背景:サザリン貴族

Sasserine Noble
君はサザリン市の貴族家の1つの子弟である。その特権とこの南方一帯の首府における地位を用心深く守っているサザリン貴族は、南方一帯において、活動的で、金権的で、冒険心に富み、そして何よりも金持ちであるという評判を得ている。(実際には金持ちではない没落貴族も多数いるのだが。)
サザリン市の貴族家は、-124CYのサザリンとテラクニアンの2人がサザリン市を創設した時代にまで遡る700年以上の歴史を誇る一族から、10年前のシー・プリンス国壊滅による独立回復以降に成り上がったごく歴史の浅い貴族家までさまざまである。古くからある名のある一族であっても、現在の当主は貴族家の権利を買い取った大商人の子孫であったりして、古代の同名の一族とは血縁関係がなかったりする。多くの貴族家が冒険者や大商人(あるいは海賊)として成功を収めた者が貴族に成りあがって成立した一族である。
君がこうした評判の理由となるようなそれを絵に描いたような模範例であるか、それとも何事にも例外があることを証明するような人物であるかに関わらず、君の渾名とそれが意味するところを知ったとき、人々は君に期待をかける。君が冒険に出ることになった理由は、何らかの面で君の家族と結びついているであろう:君は舞踏会でワインをちびちびやるよりも、汚いダンジョンに潜るのが好きな一族の反抗者であるのか? あるいは一族の責務を引き受ける高潔な当主を得て、自らは一族の利益のため剣や呪文を手に立ち上がった者なのか?
君がその一員である一族についてDMと一緒になって決定すること――サザリン市には多数の貴族家があり、それぞれが独自の財務上の関心事、専門商品、そして計画を有している。君は一族の本家の血筋の一員であり、もしかすると、いつの日にかその指導者となる可能性のある血筋であるかもしれない。あるいは、君は数多くいる従兄弟たちの一人であり。さほど高い地位にもないが、責任も小さいのかもしれない。

技能の習熟:〈説得〉、〈歴史〉
道具の習熟:ゲーム道具1つか楽器1つ
言語:君が選んだもの1つ
装備:上等な服1着、印章付き指輪かブローチ、系図を示した巻物(本当の系図かもしれないし、貴族の誰かに金を払って書き加えてもらったものであるかもしれない)、上質の蜂蜜酒あるいはワイン1袋、20gp入りのポーチ

特徴:生活様式の維持

Feature: Kept in Style
サザリン市やその影響下にある地域のどこかにいる間、君の家は君の日常の必需品の面倒を見てくれる。君の名前と印章は君の出費のほとんどを賄ってくれる;君が頻繁に行く宿屋、居酒屋、酒盛り場は、喜んで君の支払いをツケにし、君が使った分の請求をサザリン市の一族の邸宅へと回してくれる。
この利益は、快適な生活様式をそのために毎日2gpの支払いを行なうことなく君が送ることを可能にしてくれたり、その金額だけ裕福な、あるいは貴族的な生活様式のコストを減少してくれたりする。もっと貧しい生活様式を維持することで、差額を収入として使うことはできない――この利益は与信限度額を意味しているのであり、実際の金銭的な収入を示している訳ではない。

推奨する人格的特徴

Suggested Characteristics
君の特徴と行動動機の基礎として『Player’s Handbook』にある貴族の背景の表を使用し、サザリン市の貴族家の一員としての君の自己認識に適切に合致するよう項目を修正すること。
他の貴族と同様、ほとんどの民が知っているものとはまるで異なった世界に君は生まれ育った――それは君に特権を与えるが、同時に君の立場に相応しい責務を果たすことを求めている。君の“関わり深いもの”は、君の一族にだけ関わるものであるかもしれないし、あるいは君自身の側につくか敵対する別の貴族家と関わるものであるかもしれない。君の“尊ぶもの”は家族の中での君自身の役割がどの程度のものと認識しているか、そして世界における自分自身の行動が一族の代表としてどの程度の大きさと意図しているかに依存する。
表:よく知られたサザリン市の貴族家
家名 邸宅所在地 説明
イスララン家 青空地区 地区代議員、代々の港湾長
ケラーニ家 青空地区 後ろ暗い噂の絶えない成りあがりの小貴族
ローチェスター家 闘士地区 地区代議員、レッドショーア市からの移民
トレグソン家 闘士地区 鍛冶屋ギルドの小貴族
タスカーヒル家 棍棒地区 地区代議員、サンダー川の伐採事業
アラバニ家 商人地区 地区代議員、ハーフエルフの一族
ヴァンデルボーレン家 商人地区 冒険的投機的な事業に従事する小貴族
リドゥ家 貴族地区 地区代議員、サザリン市最古の貴族
メラヴァンチ家 貴族地区 退廃的な娯楽場を運営する小貴族
ドラクタス家 暗闇海岸 地区代議員、犯罪の噂が絶えない大貴族
ノウラン家 旭区 地区代議員、ずっと昔に漂着したエルフ一族
パイク家 没落 つい最近、娘を誘拐されて没落した貴族
テラクニアン家 滅亡 100年以上前に末裔が途絶えて滅亡、サザリン市の創設者の末裔で王家であった

最終更新:2017年02月26日 07:37