背景:オーマン人部族の者

Olman Tribe Member
オーマン人はヘプモナランドで発生し、ジャングルに数多くの都市国家を建設した。何世紀にもわたる戦争を経て、オーマン人の帝国はデンサック湾の隅から隅まで広がり、ヘプモナランドからアメディオ・ジャングル、さらには遠く真珠海にまで達した。だがやがて内戦が勃発し、さらには隣接する暗黒トーヴ人との間で戦争が発生した結果、彼らはそれらの都市を放棄した。たくさんのオーマン人がアメディオに移住し、そこでさらに何世紀にもわたって文明を維持した。最終的には、それらの都市も内戦と超自然的な災害によって崩壊し、現在ではほとんどのオーマン人は蛮族と化した。
彼らは当初独自の文化を有していたが、外部の神々、特にスエル人の神々を受け入れるに従い、その文化の多くは変質したり消滅したりしてしまった。本来のオーマン人の神々は、人々を隷属させ、儀式的戦争を強要し、人間の生贄を求める邪悪な神々であったと言われている。彼らの文明はジャングルの奥地に残されているいくつもの遺跡にその痕跡が残されている。現代のオーマン人は部族に分かれて生活しており、シャーマンや世襲の族長がそれぞれの部族を統治している。たくさんの部族がいまなおかすかに記憶している空の神々に対して、毎年人間を生贄に捧げているが、あまり重要ではない儀式では動物や植物を生贄に捧げ、それに人間の血をかけて代替としている。
最近になって、“恐怖の島”と呼ばれる地に古代のオーマン人文明の伝承知識の多くを残したオーマン人の一支族が生き残っていることが判明した。その地は遥かな古代にタナクランと呼ばれる神権国家を擁していたと言われ、その島のオーマン人たちは今なお古代のオーマン人の神々の名と伝統を伝えているという。
アメディオ・ジャングルのオーマン人部族の中に祖先の文明の物語が“恐怖の島”から伝わってきて、ある種のルネッサンスが起こりつつある。一部の部族では古代の儀式を復活させ、再び古代の神々の名を唱えるようになっている。

近代のオーマン人部族の多くは緋色団による奴隷狩りの餌食となってきた歴史を持つ。オーマン人の多くが何世代かに及ぶ奴隷生活を文明圏の都市で送っているが、君はそうした“文明化された”オーマン人ではない。もし君が文明圏にいるのであれば、君は自らの意志によってか、あるいは奴隷狩りによってか、最近になって文明の地に到着したばかりである。しかしながら、君は権利を手に入れるために争うときには協力の価値と集団での努力というものに不慣れな訳ではない。君はこうした文明社会での原則を学んでいる。

技能の習熟:〈運動〉、〈生存〉
道具の習熟:君が選んだ楽器か職人道具1つ
言語:君が選んだもの1つ
装備:狩猟用の罠、部族のトーテムの象徴の品あるいはオーマンの神々と君の部族のトーテムに対する忠誠を示す刺青、旅人の服1着、10gp入りのポーチ

特徴:オーマンの遺産

Feature: Uthgardt Heritage
君は君の部族の縄張りに関するものだけでなく、“南方”のジャングルの地形や天然資源についても素晴らしい知識を有している。君はあらゆるジャングルに親しんでおり、その地で採取できる通常の量の2倍の食糧と水を見つけることができる。
加えて、君は自らの民と、君の部族の味方である民の歓待を受けることができ、しばしばそうした味方にはドルイドのサークル、遊牧エルフ部族、そして聖カスバートに仕える教会の宣教師たちなどが含まれる(聖カスバート教会はオーマン人部族への宣教活動を活発化させているのだ)。

推奨する人格的特徴

Suggested Characteristics
君の特徴と行動動機の基礎として『Player’s Handbook』にあるよそ者の背景の表を使用し、オーマン人部族の一員としての君の自己認識に適切に合致するよう項目を修正すること。
たとえ君が自らの部族を後に残して去ったのだとしても(少なくとも現在は)、君は自らの民の伝統や、オーマン・ルネッサンスに影響された新しい“古き伝統”を保持している。君はオーマン人の神々に恐れを抱いているし、祖先のトーテムの動物を神聖視している。
君の“関わり深いもの”は、疑いの余地なく君の部族かオーマン人の神々の哲学や文化の何らかの側面と関連したものである。君の“尊ぶもの”は、恐らくは君の民の倫理的風習に近付くべく道を切り開く個人的な選択であり、きっと神々が示す耐え忍ぶべき事柄に反対せず、屈従することを確実にするものである。

最終更新:2017年02月26日 07:36