勢力陣営:暁の評議会

Dawn Council

紋章

島から立ち上がる赤い塔。

背景

100年に渡るシー・プリンス国の独裁的な支配から脱した後、サザリン市の市民はかつての伝統的な政治体制である王政に戻ることには賛成しかねた。代わりに、市の統治はそれぞれが市の7つの地区を代表している7つの古い貴族家に委ねられることになった。暁の評議会の運営目標は、異国との交易や探検のための寄港地として栄光を誇ったその先祖の時代に戻ることを追求することと共に、少数の貴族家による寡頭政体を守り、王政復古を妨げることにある。

メンバー

暁の評議会を構成している7つの貴族家には、リドゥ家、タスカーヒル家、アラバニ家、ドラクタス家、ノウラン家、イスララン家、ローチェスター家が含まれるが、実際には、この勢力陣営は小貴族たち、賢者、書記、事務員、その他、都市の日常的な行政事務を手伝う人々も含んでいる。サザリン市の市警は暁の評議会による支配を受けており、この都市の諸寺院はこのグループにも多額の投資をしている。サザリン市の市壁を超えると、暁の評議会のエージェントたちは、大使、使者、伝道者、あるいはスパイなどの役割を果たす。この勢力陣営のメンバーは最低でも裕福な生活様式を維持していなければならない。

称号と義務

数多くの準加入者が暁の評議会で働いており、それには数え切れないほどの職人ギルドから市警までさまざまである。すべてのメンバーは、それぞれの選んだ職場においてできうる限り、市の成長を助け、その利益を守護することを求められている。
表:暁の評議会の地位と称号
名声 称号
0 メンバーではない
1 中流市民
3 上流市民
10 サザリンの公子、前提条件:5レベル以上
25 地区議員、前提条件:10レベル以上、かつ地区選挙で議員に選出されること
50 サザリン卿/女卿、前提条件:15レベル以上、かつ議会で4人以上の議員から推薦を受けること

各称号の説明

名声0(メンバーではない)

市民ではあるかもしれないが市政に関わる者ではない。

名声1(中流市民)

市民であり、直接市政に関わる者ではないが、市に関わる情報に接する機会が多い立場にあり、次のような事を知っている。サザリン市は敵に囲まれていることを実感している。周囲を取り巻く湿地にはブリーワグの部族や他の野蛮な人型生物が蔓延しており、外縁の荘園や市によって支えられている農地を常に悩ませている。緋色団もまた、この都市の伝統的な敵であるが、最近は一時的な停戦状態にあり、緊張関係は続きつつも互いに外交交渉を持っている。深紅の艦隊の海賊たちもまた暁の評議会の目の上のたんこぶであり、商人たちや、この都市に向かう船舶に対する彼らの攻撃は増加しているようである。この都市の諸寺院は暁の評議会を強力に指示しており、要求に応じて金銭や信仰の力での援助を行ってくれる。
裕福な生活様式を維持しなければならず、これよりも低い生活様式に落ちる毎に名声が1下がる。またそれよりも低い生活様式で1ヶ月過ごす毎に名声が1下がる。

名声3(上流市民)

君はサザリン市の重要な市民とみなされている。元々が貴族の出身でなかった場合でも準貴族として扱われる。
君は“特権的地位”の特徴を得る。これは『Player’s Handbook』の貴族の背景で得られる特徴と同一である。すでにこの特徴を有している場合、同じく貴族の背景における選択ルールである変種の特徴の“家臣”を得る。

名声10(サザリンの公子)

前提条件:5レベル以上
君は暁の評議会の重要なメンバーとみなされており、サザリン市の重要な公職を任される(財務次官、教育長官、市警団長、外交官、大使、公使など)。この職務のために1ヶ月に最低でも1日は休息時間の活動を費やさなければならない(これは裕福な生活様式を維持することができる「職能活動」として扱われる。
君は評議会内で噂される秘密を耳にする。サザリン市の貴族家のすべてが心中でこの都市の利益だけを考えているわけではなく、特にドラクタス家は、評議会の会合において、暗闇海岸の地区の利害を代表するという事には無関心であるかのように見える。エミル・ドラクタスは、以前その地位にいた者から、評議会におけるその地位を奪い取ったも同然であり、他のメンバーはしばしば彼の存在によって落ち着かない気分になっている。エミルが秘かに緋色団に忠誠を誓っているという噂が流れ始めている。
君は〈説得〉技能に習熟し、この技能を使って行う判定には2倍の習熟ボーナスを加算できる。元々〈説得〉技能に習熟している場合、〈威圧〉、〈看破〉、〈歴史〉、〈ペテン〉からいずれか1つに習熟できるが、2倍の習熟ボーナスを加算できるのは〈説得〉技能である。

名声25(地区議員)

前提条件:10レベル以上かつ地区選挙で議員に選出されること
7つある地区の1つの議員として選出され、同時に正式に貴族に列せられる。君はサザリン市の支配者7人の内の1人であり、市政の責任者である。
君は都市の役人たちを使って休息時間の活動を行わせることができる。君自身が休息時間の活動を1日行う毎に2日分ないし3日分の活動を実行可能である。2日分、3日分の活動を行う場合の追加の費用はすべて君が支払わなければならない。(生活様式による必要経費は自分の分だけ負担すればよい)

名声50(サザリン卿/女卿)

前提条件:15レベル以上かつ議会で4人以上の議員から推薦を受けること
暁の評議会が君にサザリン市内の小さな邸宅と郊外に邸宅付きの大きな荘園を与えてくれる。この荘園は1日あたりの維持管理費用は10gpである。この荘園には熟練者の雇い人(2gp/日)3人と非熟練者の雇い人(2sp/日)15人を必要とするが、彼らの賃金は維持管理費用の10gpに含まれる。したがって、1ヶ月当たり300gpを要する。
この荘園は事業として収益を上げるようになる。『Dungeon Master’s Guide』の第6章にある「事業経営」の休息時間の活動として扱われる。
以後、名声が10上昇するごとに新しい荘園1つが与えられる。

最終更新:2017年03月10日 23:56
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