背景:いかさま師

Charlatan
君はいつだって人々と共に生きて来た。君はどのようなものが彼らに信用されるかを知っており、数分の会話の後、まるで子供向けの本を読み解くことができるのと同じように、鋭い少数の質問によって、彼らの心からの望みをからかうのである。これは有益な才能であり、君は自らの利益のために喜んで完璧にそれらを利用する。
君は人々が何を望んでおり、君が何をできるか、より正確に言えば、何をできると約束できるかを知っている。良識というものはあまりに出来過ぎた話から人々を遠ざけるべきものであるが、君がいるところでは良識というものは不足気味になるようである。その瓶に入ったピンク色の液体は間違いなく見苦しい吹き出物を治癒するだろうとか、この軟膏―実のところ銀の粉を撒き散らした脂肪の塊に過ぎない―は若さと活力を取り戻してくれるだろうとか、都市の中の橋が突如売りに出されたとかだ。こうした驚くべき事柄は起こりそうにもないように聞こえるが、君はいかにもそれがありそうに思わせることができる。

技能の習熟:〈手先の早業〉、〈ペテン〉
道具の習熟:変装用具、偽造用具
装備:上質な服、変装用具、君が選んだ詐欺のための道具(色のついた液体が入った栓付きの瓶10本、いかさまダイス一揃い、印を付けたカード・ゲーム一揃い、あるいは架空の公爵の印象付き指輪)、15gp入りのベルト・ポーチ。

得意なやり口

あらゆるいかさま師には、他の計略よりも好みのやり口というものがある。得意なペテンについて選ぶか、下記の表でロールすること。
d6 ペテン
1 ゲームでいかさまをする。
2 偽造貨幣や偽造文書を作る。
3 人々の弱味に付け込んでその生活に入り込み、彼らの財産を手に入れる。
4 服のように次々と新しい身元を身にまとう。
5 街角での手先の早業で詐欺を働く。
6 無価値ながらくたを、人々が一生懸命に働いて稼いだ金と替えるだけの価値あるものと信じさせる。

特徴:偽の身元

証拠書類、固定の知人、そしてその人格になりきることができる変装を含めた、第二の身元を君は作り出している。加えて、君が複製しようとしている種類の文書のサンプルや、筆跡を見たことがあるなら、公文書や私信を含めた文書を偽造することができる。

推奨される特性

いかさま師は、彼らが作り出した仮面の下に真の姿を覆い隠している興味深いキャラクターである。彼らが人々が何を見たがっているか、何を信じたがっているか、そして彼らが世界をどのように見ているかを反映する。しかし彼らの真の姿は、ときに窮屈な道義心、古い敵、あるいは根強く信用されている関心事からは邪魔者扱いされるものである。
d8 人格的特徴
1 恋に熱しやすく冷めやすく、いつも誰かを追いかけている。
2 いつでもどこでもジョークを言い、特にユーモアを言うべきでない場面でジョークを飛ばす。
3 欲しい物を手に入れるのにお気に入りの一手はお世辞だ。
4 生まれついてのギャンブラーで、勝てそうな見込みがあればリスクを侵す誘惑を退けられない。
5 ほとんどいつでも嘘を言っており、特に嘘をつく理由がなくても嘘をつく。
6 皮肉と侮辱こそ私のえりすぐりの武器だ。
7 いくつもの聖印を持っており、そのときそのときで都合の好さそうな神様に祈る。
8 何か価値がありそうな物を見つけると何でもポケットに突っ込んでいく。

d6 尊ぶもの
1 独立:私は自由の魂を持つ―誰にも私の行動に指図させない。(混沌)
2 公正:ちょっとの小銭を失う余裕もないような人々は決して獲物にしない。(秩序)
3 慈善:手に入れた金はそれを本当に必要としている人々に分け与えてしまう。(善)
4 独創:同じ手口は二度と使わない。(混沌)
5 友情:形ある物はいずれ壊れる。友情の絆は永久不滅。(善)
6 熱望:何でも自分の物にしようと決意している。(すべて)

d6 関わり深いもの
1 まずい相手から金を巻き上げてしまい、二度とその人物と顔を会わせられないか、その人物の世話をせねばならない。
2 あらゆる事は、師匠―おそらくどこかの牢獄で衰弱しているであろう恐ろしい人物―のおかげである。
3 ここ以外のどこかに、我が子がいるはずだが、その子は私の事を知らない。その子のために世界をより良い場所にしようとしている。
4 貴族の出身であり、いつの日か、君の土地と称号を奪った人物からそれらを取り戻すつもりである。
5 強力な人物が私の最愛の人を殺した。できるだけ早いうちに、復讐を遂げるつもりである。
6 当然の報いとは言えないような人物をペテンにかけて破滅させてしまった。自らの過ちを償う術を探し求めており、また自分を決して許すことができないでいる。

d6 弱味
1 かわいい顔に目がない。
2 いつも借金状態。不正に手に入れた贅沢品を、手に入れてくるよりも早く使ってしまう。
3 私が他人を騙すように、他人が私を騙すことなど決してないと信じている。
4 自分の持ち物に意地汚い。金が絡むと危険を前にしても誘惑に勝てない。
5 自分より強い相手をペテンにかけてやろうという誘惑に勝てない。
6 認めたくはないし、そんな自分も嫌いだが、ここぞという時、私は逃げ出し自分だけの隠れ家にこもってしまう。

最終更新:2017年02月25日 23:44