他の地区警備隊の管轄にまで干渉したりといったことが最も多く、小うるさい地区警備隊として知られている。

市民

もし君が棍棒地区出身であるなら、君が今まで一度もサザリン市から出たことがないという事も十分ありうる。それどころか、棍棒地区を出たことすらないかもしれない。外部の世界は謎に満ちた場所であり、たぶん君にとっては恐怖に満ちた場所であろうが、それでもそれと同じくらい君はそうした誘惑に惹かれているのであろう。君はおそらく、聖カスバートかコード神を信仰しているであろう。君の地区には、“怒りの竜巻の寺院”という教会も存在しているが、たとえ君が彼らが何者に祈りを捧げているのかについて興味を抱いていたとしても、彼らの正体を知ってはいない・・・今はまだ。7つの地区の中では、棍棒地区の市民は最も冒険者の生活スタイルを求めなさそうである。冒険者になったような者は、家族や近所の人々からは厄介者と見られる。

重要なNPC

ジェリアラー・ディヴァリーン(男性の人間)

平和的な菫色の館の修道院長ジェリアラーは、修道院への訪問者をわずかにしか受け入れない。そこを訪れたことのある数少ない者たちは、そこが静謐さに満ちた場所であり、音を遮断する魔法のカーテンによって世間の雑音から保護されていると述べている。

カルマダール・タスカーヒル(男性の人間)

タスカーヒル邸の君主にして、暁の評議会における棍棒地区の代議員である。カルマダールは、おそらくサザリン市で最も裕福な人物である。

ルファス・ラロ(男性の人間)

神父ルファス・ラロは、最近、神父イルサン・フォーンが他界した後に聖カスバート教会の高僧の位階に就いた。ルファスは優しく、若く、精力的な人物である。

テンカー・グリットビアード(男性のドワーフ)

社交的で、がっしりした胸をしたドワーフのテンカーは、石工ギルドのリーダーである。彼と彼の仲間の石工たちは、サザリン市の市壁を維持しており、またそれゆえに、この町における有力なギルドの1つとなっている。

棍棒地区の主要な場所

1: 棍棒地区灯台
2: 泣き係ギルドホール
3: 大工ギルドホール
4: 十歯の居酒屋(居酒屋)
5: イーナッドの計略(骨董品店)
6: 樽屋(居酒屋)
7: 安物市場(日常品)
8: 韋駄天ヴェラの店(居酒屋)
9: 歓迎の家(家f庭用品セール)
10: ひねくれバーサの店(居酒屋)
11: リトル・サンライズ(魔法の光源)
12: 棍棒地区都市警備隊詰所支部
13: 三度甦る不死鳥亭(宿屋)
14: 怒りの竜巻の寺院
15: 銀鉱脈亭(居酒屋)
16: 計画的建築物(構造物)
17: エヴァのボート貸し
18: サーヴェル革製品店(良質な獣皮と皮革製品)
19: 足なし鶴亭(居酒屋)
20: 沼地管理者公会堂(地元の沼沢地についてのガイド)
21: 三匹の痩せ猫(日常品)
22: 黒蟹屋(醸造所)
23: 落書き野兎亭(居酒屋)
24: 神聖なる猟犬屋(犬の訓練士)
25: フォートゥーボ神の社(石と守護の神格)
26: “輝く黄金の”ガール神の社
27: 鼠捕りギルドホール
28: 棍棒地区都市警備隊詰所支部
29: 石工ギルドホール
30: 囁く鉄床亭(居酒屋/宿屋)
31: モラディン神の社
32: 聖カスバートの教会(地区教会)
33: ゴンドラ乗り場
34: お魚料理の店(居酒屋)
35: デルサーのお守り(良質な武器)
36: セルダーのお話(安物小説)
37: 煙突掃除屋ギルドホール
38: 浄水業者ギルドホール(給水塔保全業務)
39: やすり亭(居酒屋)
40: 不意討ちお猿亭(居酒屋)
41: 西市場(日常品、製材、家畜)
42: 探求者のヒゲ(醸造所)
43: 棍棒地区都市警備隊詰所支部
44: 煮込みスタージ亭(居酒屋)
45: 燃えるドラゴン亭(宿屋)
46: ゴンドラ乗り場
47: 棍棒地区公文書館
48: タスカーヒル邸(地区の代議員)
49: 棍棒地区都市警備隊詰所
50: 笑う鮫(醸造所)
51: 蟹池エール(醸造所)
52: ハスガクの店(日常品)
53: ヨンダーラの社
54: 菫色の館(修道院)
55: ギルヴェリーの雑貨屋(日常品)
56: 伐採人のエール(醸造所)
57: エメラルド旅行社(アメディオ・ジャングルのガイド)

最終更新:2017年02月25日 21:34
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