背景:修道騎士

Knight of the Order
君は特定の目的を達成することを誓った騎士たちの修道会(騎士団)に所属している。その目的の性質は君が仕える修道会に応じて決まるが、君の目には、それは重要で名誉に満ちた活動であることは疑問の余地がない。フラネスにはさまざまな騎士団が存在しており、それらは行動と責任に関して似たような見解を有している。
“騎士”という単語は騎乗して重装鎧を着用した高貴な血筋の戦士といった想像をかき立て、フラネスにおいてそのイメージは概ね正しい。しかし、中にはメンバーにそうした制限をかけていない修道会も数多く存在する。そうした騎士団は戦闘方法の種類を制限しておらず、騎士団の大義のために戦い、死ぬ覚悟のあるあらゆる者を受け入れる。
「フラネスの騎士修道会」には現在活動中であり、君が忠誠を捧げるグループについて決定するための情報を与える助けとなるよう設計されているいくつかの騎士団について説明している。

技能の習熟:〈説得〉、加えて〈自然〉、〈宗教〉、〈魔法学〉、〈歴史〉の中から君の騎士団に適切なように選んだもの1つ
道具の習熟:君が選んだゲーム道具か楽器1つ
言語:君が選んだもの1つ
装備:旅人の服1着、騎士団における君の立場や地位を示す印章、軍旗、あるいは紋章、10gp入りのポーチ

特徴:騎士としての評価

Feature: Knightly Regard
君は自らの騎士修道会のメンバーか、その目的に共感している人々から避難場所と救援物資を受け取ることができる。君の騎士団が宗教的なものであるなら、君は自らの神格の寺院やその他の宗教的共同体から支援を得ることができる。市民修道会の騎士は彼らが仕える共同体から――孤立した集落であるか巨大国家であるかに関わらず――支援を得ることができ、哲学修道会の騎士は彼らの大義の追求を手伝っている者と、そうした大義を共有する者たちからの支援を求めることができる。
この支援は宿泊場所と食事という形であったり、それがふさわしいときには治癒であったり、場合によっては戦いでひどく押されている騎士を支援するために地元の市民部隊を結集するといった危険な力添えや、不当に追われることになった騎士を町からこっそり出国させるのを手伝ってくれる騎士団の支援者さえもありうる。

推奨する人格的特徴

Suggested Characteristics
君の特徴と行動動機の基礎として『Player’s Handbook』にある兵士の背景の表を使用し、騎士修道会の騎士としての君の自己認識に適切に合致するよう項目を修正すること。
君の“関わり深いもの”はほとんどいつでも君が所属する騎士団(あるいは少なくともその重要人物)に関わっており、騎士の“尊ぶもの”が騎士団の懸案事項、意見、あるいは哲学を反映しないものであることはほとんどありえない。

フラネスの騎士修道会

Knightly Orders of Flanaess
正当に自らを“騎士”と呼ぶ多くの者は、“ハイローニアスの武勇の拳騎士団”や“紅玉のウィー・ジャス騎士団”など、1柱の神格に仕える修道会の一部としてその称号を獲得する。他には“大王国防護騎士団”のように、1つの政府や王家に仕える騎士団もあり、封建国家の精鋭軍団となっている。他にも特定の哲学に従う戦士たちによる世俗的で非政府系の組織である騎士たちもおり、モンクの修道会と同じように、お互い同士を拡大家族のように見なしている。エルフたちによる“ルナ騎士団”のように戦士である必要すらない騎士身分の組織も存在するが、フラネスのほとんどの人々が“騎士”という言葉を聞いたときに思い浮かべるのは、行動規範を堅持して鎧に身を包んだ騎上の戦士である。若干の騎士組織を下記に示す。

雄鹿騎士団(Knights of the Hart)

かつてフラネスで最も穏健な騎士団であった雄鹿騎士団は、最近、より「積極的な防衛」を行うようになった。この騎士団は、ファーヨンディ騎士団、ヴェルナ騎士団、高森騎士団の3つの分団に分かれている。グレイホーク戦争と大北方十字軍以後、すべての雄鹿騎士団はあらゆる点でアイウーズと敵対している。ファーヨンディ騎士団は人間とハーフエルフしか受け入れない。グレイホーク戦争と大北方十字軍で3分の1の騎士を失い、いかに水準を下げずに新規メンバーを補充するかが目下の最重要課題である。ヴェルナ騎士団は人間とハーフエルフだけを受け入れ、ほとんどがラオを崇拝しているが、一部にはマイアヘン、聖カスバート、ハイローニアス信者いる。高森騎士団は全員がエルフである。雄鹿騎士団はさまざまな理由からペレンランド、ダイヴァース、ニロンド、聖盾騎士団、監視騎士団を嫌悪している。

監視騎士団(Knights of the Watch)

グラン・マーチで組織され、野蛮なペイニムと文明化されたバクルーニー人の軍隊の侵入からキーオランド、グラン・マーチ、ビセル、ジェフを守護する任務を帯びた監視騎士団は、シャルドマー渓谷を守護している。この騎士団はアズマレンダー文書を教義の礎とする神秘主義的修道会である。アズマレンダーとは、“十二の戒律”及び“七の戒律”として知られる秘密の法典を書き記した哲学者の名である。

聖盾騎士団(Knights of Holy Shielding)

ニル・ディヴ湖の北の小領地を支援するために創設されたこの騎士団は、かつてはその強大さを世界中に知られていた。残念ながら、グレイホーク戦争勃発前の数年間で、シールド・ランドは有角団と山賊王国に屈辱的敗北を喫して滅亡した。聖盾騎士団の多くは周辺の国々に逃れ、彼らの失われた母国を取り戻すべく地方の統治者たちとの関係を樹立した。グレイホーク戦争では最前線に立って戦い、その結果騎士団の3分の1しか生き残ることはできなかった。現在も聖盾騎士団のほとんどの者は母国の“奪還戦争”に従事している。彼らは母国ではその武勇と愚直なまでの忠誠心で敬意と畏敬をもって遇されているが、他国では理想論ばかり語る厄介な連中と見なされている。

大王国防護騎士団(Knight Protectors of the Great Kingdom)

フラネス史上最も卓越した組織といえば伝説の大王国防護騎士団である。だが、雄鹿騎士団や聖盾騎士団を含む多くの騎士団のモデルとなったかつての大騎士団も現在ではすっかり衰退しておそらく2ダースもメンバーが残っていない。防護騎士団はハイローニアスとヘクストアの諜報を信奉する者を階級の構成員とみなし、相互に競い合いつつも団結して大王国を庇護してきた。彼らの衰退のきっかけはCY203年に大王国にデーモンの恐怖を解き放ったカーゴス卿の裏切りであった。堕落したカーゴス卿は13人以上の騎士団員をその悪しき彼の旗の下に誘い込み、最初のデス・ナイトと化した。デーモンたちは打倒されたものの、忠誠な騎士の多くが裏切り者を探すために多くの時を費やし、無実の罪で殺された。その後、王位を簒奪したアイヴィッド1世によって騎士団は異端とされ、非合法組織とされてしまった。それ以来、騎士団の大部分は難民としてラティクで暮らしている。アイヴィッド5世がロークスで姿を消したことで、騎士団復活の好機と考える者たちも出てきている。

最終更新:2017年02月26日 07:37