緩和ケアは終末期を扱う科であれば、普遍的に必要になる知識です。
また、残念ながら今後が厳しい方をある意味で、救える有力な手段の一つでもあります。
在宅医療でもやはり必要になってきます。
緩和ケアを勉強する研修医・レジデント・その他皆さまにぴったりの本・教科書が見つかれば幸いです.
まずは徐々にではありますが、現場で知識を確認するためのポケットブック的な本が一冊必要です。
届出が必要な薬剤で行くのか、NSIADSでいくのか、意外とアセトアミノフェンなども選択肢に入ります。
いわゆる疼痛ラダーを頭に入れておいて、ポケットブック的な本で確認しながら治療をすすめていきたいところです。
次に、緩和ケアは患者さんごとのオーダーメイド医療なので、基礎知識をしっかりと身につけられる教科書的な本が必要です。
ということで最初は
・ポケットブック的な本
・基礎を身につけられる教科書的な本
を揃えましょう。
おそらく日本の文化で、私たちの国では痛みに耐えることが美徳になっている感があります。
逆に言ってしまえば、除痛することは邪道だと考える患者さん・ご家族も決して少なくありません。
加えて、痛みを取るために、医学的に許された範囲であっても「麻薬を使いましょう」というと抵抗を示す方もいらっしゃいます。
この薬への抵抗の考え方は、正しい、正しくないという答えはありませんですが、本当は薬を使った方が総合的に患者さんにメリットになるのかどうかを客観的に考えることが必要です。
日本での疼痛コントロールはまずこの壁からマネージすることが重要なのではないかと個人的には考えています。
一回、麻薬を導入してもその後「痛みから逃げてしまった」という罪悪感を持つ方もいらっしゃって、単純な疼痛コントロールの知識以外の、ソーシャルな部分も緩和ケアの一部なのではないでしょうか。
したがって緩和ケアについて学ぶべきこととしては、臨床的な薬剤の使用法に加えて、患者さんとご家族の心理的な背景についても理解して対処していくことが重要だと考えます。
■ 緩和ケアレジデントマニュアル
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緩和ケア領域でamazonでベストセラーの本です(2017年8月現在)。
よくお世話になるレジデントマニュアルシリーズなので内容や使い勝手は想像しやすいのではないかと思います。
臨床上の緩和ケアで確認したい、治療、処方の具体例が説明されており相変わらず便利な仕上がりです。
本のサイズとしては小さいながらも読み物としても、実用書としても優れた一冊です。
個人的には緩和ケアの本として外れのない一冊だと思います。
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緩和ケアの読み物としておすすめの一冊です。
一口に緩和とケアといっても痛みだけではなく、消化器症状、心理的症状などいろいろなバリエーションがあります。
この本ではそれぞれに対応した緩和ケアの考え方を学ぶことができます。
緩和ケアの基本的な考え方を身につけるためにおすすめの一冊。
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端的に言えば、素晴らしい本です。
がん患者の緩和医療の経験が豊富な著者による本で、大変内容がコンパクトかつ充実している一冊です。
緩和医療の患者、家族との向き合い方をベースとしながらもしかし、非常に実践的な内容となっています。
薬の使い方の基本から、具体的な部分まで書かれており、しかも読みやすくわかりやすい。
緩和ケアに携わるのであればぜひ最初の一冊として読んでほしい本です。
個人的にはこの本を読んで、何か動かされるものがありました。
おすすめ、超おすすめです。
あまり知っている人が多くないのが残念なところ。
隠れた名著です。
著者の大津先生の本は他の本も素晴らしいのでもし興味があったら是非手に取られてはいかがでしょうか。
もし読んでみて得るものがあれば、それは読んだあなただけの貴重なギフトになります。
■ 間違いだらけの緩和薬選び Ver.2 世界一簡単な緩和薬の本
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上記に同じく大津先生の本。
タイトル通りの内容でわかりやすい。
■ がん治療のための緩和ケアハンドブック〜症例・処方例・IC例で身につく! 鎮痛薬の使い方から心のケアまで
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安心の羊土社。
がんの緩和ケアに特化した本。
羊土社らしい仕上がりで安定感。
■ 非がん性呼吸器疾患の緩和ケア
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がん以外の呼吸器疾患の緩和ケアに特化した本。
呼吸器疾患をみているならばまずおすすめ。
■ 緩和ケア 2017年06月増刊号
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心疾患、COPD、神経疾患の緩和ケアに特化した本。
わかりやすくまとめられたムック。
これらの領域に特化した本は貴重だと思います。
■ 緩和ケア 2016年06月増刊号 (緩和ケアの魔法の言葉 どう声をかけたらいいかわからない時の道標)
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この本は緩和ケアに特化した本・・・ではなく、緩和ケアを含めた、終末期の方のお看取りの仕方についての総合的な本です。
ご本人及び、ご家族とどう接したらいいのか、どんな言葉を使うべきなのかを記したとても参考になる本です。
いわゆる緩和ケアの本ではないかもしれませんが、ターミナルに関わるのであれば、ぜひ読んでおきたい本です。
とういことで、迷ったらまずは
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