主にリウマチ・膠原病疾患を扱う内科のうちの一つです.
全国的に専門医も少ないためナンバー内科制の施設では血液・腎臓・呼吸器・一般内科などと同じ講座になっているようなところもあります.
慢性疾患ですが非常にコントロールが繊細であり,高度な知識と技術が必要とされます.
また,ステロイドの使用に関してのスペシャリストでもあります.
何種類もある自己抗体,初めて聞くような採血項目,視覚的に把握しづらい病態,様々な理由で内科医でも膠原病疾患は苦手とすることが多いようです.
非常に奥が深く,考え始めるときりがない科なので将来実際に自分が膠原病を専門にするのでなければ自分なりの目標をたててローテートしましょう.
これは意見が分かれるところではありますが,私見では主に以下があげられると思います.
・リウマチ・膠原病に気付けるようになること
☞ 特に一般の外来で関節痛・全身倦怠感などで受診する方は多いためまずは気づけることが重要です.
・ステロイドの使い方を学ぶこと
☞ ステロイドは「内科医のメス」ともよばれ,内科医である限りはステロイドの知識は必ず必要になってきます.
膠原病疾患ではもっともステロイドを使用するため,ステロイドの使い方を学べるだけでも有意義な研修といえます.
・不明熱の鑑別があげられるようになること
☞ 膠原病科は不明熱を最も診る機会の多い科です.不明熱は内科にとって鬼門の一つである,不明熱の考え方を身に着けることが
重要です.
定番としてはまず間違いなく「膠原病診療ノート」でしょう。
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膠原病研修の定番中の定番です。鉄板の書籍です。
少し大きめの教科書的な本ですが具体的な処方例なども載っており、ベッドサイドの実践的な使用にも向いています。
実際に病棟に持ってくる人も多く見かけます。
もし何か一冊だけの購入を考えているならばこの本で良いと思います。
また、すでにお伝えしたように、自分が他科希望の時にまず学ぶべきは“内科医のメス”であるステロイドの使い方です。
ステロイドの使い方に関しては膠原病関連の本よりもむしろ種類が豊富な印象すらありますが、定番としては
「ステロイドの使い方のコツ」が安価で、わかりやすくて良いのではないでしょうか。
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【リウマチ・膠原病内科診療マニュアル・・・おすすめ度★★★★☆】
膠原病診療ノートほどポピュラーではないですが、膠原病診療ノートよりひとまわり小さく、携帯に便利です。
白衣のポケットには入らないですが・・・><
内容はとてもよくまとまっているのでレジデントマニュアル系統の書籍が必要なときにおすすめです。
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【ステロイド薬 選び方・使い方ハンドブック・・・おすすめ度★★★★☆】
こちらも定評のあるステロイドの使い方に関しての書籍です。
“ステロイドの使い方”よりも教科書的な要素が薄く、実践的な内容がまとまっています。
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【すぐに使えるリウマチ・膠原病診療マニュアル・・・おすすめ度★★★★☆】
膠原病を専門としない医師にむけて書かれています。
膠原病への入り口がユニークで、皮膚・関節の所見から膠原病への診療に至るプロセスを中心に記載されてます。
この一冊だけだと足りないところもありますが、考えとして学ぶものが多く、個人的にはとても好きな本です。
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【病気が見える・・・おすすめ度★★★★☆】
学生時代にお世話になった方も多いと思います。通称“びょうみえ”。
完成度が高く、相当わかりやすいです。国家試験の知識を卒業旅行先においてきてしまった時に、こっそりと復習するのにとても
良いです・・・。
膠原病診療ノートを読む前のリハビリに。
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